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異世界 『ながらスマホ』事情  作者: 一等神 司
第二章 スマホ中毒者から始まる文化大革命
18/83

異世界生活での基本的目標

本編に戻ります。

宿は決まった。


はあ・・・・・・

良かった・・・・・・


九州の宮崎県の神話の郷の高千穂に旅行に来て、自作のファイル転送アプリをテストしたら、アプリのバグで自分自身が異世界に転送。

つまり、異世界転移。

しかも、転送先は、人里から遠く離れた山の中の遺跡の所と言う、スーパーハードモードからのスタート。

いや、ウルトラも付けても良いかも。

うん。ウルトラスーパーハードモード。

そこからのぉ〜

大量の石拾い。

からのぉ〜

獣道を徒歩で長距離移動。

からのぉ〜

異世界人に遭遇したら捕まって縛られた。

からのぉ〜

数十人の山賊との戦闘。

何ですか?この無茶な異世界生活の始まりはさ。

それで、やっと人里に着いて、領主様に宿を提供して貰えた。


飯も食った!領主様って人から振る舞われたけど、お世辞にも美味しいとは言えない料理だった。

塩梅と言うか、超薄塩で、甘味も無い。

ダシも使ってないだろうって、野菜を煮込んだ物が出た。

米も貴重らしいが、山賊退治したお礼にと、出して貰えたが、米も元の世界と比べたら、不味かった。うん。パサパサしてて米の旨味も少ない。

それでも、ここでは御馳走だったみたいだ。


さて、灯りも無いし、日が暮れると真っ暗になったから、そうなると寝るしか無い。


まあ、スマートフォンのライトの機能で、部屋をそこそこ明るくは出来るが、元の世界の部屋の明るさと比べたら、かなり暗い。


寝具も、布団と言うより・・・・・・

布?!下に藁の様な物が敷いてあり、そこに粗末と言うか、荒い布地が敷いてある。

掛ける物も、綿なんて入ってない。当然 荒い布地。

それでも、今日は疲れたので、グッスリと眠れそうだ。




〜〜〜




翌朝。

この世界では朝食を食べる習慣が無い様で、食べる物が無い。

健康の為に、朝には忙しくても少しでも何かしら食べていた俺には、朝食抜きは・・・・・・ちょっと辛い。

とは言っても、忙しい時は、ゼリー状の簡易朝食やクッキーの様な形状に加工したバランス栄養食とか食べたりしていたので、本当 腹一杯にならなくても、軽くお腹に入れるだけでも良いのだが・・・・・・

何も無い。


しかも!

早朝から昨日の三人娘が突撃訪問してきて、凄く煩わしい朝の始まりになって、ちょっとイラッとしている。

三人は別々に来た様だが、朝から来るなよって、正直 思う。


「ねぇ?すまほの事を教えてよ」


「あ?勘弁してくれよ。朝からって俺は疲れてるんだけどさ」


「そうよね?私はすまほの事はまだ良いよ。読み書きとかのんびり教わりたいなって・・・・・・」


「いや、教えるけど、朝からじゃなくても良いんじゃない?」


「なあ?私と出掛けようよ!狩りとかしてさ。狩ったらそれ食ってから戦い方を教えてくれよ!」


「えーっ!?何でまだ薄暗い中を、狩りに行かなきゃならないの?疲れてんだって。マジで俺 疲れてんだけど」


フェムトもピコもナノも早朝からハイテンションだ。

若干 ピコのテンションが抑え目なのが、僅かな救いだ。


「狩りは早朝からが当たり前だぞ!」


「そうなのかも知れないけど、少しは体を休めたいよ」

ナノは今日も押しが強い。

体を俺に密着させ、俺の手を掴んで、グイグイと狩りへと誘ってくる。


「すまほ・・・・・・まだよく使い方わかんない・・・・・・」


「いや、使い始めたばかりだから仕方無いよ。昼間にゆっくり教えるからさ」

フェムトは押しは強くは無いが、完全に早朝に教えて貰えると思っていた様だ。


ん?この世界では日が登ったら活動開始が当たり前なのかな?


「まだ教えて貰えないんだ・・・・・・ 読み書き算数を教えて貰えると思ってたのに・・・・・・」


「いや・・・・・・教えるけど・・・・・・こんな朝早くからは・・・・・・」

ピコが泣きそうになってる!

俺が悪役の様な雰囲気だ!


「えっ?アユム なに言ってんの?日が登ったらやろうと思ってた事を始めるのって、当たり前じゃん」


「えっ?ナノそうなの!?」

あ、やっぱりそうなんだ!?三人共 不思議そうな顔をしてる。

元の世界と大きく時間の観念が違う!

って、そうか・・・・・・この世界は電気も無いし、夜になると真っ暗。しかも一日23時間と短いから、どうしても早朝から活発に行動する様になってるのかな・・・・・・


「じゃあ・・・・・・順番に教えるから、大人しくまっててくれよ」


「「「うん!待ってる!」」」


三人が良い笑顔で応えてくれた。

そんな笑顔で喜ばれると、教えてやるしかないじゃん。

腹が減ってるのは俺もだから、先ずはナノと狩りに行くか!?

でも、俺 狩りした事が無いぞ。狩れるのか??確か魔獣とかもいるんだったよなぁ・・・・・・


「なあ?ナノ? 俺 狩りした事が無いけど、大丈夫なのか?」


「えっ!?嘘を言うなよ。あれだけ強くて狩りの経験が無い訳が無いだろ!」


「あ・・・・・・あれは・・・・・・うん。じゃあ行こうか・・・・・・」


「私から!?やった!!」


「「えーっ!?」」


二人が不満そうだ。


「獲物が捕れたら、三人で食べようよ」


「ん・・・・・・なら良い・・・・・・」

「私達も食べさせて貰えるんだ!?うん。それなら良いよ」


フェムトもピコも納得してくれた。

ん?二人は一緒に行かないのか?


「俺とナノが狩りしている間、二人はどうするの?一緒に来ないの?」


「えっ?一緒に良いの?」


「うん。良いよ」


「えーっ・・・・・・良いけど・・・・・・」


フェムトの問いに答えたら、ナノが凄く嫌そうな顔をしている。

二人より四人の方が効率が良いんじゃないのか?







「さて、準備出来たよ。行こうか」

さあ、食料調達だ。


「「「うん!」」」


[移動中の【中継器】や【基地局】の設置もお願いします]


はい・・・・・・

面倒だけど頑張ります。


「あ、ねえ?村の中を少し回ってからで良いかな?マップに最低限の道が表示される様にしたいからさ」


「ん?どう言う事?」


「えっとね・・・・・・この【中継器】と言うのを、要所要所に設置しないと、詳細な地図表示にならないんだよ」

フェムトの当然の疑問に答えた。


「そうなんだ?じゃあ、詳細な地図表示になっている部分は、その【中継器】って言うのを設置したんだ?」


「そうだよ。コツコツと縛られてた時にもね」


「「「・・・・・・」」」


三人共 凄く気不味そうな顔をしている。


「あ、気にしてないから大丈夫だよ。ははは・・・・・・」

苦笑いするしかないな。


「じゃあ、先に村の中を回るか!」


「うん。ナノ よろしくね」

じゃあ、シム 良さそうな地点に移動したら教えてね。


[了解しました]


宿の周囲には、昨日の内に【中継器】の設置を済ませてある。

【中継器】を設置したら、その有効範囲内の建物も立体的にマップ内に表示可能になった。

後は、この村の中を少し歩いて【中継器】を設置すれば、村の中の大体の地図表示は可能になるだろう。

そんなに大きな村でも無いしね。


なあシム?【基地局】だけど、今の状況だと、設置したくても材料が足りないんじゃないかな?


[いいえ大丈夫です。昨日の山賊の住処となっていた崖の周辺が魔鉱や魔石 魔鉱石の採れる土地でした]


えっ!?そうなの?


[はい。その為に【基地局】や【中継器】の設置をお願いしました]


ああ、だからだったのか・・・・・・

それなら、その時に教えてよ・・・・・・

後からって・・・・・・


[はい。これからは気を付けます]


シムって、俺の分身だから、人間ぽい所もあるけど、基本的に機械的だよね。


[それは 私の仕様です。私は あくまでもアユム様のスマートフォンのサポート機能として 生み出された存在です。基本は求められたら応えるだけです]


そっか・・・・・・

人工知能よりは融通が利くけど、あくまでも自律しての行動は無い訳ね。


[はい。その通りです。基本は・・・・・・ですが]


しかし、それでもあんな山の中まで行かないと、【基地局】や【中継器】の材料の補充が出来ない訳ね。

はあ・・・・・・

これで車でもあれば、まだ徒歩と違って良いんだけど・・・・・・


[車とは 自動車の事で良いのでしょうか?]


うん。そりゃそうだよ。


[作成 可能ですよ]


は?

いやいや、スマートフォンがいくら【賢い(スマート)】と言っても、だからと自動車は作れないだろう!


[理由は簡単です。自動車として最低限 必要な物は スマートフォンの中に積み込まれているからです]


えっ?なにそれ?


故界(こかい)の自動車と同等の性能の物は【現在】再現出来ません。しかし スマートフォンの部品の中には ヴァイブレーションの為のモーターなど 駆動に転用出来る部品さえ含まれています。私は私の分身のスマートフォンを作成出来た訳です。それなら材料さえ有れば自動車も作成可能だと思いませんか?]


うん。そうかも知れないけど、思えません。

でも、出来るんだね?


[はい。材料が手に入れば・・・・・・ですが]


確かに、魔力をエネルギーとするモーターとバッテリーが準備出来たら、後はモーターでタイヤを動かせば良い訳で・・・・・・

電気自動車は、ガソリン自動車と比較して、部品数が少ないって、元の世界でニュースになっていた。

それで電気自動車が主流になると、部品メーカーの仕事が減ってしまうと・・・・・・

電力と魔力の差は有っても、モーターとバッテリーが基本なのは同じだ。

そんなに部品数も無いだろうし、シムの説明の通り、元の世界と同じクオリティの物は無理だとしても、簡素な物なら可能なのかも知れない。


で、シム?

必要な材料って、やっぱり魔石や魔鉱や魔鉱石なのかな?


[はい。基本はそうです。後はボディに木材を加工した物を使えば 強度に不安は有りますが 根本的な構造は再現可能です]


了解。

じゃあ、早目に車の作成が、最初の目標だな。


[解りました]


そんな話を、脳内でシムと会議をしていたら、村の中の【中継器】の設置は終わった。


「どうよ?詳細な地図に変わったろう?」


「うん。よく解る地図になってる」


フェムトが確認して、凄く嬉しそうにしている。


「じゃあ、移動している間も、【中継器】や【基地局】の設置が可能な所は、出来るだけ設置するからよろしくね」


「うん。良いよ」


「じゃ狩りの案内もよろしくね」

先頭を行くナノに声を掛けた。


村の周囲も、野菜に転用可能な植物が沢山はえている。

食べてないのかな?帰りに採取して料理に入れよう。


「なあ?この草は食べられるけど村では食べないの?」


「えっ?それ雑草じゃん」


ナノは嫌そうな顔をしている。


「凶作の時には食べるって教わった事があるよ」


ピコは食べられるって知っていた様だ。


「うん。私も聞いた事があるけど、普通の野菜が有ったら食べない」


フェムトも知っていたらしいが、普段は食べていない様だ。

しかし、領主様から振る舞われた食事でさえ、使われていた野菜の種類は少なかった。

腹持ちの良い野菜が中心で、ビタミンとかの栄養を考えると、もっと野菜のバリエーションが有った方が良いだろうと思う。

俺は俺自身の健康の為に、村で食べられている野菜以外の植物の摂取もした方が良いだろう。

特に、このスベリヒユは栄養価が高いから、これからの食事に必須だな。


後 村の飲料水不足も何とかしないとなぁ・・・・・・

昨日の移動途中もそうだったが、やはりこの世界の人達は、水辺を怖がっている。本当にギリギリの水しか、村には無い感じだった。

御馳走として振る舞われた米も、水田では無く、畑で作っていた。


美味しい物を食べるのも趣味の俺としては、今のこの村の環境は、かなり過酷だ。


塩や砂糖を中心とした、調味料が乏しいのも苦痛だ。

食の全体の充実を何とかしたい。


仮の宿のままと言うのも困るから、住む所の確保も必要。


で、俺はそんなに衣類には拘ってなかったけど、それでも村人の衣服は・・・・・・

旅行中だったお陰で、若干の着替えは有るが、それがダメになった時の事を考えると、衣類も何とかしたい。


【衣食住】

これら全部を何とかしないと、現代人の俺としては、かなり厳しい暮らしになってしまう。


「ここから森の中に入るよ」


「了解」

ナノが声を掛けて来た。

そろそろ狩りに集中しなきゃな。

独自用語説明:故界(こかい) = 転移前の元の世界。アユムとシムが決めた独自用語。

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