【回想録】とあるアユムと出会った人の話3
三人目の某女子の回想録です。
誰なのかは読んで推測して下さい。
そいつは、これまで会った中で、一番 怪しかった。
コソコソとしていて、絶対に何かを隠している。
だから、半殺しにして、その隠している事を吐かせた方が良いって思ってた。
「獲物が捕れてないんだからまだ帰れないよ!?」
「でもこれ以上森の奥に行くのは危険だよぉ〜」
「もうちょっと頑張ってみる?」
私 肉が食べたくて食べたくて、何か獲って帰らないとって思ってて、そんな話をフェムトとピコとしてたら、そいつが近くに潜んでた。
そいつは「アユム」って名乗った。
うん。見た事の無い格好に、大量の黒い石の入った袋を大量に持ってた。
絶対に普通じゃない。
言葉も変だった。
フェムトは何を言ってるか、何と無く解るって言ってたけど、私には全く解らなかった。
しかも、突然 普通に話せる様になったりして、極めて怪しい。
怪しさしかない!
あの道の奥には、古代遺跡と言われている黒い塔しかないし、道はずっと使われてなかったから、無くなってる。
三人の中で一番力の強い私でも、あの山の森の中を通って、私一人で他の村に行くのは無理だ。
確実に魔物に襲われて食われて死ぬ。
だけど、そのアユムはそこを通って来たって言うんだ。
ヒョロヒョロで、絶対に弱そうな奴なのに、そんなの無理だ。
そう思ってた時も有りました。はい。そう思ってた。
何なんだ?あのアユムの強さは!?
私達を守りながら数十人の山賊を短時間に一掃!?
一人で数十人の山賊と戦うのでさえ無理無茶なのに、三人も護りながら、山賊を撃破!?
剣も弓も巧みに使って戦ってた!
そもそも、その剣や弓はどこから出したんだよ!?持ってなかっただろ!?
しかも、山賊を討伐した後、アユムが用事が有ると、アユム一人で山賊の住処の崖下を歩いて回ったみたいだけど、戻って来たら手には身の丈よりも長い超巨大な剣を持っていた。
それはどこで入手したのよ!?
軽々と持って歩いているし!村に帰り着いた後に、アユムの魔法のすまほってのを教えて貰ってる時に、その剣を持たせて貰ったけど、持ち上がらなかったよ!!
丸太でも持ってるかの様な重さだったよ!!
何なの!?アユムの力!!
ここまで強い奴を見た事が無い!
しかも、それでいて偉そうじゃない!凄く紳士だ!凄く優しくしてくれる!
アユム 剣とか弓の使い方とか読み書き算数を教えてくれるって!
正直 読み書きは苦手だし、算数とか使う事は無いから、それはどうでも良いけど、戦い方を教えて貰えるのは嬉しい!!
強いだけの奴はいくらでもいる。優しいだけの奴もいくらでもいる。
強くて優しい奴は少ない。
しかも、私が今まで見てきた中で、一番 強いのに偉そうじゃないどころか、凄く礼儀正しく優しい。
フェムトとピコは、王族の一人じゃないかって言ってる。私にはどうでも良い事だけどね。
でも、本当 そうなのかも知れない。
それ程に、強くて優しい。
山賊に捕まってた奴の中には、自称村一番強いって自慢しているテラもいた。
そう言えば、確かにここ数日 テラを見てなかった。捕まってたんだね。マヌケな奴だ。
でも、確かにテラは強い。私よりずっと体が大きくて力が強くて強いけど、数十人の山賊には勝てずに捕まってたそうだ。
そんなテラが捕まる位なのに、アユムはあっという間に山賊を討伐した。
しかも、山賊を殺さずに、力量差で叩き伏せた。
そんな事が出来る人がいるって想像さえしてなかった。
テラよりアユムはずっと小さいのに、テラよりずっとずっと強い。
村の男衆と比べても、アユムの体は大きくは無い。
それなのに、私の知る中では、一番 強い。
あの強さに憧れてしまう。
私もアユムくらい強くなりたかった。
テラには私より強い事に悔しさを感じた。でも、アユムには悔しささえ感じない程に、力の差を感じる。
人間離れした強さだった。
フェムトは・・・・・・
アユムのすまほって魔法に凄く興味を持ってたけど、私には同じ人間とは思えない程の強さに興味がある。
私ももっと強くなれるのかな?
すまほの事も教えて貰うけど、アユムに戦い方を教わって、もっともっともっともっともっともっともっと私は強くなりたい。
アユムと一緒に戦える程に、私も強くなりたい。
読み書き算数は、私は教わらなくても良いかな・・・・・・
でも、それも教わらないと、フェムトやピコの二人が、私よりアユムと仲良くなってしまうよね。
二人に負けたくないから、私も読み書き算数も習わなきゃな。
ああ、嫌だ嫌だ。
「王家の血を引いているんだから」と、私も習わされたけど、ずっと座って興味の無い難しい事を教わるって、拷問かよ!!
でもね。アユムと仲良くなりたいから、読み書き算数も教えて貰う。
アユムと一緒に居たら、私も強くなれるかな?
魔物の大群が村を襲っても、みんなを護れるくらいに、私も強くなれるかな?
テラよりも強くなりたい。
アユムくらいに強くなりたい。
私の目指す高みは、アユムだ。
内容は、物語の主人公が理解出来る言葉に変換しています。




