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2部19話

その日の夜、俺はすみれちゃんとSNSでメッセージのやり取りをしていた。

「今日はありがとう。また来週来るから」

『うん、また来るの待ってるね』

「鏡花もまた来たいって言ってたよ」

『白石さんともまた話したいな』

「アニメの話で盛り上がってたもんな」

『うん、オタク話をここまで出来たのはあの子のおかげだね』

「そうだな」

『ところで、秀介くんと白石さんは付き合ってるんだよね?』

ここで返信に困るが正直に言うことにした。

「ああ、そうだよ」

『なんか、付き合ってるって気がしないね』

「そうか?」

『うん』

俺も鏡花も恋愛には慣れてなくて、いざ意識するとギクシャクして全然進展しないんだよな。

「ふーん、お兄ってまだ白石先輩とあんまり進展してないんだ」

「お前、部屋に入る時はノックしろ!」

急に後ろに現れた妹、舞にびっくりする。

「したよ。したけど、返答なかったんだもん」

気づかずにメッセージを送りあってたってことか……。

何か閃いたのか、舞の目がキラーンと光るのを見逃さなかった。

「あっ、ゴ〇ブリ!」

「え!?マジで!?殺虫剤殺虫剤!」

ゴソゴソと棚をあさり殺虫剤を手にする。

「どこに行った?」

振り向くと黒光りした黒い虫と妹の姿と俺のスマホが姿を消していた。

「あいつ!」

ダッと舞の部屋へと行く。

「おい、ケータイ返せ!」

「いいよー」

あっさりと返却された。

画面を見る。するとこんなメッセージのやり取りがあった。

『鏡花、明日の放課後暇か?』

『うん、暇だよ』

『急だけど、明日デートしよう』

ここで女の子が顔を赤くし、両手で顔を覆ってるスタンプが挟まれる。そして

『うん、いいよ』

プルプルと体が震える。

「お前!なんてことするんだ!」

「いい機会だから、距離縮めて来なさい」

「いや、それはそうだが……」

「はい、決まり。明日楽しんできてね」

ヒラヒラと手を振る妹。

これは帰れというサインだ。

はぁ、しょうがない。行ってくるか。

こうして妹の計らいによって、鏡花とデートすることになった。

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