2部5話
コンコン
部屋のドアがノックされる。
「おねーちゃん、入るよー」
部屋の主である私の返事を待たずに妹が部屋のに入ってくる。
昼間だと言うのにカーテンを締め切って薄暗い部屋に廊下からこぼれる陽の光が差し込む。
私はと言うとベットの上で毛布を被さり、1人で過ごしている。
「おねーちゃん、見つけたよ。高島秀介くん」
その名前を聞いて胸が高まると同時に不安も覚えた。
ずっと会いたかった少年。
今何をしているのだろうとずっと考えていた。
だが、今の私を彼が見たらどう思う?
あの頃のように明るい私はもう居ない。
今いるのは根暗で何も出来ない弱い自分だ。
オタクだったからと一方的に縁を切られて以来ずっと部屋で1人閉じこもっている。
そんな私の手をあの頃のように引いて一緒に遊んでくれるだろうか?
不安で胸が苦しくなる。
「明日ね、会ってくるから。そしてここに連れてくるね。そうすればおねーちゃんはまたーーーー」
「やめて!勝手なことしないで!」
妹につい怒鳴りつけてしまう。
「ごめんなさい……」
シュンとして謝る妹。
「じゃあ、またね」
何かを言おうとしたが、口に出さずそのまま出ていく妹。
バタンとドアが閉まる。
私は何をやっているんだろう?




