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4部19話

どうして両親は私の趣味を否定するのだろう?

どうして私は政治家の方々と夕飯を一緒に食べているのだろう?

白石鏡花15歳。中学生の頃から、鏡花は親に従い、自分とは親子ほど歳の離れた政治家と一緒に食事を取ることが多かった。

「鏡花ちゃんは将来お父さんと同じように政治家になるんだろう?」

「はい……」

いいえ。そう答えることが出来なかった。

「お父さんは立派な方だ。そんな人の元に生まれて幸せだろう?」

「はい……」

幸せなものか、自分の好きな物にロクに触れさせて貰えず、あやつり人形として生きていく日々。

鏡花にはそれが苦痛だった。

そして雄二郎は税金の横領、裏で警察と繋がり、自分の罪は全て記録に残されていない。

表では市民を思う善良な政治家として有名だが、裏では悪さをしている人間だった。

雄二郎は鏡花を自分と同じ道を歩ませるつもりだった。

だが、鏡花はその事に反対していた。

オタク趣味を制限され、悪人として生きていくことは鏡花には出来なかった。

鏡花が跡を継ぎ、その次の代にも政治家として歩ませる。

雄二郎はなぜそこまで自分の子やその次の代に継がせようとしているのか?

それはまだ雄二郎が幼い頃ーーーー。おっと、ここではまだ語れないね。

「私は悪魔だ」

雄二郎は自分のことをそう称していた。

いずれ白石家は日本を支配する。

その野望を持っていた。


「お父さん、あなたが自分の罪を認めない限り、私はあなたとの縁を切ります」

「それはさせないよ。鏡花、君は僕の元で死ぬまで僕のために働いて貰う」

「だったら、もうあなたは私のお父さんではありません!悪魔はここで討ちます!」

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