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そして僕は自爆する

残酷なシーンがあります。苦手な方はご遠慮ください。


(*´∀`*)この作品はラブコメです。エヘン

ー地下3階層ー


小牛のような巨大なブライオンウルフの突進を、フロイのスキル【金剛】と【倍力】でブロックし、ジークの【俊足】と【穿孔】が胴体を貫く。


階層をつなぐ狭い通路で、常に1対3で闘えるのが幸いしたが、もう3人の体力は限界だった。


「ジーク、ルシフェル。お前達、先に逃げろ」


「馬鹿を言うなフロイ。最後まで一緒に決まってるだろ!」


「いや、誰かが生き残って街へ知らせなきゃならないんだ。俺なら暫く耐えられる」


「くっ…」


それはジークもわかっていた、口に出来なかっただけなのだ。


「僕が残るよ」


いままで沈黙してたルシフェルが口を開いた。


「兄さんの俊足がなければ街を救えない!そして、僕なら…僕だけがコイツらを足止めできる」


「お前に何ができる!お前はスキルを使えない…」


ジークの言葉は途中で消えて言った。


「そう。僕の一度しか使えないスキル【自爆】なら何とかなるかもしれない」


下から大きくなってくる無数の足音。足の爪が岩肌を削る音が響いてくる。


「さあ行って!できるだけあいつらを巻き添えにしてやる。うまくいけば通路を塞ぐこともできるかも知れない」


「…すまんルシフェル。次に生まれ変わったら俺はお前の家来になる」


フロイは【倍力】を使いジークをクラッチすると、そのまま抱えて行く。


「離せフロイ!駄目だルシアン!」


「さよなら兄さん。さよならフロイ」


僕は2人を見送ると自ら再び4階層へ降りて行った。




ー4階層 ー


そこでルシフェルを迎える数十匹の魔獣。


「さあ、遠慮は入らない。一度にかかって来いよ」


ルシフェルは剣を抜いて構えると、魔獣達に向かい突進した。


一斉に爪が牙がルシフェルを襲う。

その姿は魔獣の下敷きになり見えなくなった。


【自爆!】


ルシフェルは念じてスキルを発動させた。


が、何も変化がなかった。


【自爆!】【自爆!】


本能でスキルのスイッチが起動したのは感じてる。


「なぜだ!?なぜ爆発しない」


腕を脚を喉を魔獣の牙で噛みつかれながら、爪を立てられながら、ルシフェルは爆発しなかった。


それだけではなく、あるはずの痛みすら感じないのに気がついた。


かろうじて体をズラし自分の腕を見ると、皮膚が硬い鱗状になり、分厚く盛り上がっていて、牙が通らないようだ。


「なんだコレは!?」


業を煮やした魔獣が、噛みついたままルシフェルの腕を引きちぎろうと首を左右に降る。


表面は硬くても関節が耐えられず悲鳴をあげた。


「クソー!点火イグニションしろ!」


噛みつかれた右腕に意識を集中した瞬間。


【【ドゴーン‼】】


ルシフェルの右腕が轟音と共に砕けちり、魔獣の頭部が消失した。

さらに鱗の破片が飛び散り、散弾のごとく回りの魔獣に突き刺さった。


「ギャイン!」


悲鳴をあげ弾きとばされる魔獣達。


ルシフェルが恐る恐る右腕を確認すると、腕と表面の鱗はそのままで、外側の分厚い鱗が剥がれて薄くなっただけだった。


そして、再びみるみる間に鱗が腕を分厚く覆っていく。


「鱗が爆発したのか?じゃあなんで腕が吹っ飛んでないんだ」


ルシフェルは知るよしもないが、それは別の世界で、爆発反応装甲(Explosive Reactive Armour:ERA)と呼ばれる最新兵器そのものだった。

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