大阪編 その3 西川組
ちょっと多め。
「お久しぶりです。」
「あんた県警にいたのか。」
事務移動初日。早くも面倒な人と会った。娘、美美子の彼氏、安藤だ。
「事務移動ですか。大変ですね。」
「ははは。おかげで今年のハロウィンも家に帰れるかが心配でね。」
「ハロウィン、家族でどこか行かれます? そうでしたら僕と美美子の予定も入れないでおきますよ。」
「んー。帰れたらいいんだけど。ま、今年くらいは何も予定を入れないで置いてくれ。」
娘と旅行に行けるかもしれない。
「県警は大変かい?」
「まぁ、わりと。最近は北海道から西川組のやからがうるさいんですよ。」
西川組。淀川区では聞いたことがない。
「こっちでも鳥羽組の話は出るかい?」
「鳥羽組ですか、あれは今じゃ全国共通語ですよ。関東ではもっとやばいらしいですよ。」
県警は話のスケールが違う、初日にしてそう理解した。新聞、雑誌、テレビ、淀川区ではそんなのにはめったに載らない。でも県警はそういうのも絡んできそうだ。
電話だ。白井からだ。
「ちょっと失礼」
安藤は丁寧にお辞儀した。
「もしもし。何の用だ。」
「案外別れられないもんなんすね。」
白井のニュアンスからは別れたかったといってるように聞こえる。
「また事件すよ。例の焼身死体がまた発見です。」
「身元は分かってんのか。」
「まだですけどこれ県警も関わってきますよね。」
「俺に電話する暇あったら身元を固めておけ。」
一方的に電話を切った。
明日から、3つめの北海道編になります。
お楽しみに★♪