千葉編 その2 父の真実
今日、待ちきれないのでもう1話。
ここから狂い始めていきます。
「もしもし。飛山君ですか?」
「はい・・・・・。そうですけど。」
「私は千葉中央警察の小笠原と申します。お時間大丈夫でしょうか。少しお聞きしたいことがあるのですが」
「はい。なんでしょうか」
「お父様は今どちらに。」
「お父さんですか? 僕の記憶には父の顔はありません。僕が生まれる前か、その直後に僕を養護施設に預けてどこかに行きました。」
「そうでしたか。」
「僕の父がどうしたんですか?」
「少し、捜索願いが掛けられておりまして」
「捜索願いですか。何で探されているんですか」
「実は・・・・・・、千葉で殺人事件の犯人として捜索されているのです。」
「えっえっ、どういうこと?」
驚きのあまり敬語を使うのさえ忘れてしまった。
「殺人現場に残されていた犯行に使われた凶器に、拭き取られてはいましたがそれでも多少の指紋が残っており、DNA鑑定の結果、飛山すずるさんという方の指紋と一致しました。」
飛山すずる、聞いただけだと自分の父親だということも分からないがきっと父親なのだろう。
「すずるさん、以前にも1度殺人を犯しています。」
しばらくしてから急用ができてしまいましてまた後で掛けなおします。と言われ、一方的に電話を切られた。
僕は改めてこの電話の内容を確かめた。
「すずるさん、以前にも殺人、犯しています」
父は、誰を殺したんだ?
明日もお楽しみに