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私の手は この子と繋がっている

この子の手は 私と繋がっている


愛しい我が子の手を

ずっとずっと 握りしめていきたいと

そう思っているのに


私は 私が私でなくなっていくのを 知っている


気づいたときにはいつも もう手遅れで


私はもう この子の親の資格なんてないと

やっと寝付いたこの子の隣で いつも泣く


こんな私が この子の親であっていいのか

いつの日か手を伸ばしていた 鋭い刃

その痛みが 私の不安を取り去り

偽りの安らぎを 与えてくれる


もう こうしないと 私は生きていけない

いつの日かいつも そう思っていた


付けたばかりの傷跡を撫でていると

眠った我が子の手が そっと触れた


その温もりが

私は 私であることを許していいのだと 言ってくれているようで

溢れる涙に そっとその手を握り返した





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