第17話:魔王軍の手下と対峙
お待たせしました! 第17話です!
言葉を話す魔王軍の精鋭部隊に囲まれてしまったアルスとティア。
知能を持った敵の容赦ない猛攻に、アルスがまさかの『近接戦』、そしてぶっつけ本番の『大技』で立ち向かいます!
アルスの天才的な魔法のセンスが炸裂する神回、どうぞお楽しみください!
「アルス! 大丈夫?」
「大丈夫だ」
「私は後ろから支援するね!」
「了解」
ティアが鋭く呪文を唱えると、アルスの身体が緑色の淡い光に包まれた。
身体が軽くなり、魔力の巡りが一気に加速する。
「――ブースト! アルス、これでスピードが上がったはずよ!」
アルスは一歩を踏み出し、再び襲いかかってくる魔物たちの真ん中へと突撃した。
「愚かな! 結界術師が自ら間合いを詰めてくるとは、自殺志願者か!」
魔物たちが一斉に爪を振り下ろすが、ティアの支援を受けたアルスの速度は、精鋭部隊の予測を遥かに上回っていた。
シュンッ! と残像を残して攻撃をかわす と、アルスは魔物たちのド真ん中で静かに手を広げる。
「――『青炎結界・展開』。焼き尽くせ!」
ドゴォォォン!!!
アルスが放った魔法に魔物の1匹が倒れた。
「ぎゃあああああ!?」
「なかなかやるな……だが! そんなところにいていいのか? お前は所詮魔術師、近接戦においては俺たちのほうが上だ!」
アルスは背中の剣をとり近接戦にあえて持ち込んだ。
(あの本には、確かエンチャント、てやつが書いてあった。ぶつけ本番だけどやるしかない!)
アルスは自分の剣に魔力を流した。
強度増加と鋭さが上がった。
「……!? なに、なんなんだその剣は!」
「お前なんかに教える義理はないよ」
だが、あまりアルスが有利に立ち回れていない事に気付いたティアはアルスに指示を出した。
「アルス! 一旦距離を取って!」
ティアはアルスが行動しやすいようにアクアバレットを撃った。
距離を取ったアルスは次の魔法を考えた。
(なにか無いのか? あいつらを簡単に倒す魔法は…………! ――そうか! )
アルスの脳内に5属性同時発動がよぎる。
(2属性までしかできないけど、やってみないとこのままじゃジリ貧だ)
「ティア! 少しだけ隙を作ってほしい!」
「分かったわ。アルスがそう言うならなにか
策があるってことよね!」
アルスは2つの魔法をイメージした。
(火と水、一見相性は最悪だけど……何とかなるだろう!)
ニヤリ、とアルスの口元が不敵に吊り上がる。
全身から溢れ出す圧倒的な魔力の奔流に、魔王軍の精鋭部隊は「ひっ……!?」と本能的な恐怖で身を震わせた。
「ティア! ありがとう! くらえ! 2属性魔法だ!」
アルスはティアの真似をしてアクアバレットとファイアバレットを同時に合わせて撃った。
その威力は2人の想像を絶するものだった。
凄まじい爆風が吹き荒れた後――。
その場に立っていたのは、指揮をとっていたリーダーの魔物ただ1匹だけだった。それ以外の精鋭たちは、跡形もなく倒れていた。
ご覧頂きありがとうございます!
第17話はいかがでしたか?
結界術だけでなく、まさかの「剣へのエンチャント」、そして「火と水の2属性同時発動」という、アルスの天才っぷりがこれでもかと爆発した回でした!
相性最悪の属性を混ぜてあの威力……アルスの底が本当に見えません(笑)。
しかし、指揮を執っていたリーダーの魔物だけが生き残っています。
一体ここからどうなるのか……!?
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