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第六話 バトルバトルバトル!

更新が大幅に遅れそうです…


週一で更新できなかったらごめんなさい

【寮】


ん…もう朝か。

入学から早1週間。

いろんな授業をやったが、闘技学は楽しかった。

まぁ、どこにでもいるいじめっ子をボコボコにしただけだが。

は?そいつの実力?

他の3人の戦い方?

やだよ、めんどくさいなぁ……

『見せてやれよ』

何でだよ、お前が見せれば良いだろ?さk

『出番減らすよ?』

……ハイ、ワカリマシタ。





∽∽∽∽∽∽回想中∽∽∽∽∽∽





ア:「さて、今日も最後の授業だな。最後は何の授業なんだ?」

エ:「最後は闘技学だよ」

ケ:「そうか!今日は闘技学があったか!」

ア:「闘技学ってなんだ?」

エ:「なんでもありの実践練習だよ。魔法、武器、召喚魔とかかな。まだみんな、召喚魔を持ってないと思うから今は魔法と武器だけだね」

ア:「召喚魔か。ドラゴンとかか?」

ケ:「ドラゴンなんて召喚したらそれだけで有名人だぜ?まぁ、上級生で有名な人はみんな上級魔物や精霊と契約してるけどな」

エ:「召喚魔は一種のステータスだからね」

ア:「ふーん…」

メ:「はぁ…今日は勝てるかなぁ……」

ア:「ん?勝ったらいいことがあるのか?」

エ:「とりあえず、成績の判断材料にはなると思いますよ?」

ケ:「そうそう。まずは勝たないとな。…あぁ!そうだ、アラン!スミスに当たったら気をつけろよ!」

ア:「なんでだ?」

メ:「貴族の出身で平民を蔑ろにするだけでなく、実践を良いことに弱い者いじめをする最低なやつよ!」

ア:「…なるほど。転入生の俺は実力がわからないから狙われる確率が高いわけか」

…こんなこと言ってるとほんとに当たるから嫌なんだよな…

アランのフラグが1立った(タララタッタッタ~

…なんだろう…またドラ○エの音楽が聞こえた気が。

エ:「気を付けてくださいね…?」

ア:「まぁ、それなりにがんばるよ…ちょっと待て、怪我とかしたらどうするんだ?」

ケ:「闘技場には結界が張ってあるから死にさえしなければ結界から出れば治るよ」

ア:「…やっぱ便利だな…魔法って…」



先生:「始めるぞ~。まずは…」



先生:「次、ケルト=ジョシュア対生徒C」

ケ:「俺の番か」

エ:「がんばってくださいね」

メ:「負けたら承知しないんだから!」

ケ:「ははっ。負けないさ!」

先生:「開始!」

生徒C:「先手必勝だ!黒弾!」

会場を1つの闇の球が走る!

しかし、ケルトはあわてた様子を見せず

ケ:「我が身に抱くは怒りの力!紅蓮の鎧!」

生徒C:「ちっ、火には水だ!水の矢!」

メ:「終わったね」

エ:「えぇ」

ア:「紅蓮の鎧…たしか低級魔法だったよな?相性から言えばケルトに分が悪そうに見えるんだが…」

エ:「見てればわかりますよ」

ダダダダダダダダダッ

ケルトの火の鎧に生徒Cの水の矢が襲いかかるが、1つ目が当たると同時に鎧から霧が生まれる。

生徒C:「な、急に周りが…うっ」

ドサッ

ケ:「悪いな、俺の勝ちだ」

霧が晴れるとそこには床に倒れている生徒Cと無傷のケルトがいた。

先生:「勝者、ケルト=ジョシュア!」

メ:「お疲れ!」

ア:「なるほど…。鎧に魔力を多めに使っておけば相性の差もカバーできるし、霧を発生させることで相手の視界も奪ったのか…」

ケ:「まぁな。これぐらい余裕だ」

エ:「次は誰でしょうか?」

先生:「次、エリン=カーラー対メシア=デュラハ」

メ:「エ、エリンと……」

エ:「お互い頑張りましょう!」

先生:「開始!」

さっきの試合とは違い、お互い1歩も動かない。

メ:「(まともに戦ったら私は勝てない。予想外の攻撃で余裕をなくし、奇襲で勝つ!)」

エ:「(この前は守護者が成功したから少し驚いちゃったけど、今回は問題ない。それに……)」

チラッとアランに視線を向ける

メ:「よそ見してる暇なんて与えない!母なる大地よ!大いなる力と化して敵を沈めよ!アースクエイク!」

ケ:「いきなり中級かよ!」

ア:「まずは体勢を崩す作戦か…」

エ:「くっ…地震で身動きが…なら…海の魔精リヴァイアサンよ!怒りとともに猛狂い、海面に煌めく波となれ!激流大津波!」

メ:「!」

生徒A:「すごい!水の中級の中でも上位の魔法を扱えるなんて!」

生徒B:「さすがエリン様!」

ア:「…あれで中級なのか…?それに…親衛隊か?」

ケ:「勝手に作ってる…やつだな」

メ:「雷陣壁!さらに雷撃!」

エリンの繰り出す会場全体を覆う大津波がメシアに襲いかかるとメシアは何を思ったのか雷撃を津波に向けてはなった

エ:「その威力だと私は感電しないよ?」

メ:「風よ、雷よ!冷たき息吹に身を任せ、鋭き雷の矛となり、汝、嵐の如く舞い誇り、風の盾となり我が身を護れ!嵐舞雷矛風盾ランブライムフウジュン!」

詠唱が終わると同時に大津波がメシアを襲うがメシアの周りは嵐のような竜巻が発生し、届いていなかった。

さらに津波を引き裂く勢いの雷の矛がエリンの近くに突き刺さり、先に放ったはずの雷撃が今ごろエリンに当たる。

エ:「!くっ…雷より速い風なんて……」

ア:「うわっ、なんだ!?」

ケ:「知らないのか!?あれは融合魔法だよ!メシアのやつ、あんな技術を使えるようになってたなんて!」

…しばらくすると津波も嵐も収まり、服がボロボロの2人が姿を見せた。

傍から見てもボロボロなだけに、本人たちからすればかなりの疲労が溜まっているだろう。

先生:「そこまで。互いに素晴らしい戦いを見せてくれた!これ以上は互いの体が痛むだろう。ゆっくりと休むといい!」



ア:「お疲れ。はい、飲み物」

エ:「ありがとう。ん…疲れた……」

ケ:「特にメシアはすごかったな!いつの間に覚えたんだ!?」

メ:「この前の休みに家で魔術書を見つけたの。そこにやり方と詠唱文が載ってたから試したけど…疲れるね~」

ケ:「そりゃ、中級魔法を2つ発動してるようなもんだからな。あんな終盤で使えば疲れるに決まってるだろ」

ア:「…融合魔法に下級はないのか?」

エ:「あるけど…使う魔力に対して戦果が得られないことが多いから…。簡単にまとめると、普通の下級より発動時間が遅くなるし、威力は中級に満たないの」

ケ:「逆に中級より上の融合は範囲も広いし、威力も申し分ないからいいんだけど、魔力消費が半端ないから熟練者じゃないと使いこなすのは難しんだ」

ア:「エリンやケルトは使えるのか?」

エ・ケ「「もちろん」」

メ:「どうせ私が使えこなせなかっただけですよーだ!」

先生:「次は…」



先生:「最後はアラン=クリアフォード対スミス=ケシュマロ」

ケ:「見事に当たったな。まぁがんばれよ!」

ア:「はぁ…適当にやって負けてくるよ」

エ・メ:「絶対勝ってください!(勝ちなさいよ!)」

ア:「う゛…まぁ、ほどほどに頑張るよ」



ス:「君がアランとかいう人間かい?たしか今年転入してきたらしいねぇ?」

ア:「まぁな」

ス:「しっかし、かの有名なバロスニア学院を辞めてまでこちらに来るとは……よほど落ちこぼれと見える!」

ア:「……(なんで裏設定を知ってるんだ?)ごたくはいいから始めないか?」

ス:「ふっ…落ちこぼれに私との力の差を見せてやろう!」

先生:「…開始」

ス:「我と契約し者よ!契約に従いその姿を現せ!」

そう唱えるとスミスの前に魔法陣が現れる。

その中心から光が溢れると次の瞬間、騎士が現れた。

ア:「…召喚魔か」

メ:「ずるい!まだみんな持ってないのを知ってるくせに!」

ス:「ふん!勝ちが全てなのさ!ゆけ!やつを捻りつぶせ!」

声を聞いた瞬間、召喚された騎士の瞳が赤く変わり、剣を振り上げながら突っ込んできた。

アランは冷静に体をずらし、後ろから思いっきり蹴り飛ばした。

ア:「なんだ、そこまで速さがあるわけじゃないのか。動きも単純だし」

ス:「ふっ、僕の死霊騎士『ラインバルト』を甘く見ない方がいいぞ?」

そう言い放つとアランの後ろから何かが立ち上がる音が聞こえる。

振り返るのは遅いと肌で感じたアランは横に跳ぶと、元居た場所の地面が抉れる。

ア:「…なかなかの力だな…」

ス:「それだけじゃないぞ!やれ!」

スミスが命令すると死霊騎士の周りに黒い剣が現れる。

無造作にスミスが手を振ると黒い剣がアランに向かって次々と放たれた。

ア:「自立型じゃないのか……いや、攻撃に関しては命令してないから半自立型か?」

ス:「何をブツブツと!いい加減あきらめたまえ!」

ア:「…雷撃」

ス:「はっ!今さら低級魔法を使って何になる!いけ、ラインバルト!奴を潰し、この戦いに幕を下ろせ!」

勝利を確信したスミスは死霊騎士に命令するが、死霊騎士は動こうとせず、その場に立ち尽くしていた……。

ス:「なぜだ!なぜ、動こうとしない!」

ア:「足元をよく見ろよ。」

ス:「足元…?…!!」

ア:「気づいたみたいだな。今度はこちらから行くぞ」

アランはそう言い放つと、一気に距離を縮め、蹴り上げる。

あまりの速さに対応できなかったスミスはそのままアランの放つ蹴りを食らい、障壁に激突する。

そのまま壁に這いつくばり、先生が近づくと既に彼は気絶していた。

先生:「そこまで。勝者、アラン=クリアフォード」

ケ:「やったぜ!」

メ:「ねぇねぇ、なんであのバカの召喚魔は動かなかったの?」

エ:「これを見てください」

エリンの手に小さな球が現れる。

エ:「さっきの試合の映像です。スミスの召喚魔の足元を見てください」

メ:「足元…?」

球の中の映像をメシアが覗き込むと、死霊騎士の足元に微かに光る糸のような物が見える。

メ:「なんか糸みたいなやつが見えるけど……これが原因?」

エ:「はい。おそらく、アラン君は雷の力で足を縛りつけていたのではないでしょうか?」

ア:「いや、違うよ」

いつの間に戻ってきたのか、後ろには涼しい顔をしたアランが居た。

エ:「お疲れ様です」

メ:「ねぇ、違うってどういうこと?」

ア:「雷を利用してあれの足元に強力な磁界を発生させたんだ。一瞬しか見てないけど、あれの鎧は鉄だったし」

「「「………」」」

ア:「?どうしたんだ?みんな固まって…」

メ:「…だって…ねぇ?」

ケ:「確かに雷には磁界を発生させる魔法があったはずだ。だけど…」

ア:「だけど…なんだ?」

エ:「つまり、私たちが言いたいのは、完全無詠唱であれだけの磁界を発生させたことに驚いてるのです」

ア:「え?あれってそんなにすごかったのか?軽く地面に電気を流して磁力を生んだだけなんだけど」

エ:「それだけで、すでに熟練者の域に達してますよ……」

メ:「私たち…かなりすごい人と仲良くなったね…」

ア:「…お前らも十分すごいと思うが…」

「「「…はぁ~…」」」

ア:「?」





∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽





と、まぁこんな感じだ。

あのスミスって坊ちゃん、口の割に大したことなかったけどな。

戦闘も召喚魔任せだし。

(注:アランが強すぎるだけで、スミスも学年上位の実力を持ってます)

そういや、今日はたしかギルドでクエストを受けるとか言ってた日だな…。

ついに本格的な戦闘ができると思うとわくわくするな。

(『初日のドラゴンとの戦闘は……?』)





∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽





【聖グランベリア学園】


メ:「おはよう!」

エ:「おはよう。早いね」

メ:「だってクエスト受けれるもん!エリンだって楽しみでしょ?」

エ:「えぇ。やっぱり自分の力を試してみたいですからね」

メ:「あれ?アランとケルトは?」

ア:「俺なら後ろ」

メ:「ひゃあ!び、びっくりさせないでよ!」

ア:「…勝手に驚かれても困る」

エ:「まぁまぁ…とりあえず、ケルトは遅刻だと思いますよ?」

ア:「遅刻か。…そういや、遅刻したらなんかあるのか?」

エ:「特には…まぁケルトは常習犯なので色々と先生の手伝いをさせられてますが」

メ:「あっ、先生着たみたいだね」

先生:「みんな席に着け!出席をとるぞ!……なんだ、またケルトはいないのか。しかたないやt」

ガラガラッ

ケ:「セーフ!」

先生:「いや、余裕でアウトだ。懲りない奴め…。今期に入ってすでに5回目だぞ?後で私についてこいよ」

ケ:「そ、そんな~…」

ア:「まったく…自業自得だ…」

先生:「さて!今日は待ちに待ったクエストだ!まだ紙をもらってないパーティは今から私のところに貰いに来るように!」



エ:「私たちはいつもの4人でいいですよね?」

ア:「問題ないな」

メ:「うん!」

ケ:「紙はここにあるから名前書こうぜ」

ア:「あれ、いつの間に戻ってきたんだ?」

ケ:「細かいことは気にするなって」

ア:「…」

エ:「と、とりあえず、あとはリーダーを誰にするかですね」

ア:「ケルトでよくないか?」

ケ:「いや、実力的にアランじゃないか?」

エ:「私もアラン君で良いと思います」

ア:「おい、ちょっと待っt「私も良いよ~」……」

ケ:「さて、リーダーも決まったし、あとはチーム名だな?」

メ:「はいはい!国家騎士団の紅蓮騎士団みたいな名前で白銀の騎士団が良いと思いま~す」

「「「……」」」

ア:「…他に案は?」

エ:「…他に案もないみたいですし、それにしますか」

ケ:「ま、まぁ、悪くはないよな。じゃ、ギルドに行こうぜ!」

ア:「ないなら仕方ないよな。では先生、行ってきます!」

先生:「気をつけていけよ~」





∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽





【ギルド 深海の城】


ア:「ギルドの名前が微妙……」

ケ:「?そうか?」

メ:「早く入ろうよ~」

ア:「あ、あぁ」



中に入ると既に学園の生徒がたくさんいた。

辺りを見回すとクエストを受けて行こうとする者、まだ悩んでいる者がテーブルに座って話し合っている等していた。

ア:「受付は…と。…あぁ、あった。すみません。ギルド登録をしたいのですが。」

受付:「登録ですね。かしこまりました。まずは個人でしょうか?パーティでしょうか?」

ア:「パーティで」

受付:「かしこまりました。ではこちらの紙に、チーム名とメンバーの名前、年を記入してください」

ア:「あっ、紙はあります。これでいいでしょうか?」

受付:「少々お待ちを…大丈夫ですね。では、今から個別にランク決めを行ってもらいます。ただいま呼びました、係の指示に従ってください」



案内:「では、こちらへどうぞ」



今アランたちは、係の指示に従い、受付の横にあった通路を奥に進んでいる。

ア:「ランク決めか…何をやるんだ?」

エ:「ギルドの上位者と戦うのだと思いますよ?」

ケ:「おおよその力を見るんだろうな」

ア:「なるほどな…これは魔法陣か?」

ケ:「これで試験会場に行くんだろうな」

メ:「じゃ、みんながんばろうね!」

「「「あぁ!!(はい!!)」」」

みんなで決意を確かめあうと、みんな魔法陣へと足を進めた。



ア:「次はやっと俺の番か……」

座って待ってる間に他のやつは終わっていった。

最後で俺だ。

俺はさっきの案内が言ってた扉を開く。

扉を開くと闘技場が現れた。

ギルドの物とあるだけあって、学校の闘技場とは比べ物にならないほど大きい。

戦士A:「これで最後か。最後はなんだか貧弱そうだな」

ア:「…早く始めましょう」

戦士A:「そうだな。最初はそっちからでいいぞ」

ア:「…後悔しないでくださいね。天より来たりし雷の神トールよ。乱雲生みだし、大地を砕き、我に仇なす者に神の裁きを!ライトニングボルテッカー!」

戦士A:「な!バカな、それh、ぎゃあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」

アランの雷に魔法障壁を出すのを遅れてしまった戦士Aは感電すると、そのまま地面とキスをしていた。

ア:「…なんだ、一撃かよ……つまんねぇな」

案内:「…報告します。ランクB、ギリ=ヨザダコが受験者に負けました。どういたしましょうか?……はい、わかりました」

ア:「なぁ、試験はもう終わり?」

案内:「一応、試験は終わりです。ランクはとりあえず、暫定でBです」

ア:「とりあえずってどういう意味?」

案内:「現在、Bより上のランクの判定者が建物内に居ないため、後日改めて試験を受けていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか?」

ア:「それしかないんだろ?なら従うしかないさ」

案内:「ありがとうございます。それでは、再び元の魔法陣に入って受付へ戻ってください」



アランが受付へと戻ってくると、近くのテーブルに笑いながら話し合う3人の姿を見つけた。

ア:「ただいま」

ケ:「おっ、お疲れ!どうだった?俺は結構苦戦したぜ」

ア:「俺はまぁまぁかな…」

エ:「ランクは聞かされてませんが…どれくらいなのでしょうか?」

メ:「私負けちゃったからなぁ…」

ケ:「そんなに落ち込むなって!あっちはかなりの戦闘を積んできてるはずだからな。まだ俺たちじゃ簡単に勝てないさ」

ア:「……(一撃で倒したが)」

エ:「私は倒しましたよ?ギリギリでしたけど……」

ケ:「げ…マジかよ…ならエリンはBかな?」

ア:「ケルトはどこまでいったんだ?」

ケ:「ん~…壁際に追い詰めて上級魔法を当てたまではよかったんだけどよ…魔力不足でさ、最後は殴り合いになってギリギリ倒したよ」

メ:「…私なんか軽くあしらわれちゃったよ……あんまり戦えなかった…」

ア:「そりゃドンマイ…」

アナウンス:「ピーンポーン…。チーム、白銀の騎士団の皆さま、ギルドカードができたので受付まで来てください」

ア:「呼ばれたな。受付に行くぞ」



受付:「白銀の騎士団の皆さまですね?ではこちらをどうぞ。失くすと再登録となるので気を付けてください」

ア:「ありがとうございます。ついでにクエストの掲示板はどこにありますか?」

受付:「それでしたら、テーブルに1つ、小型の魔法掲示板が置いてあるので、そちらからご確認ください」

ア:「そうですか、ありがとうございます」



ケ:「Cか。まぁまぁだな。みんなは?」

エ:「私もCでした。メシアは?…メシア?」

メ:「…わ、私は……うぅ……」

ア:「…悪かったんだな?まぁ、問題ないから教えてくれ…な?」

メ:「…D」

ケ:「…まぁ、チームだから問題ないな。それに平均では断然良い方なんだから気にするなって」

メ:「うぅ…そういえば、アランは?」

ア:「俺か?Bだ」

「「「!!!」」」

エ:「すごいです…」

ケ:「まさか学生でBをとるとは…こりゃ、学生新聞に載るんじゃね?」

メ:「……素直に喜べない私が居る…うぅ……」

三者三様の答えだな。

性格がよく表れてやがる。

まぁ、メシアは別だがな。

ア:「そんなにスゴイのか?」

エ:「たしか、入りたてでBを取ったのは毎年1人いるかいないかでしたよね?」

ケ:「あぁ。Bを取るやつは1年の頃から騒がれてるからな。大体把握できるんだけど…そうか、アランがBとは…」

メ:「いいなぁ…」



ア:「というわけで、談話してても先に進めない。とりあえず、クエストを何にするかだが…意見は?」

メ:「自分の力量を上げるという意味も込めて討伐系にしない?」

ケ:「それだったら、この周辺で最近出やすいゴブリン辺りが最適か?」

エ:「ここには転移魔法陣があるので少し遠い場所でも大丈夫みたいですね」

ア:「最初だし、近場でいいだろ。慣れてきたら遠くでもいいし。じゃあ、腕試しを兼ねて周辺の魔物討伐でいいか?」

「「「はい!」」」



受付に言われたとおり、テーブルの上の掲示板を操作してっと………

………操作の仕方がわからん。

ア:「ケルト…やり方を教えてくれ」

ケ:「ん?簡単だよ。指で掲示板に触れていけばいいんだよ」

なるほど…よっと…おっ、これがクエスト掲示板だな。

ここら辺の魔物討伐はっと……お、これなんか良い感じだな。

みんなに確認しておくか。

ア:「これなんかどうだ?」

エ:「ゴブリン討伐ですか。数は…50体ですか。中々多いですね。」

ケ:「数が数だからDランクなのか。」

ア:「メシアは相手が悪かっただけで、ゴブリン相手ならしっかりと戦えるだろうし、魔法の練習にもなる。ちょうど良いと思うんだが……どうだ?」

メ:「私はいいよ。がんばってみんなに追いつくね!」

ケ:「俺もいいぜ」

エ:「私も」

ア:「じゃ、受けてくる…って受付の仕方も知らなかったんだ」

ケ:「クエストの右上に番号があるだろ?それを受付で言えばいいよ」

ア:「おっけ。言ってくる」



ア:「すみません。受付番号D―015をお願いします」

受付:「…了解しました。Dランク、ゴブリン討伐でよろしかったですか?」

ア:「はい」

受付:「かしこまりました。では、気をつけていってきてください!」





∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽





【ラグナ周辺 ラグナ平原】


街を出て歩くこと5分。

急に視界が開けたと思いきや、目の前には大量のゴブリンが居た。

ア:「…目の前だな」

ケ:「備考に行けばすぐわかると書いてあったが…ほんとすぐだよな」

エ:「さて、どう戦いますか?」

ア:「ん~…各自、試してみたい魔法や動きがあれば言ってくれ。それを重視して考える」

メ:「私は剣の動きを確かめながらやりたいです。魔法は追いつけないので、まずは体術をがんばります!」

ケ:「俺は火の上級魔法と新しく試してみたい魔法がある」

ア:「エリンは?」

エ:「私は魔力運用の効率化をやりたいと思います」

ア:「……?どういう意味だ、それ」

エ:「あれ?アランさんは知らないんですか?」

ア:「…ど忘れだ。聞いてれば思い出すかもしれない」

エ:「そうですか。では、説明しますね。魔力運用の効率化とは……簡単に言えば、自らが魔法を使うとき、必要以上の魔力を使用しないですむようにするための訓練のことです。教える人や使う魔法によって変わりますが、基本的に魔法を何度も使って感覚を覚えるのが一般です」

ア:「なるほど」

ケ:「そういや、アランはこっちに来る前はどこにいたんだ?転入だから他の学園に1年は居たってわけだろ?」

ア:「…まぁ…バロスニア学園に居た」

メ:「えぇ~!」

エ:「メシアうるさい…」

メ:「だってあそこの学園って無茶苦茶有名だよ!?有名人とかが多く出てる学園だし!」

ケ:「そりゃ、名家の出がたくさんいるからな。最初から土台が違う」

エ:「…ということはアランさんは名家の出…ですか?」

ア:「いや、違う。俺の両親は普通の一般人だよ」

メ:「じゃあ一般入試ですか!?やっぱり、スゴイです!」

ア:「そう…なのか?」

メ:「すごすぎますよ!帰ったら話を聞かせてください!」

ケ:「…今はそれどころじゃないだろ。」

エ:「その通りです。さっさと倒しましょう」

ア:「そうだな。じゃ、各自勝手に開始で」



【ケルト視点】


さて、俺の前には8体程のゴブリン。

アランは各自で開始って言ってたけど、俺は何から始めようかな…。

…やっぱ、最初は新技で、他のやつを驚かせないとな!

ケ:「さぁいくぜ!大地を切り裂く雷神よ。天を穿つ水神ミズガミよ。天地を震わす2神の轟き、全てを消す我が刃となれ!天水地雷爆呑刃テンスイチライバクドンハ!」

俺はそのまま、手を振り翳すと目の前を水と雷を混ぜたかまいたちがゴブリンの傍まで飛んでいく。

そのままゴブリンを切り裂くかと思いきや、ぶつかる直前、近くに居た6体を飲み込み消えていった。

かまいたちが通った後は電気の溜まった水が続いており、通るのが躊躇われるような状態になっている。

ケ:「敵を消すから血を浴びないですむけど、後が面倒だな……」

ア:「近寄れないな。1対1の時にやってくれ」

ケ:「あぁ…」

気を取り直して、炎系の上級をやるか。

ケ:「地獄に住む悪魔の化身よ。業火に身を包み、竜の如く天を焦がし、燃ゆる息吹で敵を焼き尽くせ!ドラゴンヘルブレス!!」

手を重ね合わせ、魔力を溜め、一気に敵へ放つと放射線状に黒い炎が広がり、残りの2体を津波の如く飲み込んでいった。

ケ:「こっちはなかなかだな。」

メ:「周りにも被害が出そうなんだけど…」

ア:「やっぱり1人の時に使ってくれ」

ケ:「うぅ…」

『結局弄られたケルトだった』

ケ:「ちょっ!待てよ、さk」

『ゴッドダークブレス!!』

ケ:「ぎゃああああああぁあぁぁぁぁぁぁぁ………」

『こうして哀れな子羊が夕飯へと成りました♪』


『他は割愛しm』

メ:「私たちも見せなさいよ!」

エ:「ほんとです…あの事をバラしてもいいのですか?」

『…あのことって?』

エ:「もちろん…ルh」

『わかりました!書きましょう!』

メ:「…何のこと?」

エ:「あなたは知らなくていいことですよ」


【エリン視点】


さて、あっちではケルトが中々危ない魔法を使ってますね。

あの範囲だと、私の獲物まで奪われそうですね…。

今回は数を撃ちたいので無詠唱がベストかな…?

エ:「氷撃槍覇!水天爛零龍!次元乱水牢!氷狼大寒波!」

次々に高位な魔法を連発し、周りを氷の世界にしていくエリン…。

まさに氷の女o

エ:「あなたも凍らしますよ?」

『やめてください…』

エ:「まったく…」

ア:「スゴイな。一面、氷の景色しかないな」

エ:「あ、見てたんですか?」

ア:「一部な。まぁ、隣から寒気がすればすぐ見ちまうだろ」

エ:「あぅ…すみません」

ア:「いや、これがお前の戦い方なんだろ?なら仕方ないさ」

エ:「はい…がんばります」

ア:「あ~…俺が偉そうな事言える立場じゃないよな。悪い」

エ:「いえ、尤もなので…ありがとうございます」

やっぱり…アランさんは…////


【メシア視点】


みんな、どんどん敵を減らしてるなぁ…。

特にアランさんなんか一瞬で数を減らしてるし…。

よし!私だって頑張るもん!

メ:「はあああぁぁぁぁ!」

大剣を振り回し、敵に叩きつける!

普通の剣みたいに切るのではなく、叩き潰すのが大剣の戦い方だ。

…そうやって、家では教わった。

もちろん、ただ振り回すだけでなく、近くにいる敵、遠くにいる敵を見極めて順番に倒す。

こうすることで洞察眼が鍛わり、瞬時に物事を対処できるようになる…らしい。

私の父上の受け売り文句だ。

気がつけば、周りの敵は残ってなかった。

ア:「お疲れ」

メ:「お疲れ様です!」

ア:「見事に粉砕したな」

メ:「剣の修業ですから、焼けてたりしたら変でしょ?」

ア:「属性を剣に纏わせればならないこともないぞ?」

メ:「え?どうやるんですか?」

ア:「…あんまり他人に教えれる自信がないから、父親とかに聞いた方がいいよ」

メ:「…わかりました」

多分、父上の方が知ってると思うんだよね。

…確証はないけど。


【アラン視点】


それぞれが戦闘を始めたな。

…騒がしいと思ったら、ケルトが色々やってるな。

融合魔法に火の…あれは上級か?

…なんでギリギリだったんだろうな?

さて、エリンの方は………寒いな。

彼女を中心に氷の円ができてやがる…。

圧巻としかいいようがない。

最後にメシアは…最初に言ってた通り、剣の動きかな?

…おっと、俺もそろそろ動かないとな。

ア:「…雷瞬」

…ふぅ…何事も試してみるもんだな。

体を雷化させて、光速で動く…ぐっ。

…やっぱ、慣れないとキツイもんだな。

あまりの速さに体がついてきてねぇ…。

慣れるまで長い時間の使用は不可能だな。


ア:「よし!そろそろ終わった、帰るぞ」

エ:「中々有意義な時間でしたね」

ケ:「そうだな。たまにはストレスを発散しないとな!」

メ:「あんたにストレスなんかあるの?」

ケ:「当たり前だ!」

ア:「はぁ…おい、いい加減にして帰るぞ」

エ:「…ふふっ」





∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽





【ギルド 深海の城】


ア:「ただいま戻りました」

受付:「おつかれさまです。こちらが褒賞となります」



ア:「はいよ」

テーブルには、今回の褒賞…銀貨4枚があった。

ケ:「まさかDランクを受けるとは思ってなかったから、良い収入だよな」

エ:「まぁ、今は買う物もありませんが…」

ア:「とりあえず、学園に報告しに行かないか?」

エ:「そうですね。では、行きましょう!」





∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽





【聖グランベリア学園】


ア:「ただいま戻りました」

先生:「おぉ、お帰り。さて、報告を聞こうかな?」

ア:「はい。Dランクを無事成功させてきました」

先生:「…え?Dランク…と、言ったかい?」

ア:「はい。そう言いました」

先生:「…ギルドランクはどうだったかい?」

ケ:「俺とエリンがCで、メシアがDでアランがBだよ」

先生:「な…アラン君!本当かい!?」

ア:「一応…」

先生:「素晴らしい!学生でBを取るなんて…無論、DやCが悪いわけではないことはわかってはいるんだが…Bか…」

メ:「先生!早く帰らしてくださいよ!」

先生:「あぁ、そうだったね。今日はもう終わりでいいよ。アラン君は明日以降、学園新聞に載せる為のゴタゴタがあるかもしれないから心構えだけでもしておいてね」

ア:「…はぁ、わかりました…」





【寮】


メ:「やっぱり、先生驚いてたね」

ケ:「でも負けるってのはやっぱ悔しいな」

ア:「早く抜いてくれ」

ケ:「無茶言うなよ…」

エ:「ふふっ。でも、まだまだこれからですからね。気を引き締めていかないと!」

「「「あぁ!(はい!)」」」

ア:「じゃ、今日はこれぐらいにして明日に備えるか」

メ:「また明日ね~」

ケ:「明日もギルドでクエストな!」

エ:「1週間はクエスト漬けですね」

ア:「あぁ。じゃ、お休み!」

こうして初めてのクエストは終わった。

俺は久しぶりにリュック(神に貰った)の中身を漁った。

…そういえば、肉を大量に狩ったからな…。

肉を冷蔵庫にしまうと、さらにリュックを漁ろうとしたが、ほとんどが肉のため、あったのは石だけだった。

ア:「そういえば、この石ってなんか特別な力があるのかな?珍しかったから拾ってきたけど…」

…この石の凄さを知るのは、また数日後の話である…。

長い…


感想、誤字脱字がありましたらよろしくお願いします!

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