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プロローグ

プロローグ



 神崎かんざき 聖華せいか。18歳。

 わたしは一般的とは言えない家に生まれ育った。わたしの家族は魔族まぞくに騙され、大金を持っていかれ、魔界にのめり込んだ。わたしは当然ながらそんな家族のことを嫌っていた。きっと家族もわたしを嫌っていただろう。わたしもこの人たちのようになるのだろうと考えていた。しかし状況が変わった。

 ……何としてもこの家から出なきゃ。

 毎日毎日、そのことだけを考えていた。

 学校の送迎をしてくれる使用人を買収したり、塾のトイレから逃げたり、でも何をしてもあの家からは逃げられなかった。


 大学に合格したことを家族が大喜びした。

 やっとこの家から出られる。あの時は心から思った。


 わたしは大丈夫だっただったのだ。


 だから今回も大丈夫。大丈夫。大丈夫。大丈夫…。

 死んでしまった今回も…大丈夫……。


 その日は雨で頭が痛くなった。早く帰りたかったわたしは、車が壊れて歩いて家に帰らなければならなかったことに、すごく腹が立ってしまった。まぁ、友達のように優しくしてくれる使用人の花さんと一緒だったからまだよかった。わたしは花さんと話しながら横断歩道を渡る。


『ピピーー!!』


 車のクラクションにびっくりして傘が手から落とす。わたしは目の前のトラックから避けることは出来なかった。


 体に激痛が走る感覚にわたしは必死に考える。

 やっとあの家から出られると決まったのに。


 けど、もう今世の未練なんてどうでもいい。

 わたしの願いはただ一つ。


 普通の家に生まれたい!

次回 生まれ変わり……?

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