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第7話〜激戦〜

ネグロークと出会い、会話をした後アルスはスウェインを歩いていた。

歩いているとすぐに話し声が聞こえた。

アルスはサッと身を隠し、耳を傾けた。


「おい、今アイツから感じたのは守護獣の力だよな?」


「あぁ、違いない。今回の目的発見だ。早急に上に知らせてより強い力を手に入れる前に消してもらおう!」


「そうだな!ここには今2人の戦闘員がいるからな!しかもクラスBだ!オレたちクラスD寄りかもよっぽど強えもんな!」


やはりこの守護獣はアマティアスにとって脅威の存在らしい。

しかし今のアルスにはそんなことを考える状況ではなかった。そう、今アルスの近くにいるのはアマティアスだ。

物陰に隠れこの者たちの戦闘においての強さはそこまで高いわけではなさそうだ。

アルスは強く光雲(こううん)を握り声のする方へと動いた。


目の前にいるのは2人の(アマティアス)

閃光流ならではの高速移動を使い背後に周りこみがら空きの背中を横に斬った。

2人はその場に倒れ込んだ。


「なんだ、こんなもんかよ。にしてもなんだか変な感じだ。刀に力が乗り切らない。」


「そりゃあ…さっきのババアがお前の剣に呪いをかけたからだ。」


音もなく近づいてきた。アルスは声がするまで気が付かなかった。


(恐らくこいつから感じる闇の魔力の強さ。さっきのヤツらが言ってたクラスBとか言われてるやつか。)


アルスはその場から飛び上がり、斬り下ろそうとするがやつあの拳から出てきたツメのようなもので弾かれた。

「おいおい!アイツらみたいな死体処理任せられるようなヤツらとは一緒にしないで欲しいぜ!」


「こいつ!あんな武器持ってたか…!?」


(死体処理...。ずっと遺体すら見つからなかったのはコイツらの仕業だったのか。飛んだクソ集団だな。)


「俺様はチェレーン。ま、今から殺すから覚える必要はねえな。俺様は優しいから殺す理由を教えてやる。お前の中にいる守護獣。そいつはこれからの脅威になる。だから消す。分かったな。それじゃあまたな。」


と言葉を言い終わるとアルスの元に飛び込んできた。

チェレーンの左腕からツメの攻撃が飛んでくる。

その攻撃は早く正確で確実にアルスの体を引き裂こうとしていた。

しかし、アルスはこんなところで死ぬ訳にはいかない。

そのツメを力強く弾き、後方に下がる。

チェレーンはニヤリと笑い、もう一度アルスに距離を詰める。

ツメの攻撃は早く、アルスの方がやや押され気味だ。


「くそっ!攻撃が早くて刀に上手く魔力を込めることが出来ない!これじゃ閃光流じゃなくてただの打ち合いだ…!」


アルスは隙を探りつつチェレーンの攻撃を弾き続ける。

数秒弾き続けていると攻撃に規則性があることに気がついた。

アルスが防御した方向と逆の方向に必ず攻撃が飛んでくる。つまりは右から攻撃を弾いた後に左に刀を構えれば必然的に攻撃を防げるということだ。

それ気づいた後は格段に動きやすくなった。

タイミングを見計らって攻撃をしゃがんで避け、刀を振り牽制しつつ後方に下がった。

すぐさま刀に力を込める。先の老婆の「呪い」とやらのせいであまり力を込められない。

だが、足には力を込めることが出来た。


アルスが力を込めているとチェレーンもその場で魔力を肥大させていた。

チェレーンはその場で笑い、ツメを交差しながら猛突進してきた。

「"クロス・クロー"!!」

とても速く避けられる隙はなかった。

刀で防御するも後ろに吹っ飛ばされた。


「一撃…重すぎんだろ…!」


「まぁ、"闇の魔力"ってのはそういうもんだからな!

それとちょこまかと動くな。攻撃が当たらないだろ。」


「ハハッお前とは速さの鍛え方が違うからな。」

とアルスが言葉を放つと同時にチェレーンが距離を詰めてきた。

またあの分かりやすい攻撃だとアルスは油断していた。

攻撃を弾きその逆方向に刀を構えるとチェレーンは飛び蹴りを右から仕掛けてきた。

刀を構え直し防御するもののツメの攻撃を避け切ることが出来ず腹に傷を負ってしまった。


「くっそ!」


「油断禁物!まだまだ行くぜ!」

とまたもチェレーンは力を貯め始める。


「またあれか…!?負けてられっかよ!」

光雲を握り、持てる力のありったけを振り絞る。


「"連鎖爪乱(チェイン・クロー)"!!」

先程とは違う技が飛んでくる。とても早い連続攻撃で1回1回の攻撃に強い魔力が込められている。

アルスはそれに対応し、力強く弾き続ける。

隙を見つけたアルスは攻撃を上に力強く弾き間合いを詰め、チェレーンの腹を斬った。


「これでお互い借りなしだ!」


「ヘッ!やるじゃねえか!まあそうだな。」


お互いに力を貯め始める。

(よし、この技で決めるか。一撃でヤツを沈める…!)

アルスの力が高まっていく…。


「フッ。勝ったつもりか。油断はするなと教えたはずなのにな。決まったわけでもねえ、"勝ち"を今のうちに楽しむんだな!」


「決まった"敗け"をこの後せいぜい悔しがるんだな!」


強狂爪撃(クレイジー・クロー)!!」

飛び上がりながら回転し右のツメに力を貯める。

「閃光流構え刃"不曲無陣"雷光一閃!!」

刀を鞘にしまい、柄に手を添えて集中する。

目を開き、視界にチェレーンを捉えたあと柄を握りしめる。


チェレーンはアルス目掛けて一直線に突進する。

飛び込んでくるチェレーン目掛けて一閃をお見舞する。

空中で互いの必殺技を放ち、地面に降下する。

アルスは上手く着地することは出来たが、チェレーンは落下したあと倒れ込んだ。


チェレーンがツメの攻撃を仕掛ける際にアルスは半身を切りながら一閃したためヤツの攻撃を喰らわずに斬りつけることが出来た。

この勝負、見事にアルスの勝利であった。


第7話〜激戦〜[完]

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