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第3話〜漂う闇の影〜

今回は少し短めです。

昼になり修行を終え、帰り道のことだ。

アルスの体を黒色のオーラのような物がアルスを覆っている。


何度も雷の魔力を上から被せて抗うがそのオーラは収まることを知らずアルスを蝕んでいく。


グレアスも応戦しようとオーラに触れようとした。

しかしとてつもない力弾かれてしまった。


「ぐっ…!触れられないのならどうするか…」

こう考えている間にもオーラはアルスの体にどんどんと広がっていく。


グレアスが使えるものはないかと周りを見渡していると、使えそうなものが見つかった。

それはアルスが「ランダムかかし」の修行場から持ってきた竹刀だ。少し傷ついている。


恐らく並の力ではあのオーラに弾かれる。

あのオーラを貫通してダメージを与えるには、技を使うしかない。

グレアスは少し考えたがすぐに行動に移った。

走りながら竹刀を広い、飛び上がる。


「構え刃"青天霹靂"轟!!」

アルスとは比べ物にならない威力に加え速度や魔力の出力量。さすがはアルスの師匠と言うべきだろう。


竹刀の攻撃を受けたオーラは次第に引っ込んでいきまたアルスの体の中に入っていった。

しばらくして、アルスの意識が戻った。


「助かった、ありがとうじいちゃん!」

とアルスが息を切らしながら言う。


「どうってことない。"轟"は本来なら対象の首に剣撃を放つ技じゃが…。殺してしまったら元も子もないからな。」


(マジかよ…首に打たれてたらオレ死んでたかもしんないのかよ。俺のじいちゃん怖っ!)


「…それでさどこに打ったんだ?」


「そりゃあ、首じゃよ。」


「なんだよそれ!?あの話の流れからの『首じゃよ』はねぇだろ!死んでたかもしれないのに…」


「もちろん威力は落としたさ、オーラを取り払えるくらいの威力にな。」


「本気だったら死んでたのかよ…」


話はあのオーラの話になった。

2人は頭を抱え、空を眺める。

しばらく沈黙が続いたあとグレアスが口を動かした。


「あの時感じられた魔力は2つ。抗うアルスの雷の魔力。

その上からアルスをねじ伏せる闇の魔力。」


1人の人間から2つの魔力を感じた。

そんなことはグレアスでも聞いたことがないらしい。

恐ろしいことにアルスの生まれながらの魔力である雷の力をもねじ伏せ体を乗っ取ろうとした事だ。


ふとアルスは気になることが頭の中に浮かんだ。

「じいちゃんがその話を知らなかっただけでオレの魔力が2つ体の中にある状態が続いたらどうなると思う。」


「どちらかの魔力に飲み込まれ、力に溺れ暴走するじゃろう。さっきお前の雷で抑えられなかったように闇の力は強く暴走しやすい。でもな、魔力の上書きなら聞いたことがあるぞ。」


「魔力の上書きか。上書きっていうくらいだから元の魔力は消えちまうのか?」


「その通り。あ、でもある条件をクリアすれば1部の力をまた使うこともできるとかできないとか…。」


「仮に闇の魔力を使うってなったらそのことも考えとかないとな。」


アルスには何らかの原因により闇の魔力の素質が芽生えた。

それが一体どこから来たのか、なんのためにアルスの元に来たのか。まだその真相はまさに"闇"の中であった。


第3話〜漂う闇の影〜[完]






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