五階層（仮）
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誤字やあれ？ここおかしくない？とか思った人は気軽にコメントで言ってください。
五階層（仮）はなんとなくこれまでの階層と比べて暗くなっているような気がする。
落ち着いた感じというわけではなく、お化け屋敷のような薄気味悪い感じである。
（スケルトンとかゾンビが出そうなところだな…）
湿度が高く、あまり長時間居たくない。
基本的に暗いところはあまり得意ではないのだ。
まだ小学生だった頃、初めて両親とお化け屋敷に入った。
そこのお化け屋敷は怖いことでそこそこ有名で、他県からもホラー好きが来るほどだった。
後はもうお察しの通りだ。進んでも地獄、戻っても地獄。
泣き叫んでそれはもう大変なことになった。
それ以来お化け屋敷やホラー系には極度の苦手意識がある。
「おっ」
索敵内に敵の反応があった。
敵の数は三体だ。
索敵は今のところ、敵の数はわかるが種類まではわからない。
仮に相手の強さまでわかることができれば、危ない戦闘は避けることができるので、今よりもずっと安全に行動できるのだが。
そこまでは望まないが、せめて種類だけでもわかるようになりたい。
「ギィィィぃ」
（この声はゴブリンか？）
ゴブリンたちに気づかれないように頭だけ出して観察する。
角を曲がった先に予想通りゴブリンが三体いる。
（まじかよ…）
目の前のゴブリンたちは今までとは決定的に違う点があった。
今までのゴブリンはたとえ三体いたとしても連携をとることはなく、いざ、戦闘になってみるとゴブリンとの一対一を連続で3回するみたいな感じであった。
それに比べ、目の前のゴブリンたちは三体それぞれに違った役割があるように思われた。
剣と盾を持っているゴブリンが一体、槍を持っているゴブリンが一体、そして弓矢を持っているゴブリンが一体。
前衛、中衛、後衛がいる。最低限だがパーティーとして成り立っている。
（さて、どう戦うか？）
頭の中で簡単なシミレーションをする。
（よし！）
「サンダーボルト」
サンダーボルトの標的を中衛のゴブリン、槍を持っている奴に定める。そうすることで三体ともにダメージがはいる。サンダーボルトを浴びてようやくこちらの存在に気づく。
集団と戦うときはまず、後衛から潰していくのがセオリーだ。
前衛のゴブリンが剣を振るうが、遅い。
（このまま前衛をやれるか？）
そう思い、剣を振るおうとした瞬間、前衛のゴブリンの横から槍が突き出される。
（ちっ！）
一度バックステップをとって距離を取るが、着地すると同時に矢が飛んでくる。
（やばっ！）
体をのけぞらせることでなんとか回避。
（やっぱり後ろが邪魔だから先に潰すか）
次の矢が飛んでくる前に、全力で走り出す。
現在の足の速さはもうすでにオリンピックで１位を獲れるレベルだ。
前衛のゴブリンが剣を振ってくるが、これは無視する。
壁をつたって弓矢を持っているゴブリンの後ろに着地。
そのまま後衛のゴブリンの首をはねる。
（すごい切れ味だ）
前に使っていたゴブリンの剣とは大違いだ。
斬っているという感触がほとんどない。まるで豆腐を斬っているみたいだ。
頭と体が離れる。中衛のゴブリンが慌てて槍を突き出してくるが背後に回り込んだ時点でもう詰んでいる。
「遅い」
正確に頭を狙ってくるが、首だけを動かして避け、首を切断する。
そして最後
「プラズマボール」
盾を構え、防ごうとするが、弾を曲げてゴブリンに当てる。
この攻撃だけであっさり倒れてしまった。
（ここの階層も大丈夫そうだな）
ありがとうございました
