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本編3

なかなか終わりません。予定通りに進まないものですね、難しい、、


リーゼがこの城の中で許されているのは依然、魔王ガーランドの世話のみ。



朝、目覚めを確認すると、顔を洗うための水を桶に用意してお召し物を着る手伝いをする。


執務にお送りした後は部屋や城内の清掃、気が向いた時は厨房を借りて菓子をつくる。



人間のような食事などいらぬと言っておきながら、作った菓子をすべて平らげるのを見る限り、どうやら魔王様は甘党のようだった。



まるで餌付けしているみたい。とたまに可笑しく思ったりしながら、この生活にすっかり慣れてしまっている。




ある晩、いつものように夜の日課である湯あみの準備をして、ガーランドの部屋に向かっていた。

湯あみといっても、お湯で濡らした布で体をふくだけの簡素なもので、やはり人間のようにお湯の中に体を沈めるのには抵抗があるらしい。



まあ、体をふかせて貰っているだけ身に余ることなんだろうけど。



コンコン



『失礼いたします、湯あみのお時間ですわ。』

『はいれ。』



程なくして返事が聞こえ、扉を開けて中に入ると大きなソファから上体を起こしているところだった。



『お休みなっていたのですか?申し訳、『よい、さっさと終わらせろ』




どこか疲れている様子のガーランドは、リーゼの言葉を遮ってするするとマントや肌着を脱いでいく。




徐々に露わになっていく体に目が離せない。




はぁ~眼福ね。これはたまらないわ。




がっしりとした肩幅と胸筋、綺麗に6つに割れた腹筋は均整がとれていて、どこか色っぽい。



下穿き姿になったガーランド様だけは何度見ても慣れそうになかった。




『、、い!おい!何をぼーっとしているのだ。早くしろ。』



微かに顔を赤く染めたガーランドに声をかけられてはっとする。

いけない、これじゃ私が変態じゃない。どっちが男でどっちが女かわかったもんじゃないわ。



『い、今すぐ!』



慌ててお湯に濡らし、暖かくなった布を腕、鎖骨、と順に滑らしていく。



ふぅ、と一息ついたのを真上で感じて体に力が入る。どうも最近妙に意識してしまうのにリーぜ自身困っていた。



ほとんど拭き終わり、あとは背中を、と思った矢先のことだった。




突然ぐっと腕をひかれ、ガーランドの上に突っ伏してしまう。



驚いて見上げるとすぐ傍には燃えるような瞳が怪しく光っており、目が合うと急に居たたまれなくなる。



『な、どうしましたか?力の加減が強かったですか?』


『…違う。』


『えっと、それではどこかお身体の具合でも?』


『それも違うな。』



何か話していないと口から心臓が出てしまいそう。

そう思って視線をキョロキョロと動かすが、目に入るのは逞しい身体ばかり。


もう〜一体なんなの!こんなこと今までなかったじゃない!



しばらく挙動不審のリーゼを上から眺めていたガーランドが、リーゼの顎を掴んでグイッと上に持ち上げる。




『!?!?!?なっ!』




何を、という言葉は掻き消された。

正確には塞がれたといった方が正しい。



『んぅ…』



頭の中が混乱しているうちに、体をぐっと抱え込まれる。



え、私ガーランド様に口付けされてる…?




ゆっくり唇が離れて、再び唇がくっついてしまいそうな距離で見つめられる。




『あの…』

未だぼーっとした頭で何か口を開こうとしたとき





『帰りたいか、人間界に。』






突然現実に引っ張り戻されました。


純情魔王様、大暴走の巻です。このあと一気に話を進めたいです。

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