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遺跡エリアの4層

投稿ミスって、1話飛ばしてしまいました、済みません!

正しくは53話『遺跡エリアの4層』⇒54話『ゴーレムの魔核ゲット』です。

お騒がせしてすみません、以後気を付けるのでご容赦を!w



 3層の探索に少々手古摺(てこず)ってしまって、40分以上はその層を彷徨さまよう破目に。それでも何とか次のゲートを発見して、これでやっと4層に行ける。

 それまでにゴブリンの群れに2度ほど遭遇して、新しい召喚カードの戦力のお試しは充分に出来た。結局、朔也さくやが選択したのは【死神クモ】の方だった。


 もちろん【白雷狼】も、後で当然チェックする。ついでにD級の【殺戮カマキリ】や【オモチャの兵隊】も気になるが、これも一応は後回しにする事に。

 何しろ4層ともなれば、気が抜けないし新カードのお試しなどやっている暇もない。3層で試した死神クモは、そう言う意味では大当たりの部類だった。


 このクモは、背中にドクロのマークの紋様が浮き出ていて、体のサイズも装甲クモより1回り大きい。いかにも狂暴な肉食系な感じだが、戦う姿もそんな感じだった。

 2本の前脚どころか、たまに中脚まで使って敵を捕食と言うか切り刻んだり穴だらけにしたり。過剰なまでの戦闘能力は、格下相手にはまさに残忍な死神と言えるかも。


 体力も相当ありそうで、さすがC級のモンスターである。コイツを出す代わりに、箱入り娘と人魂と装甲クモに引っ込んで貰った次第。

 朔也のMP総量67に対して47しか使って無いのは、余裕を持たせた方が良いと思っての判断である。装備品での底上げ分は、何と言うか信用が置けない気が。


 それはともかく、C級ランクのモンスターは思わず癖になりそうな強さで良かった。いや、朔也が自ら敵を倒さないと、カード化は発動しないので良し悪しはあるのだけれど。

 取り敢えず、今日はこの陣形で4層へと探索に赴く事に。ちなみにお姫とカー君は、大事なユニットなのでどうチームをいじっても外す事は無さそうである。

 と言うか、お姫はそもそも送還に応じてくれない気もする。


 まぁ、C級ランクの彼女が5MPで召喚されている時点で、かなりお得なのは間違いない。例え戦闘であまり役に立たないと言って、無碍むげにする気は朔也にも無い。

 何しろ大事な相棒なのだ、物言わずともそのリアクションには心癒される。この小さな淑女がいなかったら、毎日の探索はもっと苦行になっていた事()け合いである。


「この遺跡エリアで、4層に来た事あったかな……確か、白木のハンマーのカードをゲットしたの、あれって3層だっけ、4層だっけ?

 初のD級カードをゲットしたのは、よく覚えてるんだけどなぁ」


 お姫もよく覚えてないらしい、それでも敵が出たよとカー君の警告に反応して。遺跡の通路の向こう側を、必死に指差して知らせてくれている。

 出て来たのは、毎度賑やかなゴブリン集団だった。魔術師と弓兵も混じっていて、前衛の装備も少し良くなっていてあなどれない。


 それでも、昨日と違ってその数はギリ1桁で収まってくれている模様。ホッと安堵しつつ、何とか後衛の敵を倒したいなぁと画策する朔也である。

 あわよくば、ゴブ弓兵をもう1枚カード化させたい。魔術師でも良いけど、奴らは遠隔組なので決して自ら距離を詰めて来ない特性がある。


 ちなみに、ゴブリンとコボルトの戦闘力だが、強さ的にはそんなに変わらない感じ。コボルトは犬型だけあって、敏捷性が高くて咬み付き攻撃もたまにして来る。

 対するゴブリンは、小柄な割に力が強くてずる賢い印象だろうか。ゴブリン種族の方が職業も多い気もするし、器用な連中なのかも知れない。


 徒党を組みたがるのは両者とも同じで、小説などでは多産で繁殖力が凄いイメージがある。そのせいで、あんな集団で徘徊はいかいするのなら良い迷惑には違いない。

 幸いにも、この群れの遠隔攻撃はコックさんが上手い具合にさばいてくれた。こちらにも弓が飛んで来たけど、何とかかわしつつ敵の前衛に斬りつける。


 お姫とカー君の援護で、敵の後衛に混乱が生まれてくれた。新入りの死神クモは、相変わらず戦場に無慈悲な死を振り撒いて絶好調と言った感じ。

 それを見届けて、朔也は思い切って敵の後衛陣までダッシュをかました。孤軍奮闘しているカー君のサポートと言うより、このカード化のチャンスを逃すまいとの行動だ。


 お姫もやっちゃえと上空から応援してくれる中、布装備のゴブ魔術師をまずは撃破。革装備のゴブ弓兵は、短剣に持ち替えてこちらに斬りかかって来ている。

 その獰猛な顔は、まさに死に物狂いと言った感じ。思わずビビる朔也だったけど、カー君の上空からの顔面突きが良いフォローになってくれた。

 その隙を突いて、何とか相手の利き腕に斬りつける事に成功する。


 その攻撃に、麻痺のショートソードの麻痺効果が乗っかってくれたみたい。2割程度の発動率なのだが、無いとあるとでは大違いの付与効果である。

 後は慎重に狙いを定め、ゴブ弓兵も止めを刺して敵の後衛陣は殲滅終了。振り向くと、エンやコックさん達も敵の討伐を無事に終えていた。


「ふうっ、何とかなった……ついでに、ゴブ魔術師のカード化も成功したよ、お姫さん。弓兵も欲しかったけど、そこは仕方無いよね」


 そんなゴブ魔術師も、やっぱりF級ランクみたいで残念な限り。4層の敵なので、E級くらいはあっても良さげなのに、やっぱりゴブリンは雑魚の印象みたい。

 とは言え、コイツも貴重な遠隔攻撃ユニットではある。


【遺跡ゴブリン(魔)】総合F級(攻撃E・忠誠F)


 まぁ、鑑定では詳しい能力値は分からないので、F級でも使い方次第で輝く奴もいるのだと思いたい。それより、4層の初戦闘を何とかクリア出来て何よりだ。

 昨日の反省を活かして、ヤバい敵が出て来たら即時撤退を念頭に入れつつ。朔也はカー君に指示を出し、自身もたまに『魔力感知』を使いながらの探索を続ける。


 遺跡エリアは、篝火かがりびなどの設置で灯りには不自由しないけど、曲がり角や罠が多い印象だ。今も『魔力感知』スキルで、朔也は弓矢トラップを発見した。

 見事に避けて進む事に成功出来たのも、3層での失敗あっての流れだったり。3層のはカー君が警告したにも関わらず、連携が取れておらず箱入り娘が落とし穴にまると言うアクシデントが発生していたのだ。


 幸いロストには至らなかったけど、そんなダメージもかんがみての箱入り娘の送還であった。パペット兵は指示出しが無いと、本当に融通が利かない事が多い。

 その内に何とか手段を講じないと、せっかく優秀な斥候がいるのに台無しである。それより、さっきの敵の後衛を潰したフォーメーションは、即席にしては良かった気がする。


 そうお姫に告げると、次も頑張ろうとカー君と共に頑張るぞのポーズを決めてくれた。手順としては、お姫とカー君が敵の後衛に気付かれずに上を取っての不意打ちをかます。

 それで向こうの攻撃が止んだ隙を突いて、朔也が一気に距離を詰める感じだろうか。少々怖いが、弓矢や魔法の素通りを許すのも同じ位に怖いのだ。

 それなら、さっさとその元凶を潰す手段を講じた方が圧倒的に良い。


 何より、それなら朔也も後衛カードのカード化ゲットの確率がうんと上がってくれる。欲を言えばガードしてくれるお供が欲しいけど、それは贅沢な悩みである。

 現状は、朔也が頑張って体を張るしかない……ちっちゃな相棒のお姫だって、危険をかえりみずに戦場に出てくれているのだ。そう思って、朔也もゴブとの集団戦では覚悟を決める所存である。


 それもこれも、敵の前衛を封じ込めてくれるエンやコックさんの助力があっての事なのだけど。特に新入りの死神クモの働きは、ゴブリンを完全に雑魚扱いしていた。

 ひょっとすると、エンよりキル数が上だったかもしれない。コックさんよりは確実に上だろう、それ程の活躍をするとはさすがC級ランクモンスターである。


 朔也は転がっている魔石を拾い集めて、時計を見て現在時刻を確認する。突入して既に1時間半は経過していて、儲けもカード回収率もまずまずだ。

 ここは欲張らず、もう少しだけ探索して帰還の巻物で帰る計画を立てる。まぁ、欲を言えば最後にもう1枚くらいはE級以上のカードを回収したい所。




 そう思っての探索の再開、慎重に進んで小部屋の難敵の待ち伏せや、徘徊するゴブリン大集団はなるべく避ける方針で進んで行く。それでも、8匹の集団には進んで喧嘩を売るスタイル。

 奇襲攻撃からの先手取りから、ゴブ集団の数減らしを敢行して。すっかり味を占めた、お姫の魔玉攻撃も敵の混乱を充分に加速させてくれていた。


 この隙に後衛に接近した朔也は、麻痺のショートソードで続けざまにゴブリンの後衛陣を撃破して行く。段々と慣れて来たこのスタイル、そして今回も魔術師のカードゲット。

 前衛陣も安定の働きぶりで、もはやゴブリン程度の相手は何の心配もいらないレベル。この戦いも5分で終わって、何とか無事に切り抜けられた。


 こうやって場数を踏んで行くのが、戦闘経験値の蓄積にもなる訳だ。ついでにカードも溜まるし、4層で苦労して戦っている甲斐もあると言うモノ。

 ゴブリンの雑魚兵士のカードも、ついでに1枚追加で回収して午後の合成が楽しみ。魔石の儲けも割と溜まって来たし、そろそろ戻ろうかなと朔也が考えていた時だった。


 カー君が周囲の斥候から戻って来て、怪しい場所がすぐ近くにあるよと報告して来たのだ。それに従って、朔也がそっと部屋を覗き込むと確かに怪しい。

 そこは部屋仕様だけど、今までの突き当りの小部屋よりは大きかった。そして壁際に飾られるように置かれた宝物と、それを護るように配置されたゴーレムが1体。


 ついでにガーゴイル像も2体ほど設置されていて、アレはまず間違いなく動いて襲って来るだろう。幸いにも、『魔力感知』で調べた感じでは周囲に他の敵はいない模様。

 ついでに壁に飾られている品物も、魔力を放っていて宝物決定である。球体の宝石のようなそれは、手の平サイズ程に大きくて価値が高そうな気がする。


「よしっ、周囲に敵がいない今のうちに、あのゴーレムとガーゴイル2体を倒そうか。作戦はどうしよう……光の棍棒で、頑張って殴って倒すしかないかな。

 えっ、どうしたのお姫、鞄の中に何か役立つアイテムがあるって?」


 妖精のお姫が、それならアレを使えとゼスチャーで知らせてくれるが、それが何なのか良く分からない。苦労して意思疎通した結果、どうやら強化の巻物(攻撃)の事だと判明した。

 これの強化は劣化版で、つまりは15分程度しか効果が続かないみたいである。それでも1回の戦闘なら特に不便はないし、確かに使い時かも知れない。


 この巻物の良い所は、最大チーム4名に同じ強化魔法が掛けられるらしい。朔也は苦労して、チーム員を巻物の周囲に配置する。具体的には自分とエンと、コックさんとそれから死神クモの計4名である。

 魔法を流すのはもちろん朔也で、遺跡の通路の隅っこでそんな前準備は何とか無事に終了。確かに強化バフ効果が及んでいる気がして、何とも心強い感じだ。


 そんな心強さに後押しされ、いざゴーレム&ガーゴイル部屋の戦いの開始である。朔也チームが部屋に足を踏み入れると、向こうもこちらを認識して動き始めた。

 それはガーゴイル像の2体も同じく、石像の魔物は人間よりやや小柄な体型ながらも凄く硬そう。それは石製のゴーレムも同じく、攻撃力を増した一行も苦労しそう。


 コックさんと青トンボの遠隔攻撃は、ヒットしたけどゴーレムは苦しんだ素振りも無し。そのまま前進を続けて、どうやら張り手攻撃かメイン戦術っぽい。

 その動きは、パワーはあるようだがそこまで素早さは感じない。





 ――それはガーゴイル達も同じく、付け入る隙はそこだろう。








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