7ティータイム
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今日は暖かい日でしたね
――コンコンコン
「お嬢様。ティータイムのご準備が出来ました」
メアリーがノックをすると、ビクッと双子の肩が大きくはねた。と思ったら
「あー……じゃ、じゃあまた来るね」
「リュリュ……またね」
と言い、入ってきた窓から逃げるようにして出て行った。
「お嬢様?どうかなされましたか?」
部屋の外からメアリーの心配の声が聞こえる。
「ううん!大丈夫よ!」
そう言って車いすでドアへ向かい鍵を開け、メアリーを中に入れた。
鍵を閉めていたことに気づいたメアリーは
「お嬢様!?鍵を閉めていたのなら、言って下されば鍵をお持ちいたしましたのに!段差がありましたよね?大丈夫だったのですか!?」
と指摘されたが、
「ええ。これくらいなら」
と言い、車いすの操作に慣れていることをごまかした。
「そうなのですね!」
と納得したメアリーにティータイムの準備をしてもらった。
「…………。美味しそうな紅茶とサンドウィッチね。いただきます」
ティータイムといったらケーキと思いつく私はいち早くケーキをつくろう。と決意をして、お紅茶を飲み始めた時のことだった。
「お嬢様がお元気になられて、大変うれしく思います!」
「……最近は、すごく弱っていましたよね」
「ええ。あの日――約2週間前、お嬢様の山場だとっ。お医者様にグスッ。言われてグスッ。」
そのまま号泣しそうなメアリーをなだめ、事情をよく聞くと、かなり危ない状態だったらしい。
家族全員で見守り祈っていたら、なんと奇跡的に容体が回復したらしい。
それから3日間、また容体が悪化したりと大変だったらしいが、私は目覚めることができたらしい。
「本当に……本当に……良かったです……」
号泣し始めたメアリーは、しばらくは泣き止むのが無理そうだといい、落ち着くまで部屋を出ると言った。
そして、一人になった私は、うすうす感じていた複雑な気持ちが大きくなっていくのを感じていた。
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