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ーーにて

 1000ポイント、20万PV記念の二話目です

「はあ、なかなか上手く行かないものだ」


 ここは〇〇のーー。いつもはただの少しお高いバーなのだが、その日はそこを貸し切り、地下で集会をしていた。今は〃ボス〃が来るまで待っている時間で会話が飛び交っていた。


「ちゃんとやってよ、あの件の依頼人はお怒りだよ」


 背が150㎝ほどの小柄な、驚いた顔の仮面をしている人物は言った。

 その日、バーにいた数名は皆仮面をつけ、フードで自分の髪を隠していて異様な雰囲気を醸し出していた。


「うるさい。こっちも真剣にやっているのだぞ?お前らがー」


 驚いた仮面の人物の発言に文句を言う長身の怒りの仮面をつけた人物。


「あーはいはい。そーゆーのいらないよ、その仮面みたいに怒るなって」


 長くなると思ったのか怒りの仮面の人物の言葉を途中でやめさせた。


「はぁ、そっちはどうなんだ。ニコ」


 近くにいた笑顔の仮面をつけている人物、ニコに話を振った。


「相変わらず可愛らしいわ、あの子。依頼を達成出来たら死体だけでいいからもらえないかしら」


「はぁ、無理だろう」


 泣いている仮面の人物は冷静に言った。


「もう!できたら、の話よ」


 冷静な言葉にこれだから冗談の通じないやつは……。とぶつくさ文句を言い始めた。

 そこに、恐怖の仮面と嫌悪の仮面の人物が現れた。


「まだボスは来てないの?」


「ああ、もうそろそろいらっしゃるだろう」


「今日は何の話?わざわざ有休をとったのだけど」


「俺もだ」


 笑顔の仮面の人物と泣いた仮面の人物は言う。


「さぁ?誰も何も知らされていないようだぞ」


「ふぅん」


 そんなことを話していると、


「待たせたな」


 突然、表情のない仮面をつけた人物がそこに現れた。


「「「ボス、いらっしゃいませ」」」


 先ほどまで椅子に腰かけたり、ソファーに寝転がっていたりとだらけていた6名は即座に立ち上がり、腰を折っていった。


「かしこまらなくて良い、楽にしろ」


 その一言で皆はまた椅子に座ったが、どこか緊張しているようだった。


「それで、今日はどのような用件で?」


 怒りの仮面の人物が代表して無表情の仮面の人物に聞いた。


「今日は、今ゆっくり進めていたあの件を早くしろと催促があった。だからあの件の状況を一回整理しよかと思って幹部を収集した」


「ああ、あの件ですか。依頼人から催促を受けてもうやっちゃおうと思ってあの時に仕掛けさせたのですが、上手くいかなかったです」


「ボクの部下の部下で平気だと思っていたのだけど、無理だったよ」


「私も、行けると思っていたのですがね」


 次々と幹部たちは言い訳を口にする。


「言い訳はその辺にしておけ。あの件の依頼人はターゲットが18になるまででいいと言っている。あと10年くらいだが、早く終わるに越したことはないだろう」


「はーい」


「それでは、私は忙しいから帰る。皆はあの件をまとめ、驚きの仮面の人物(オドロキ)がまとめた資料をつくり、私に持って来い」


 無表情の仮面の人物はそう言い残すと風が巻き起こり一瞬にして姿を消した。

 無表情の仮面の人物がいなくなった瞬間、オドロキはブーブーと言い始めた。


「え~~!!??ボク資料作り苦手だよ」


「お前があの時しくじってなければこのようなことにはなっていなかったのだから、これくらいで済ませてもらっただけましだろう」


 泣いた仮面の人物がそういうと、怒りの仮面の人物はそうだぞと言い、場を仕切りだした。


「では、あの件のターゲット、リューナ・クワソンについて改めてまとめていく」


「彼女には幼いころ遅延性の死んだ後でもバレにくい毒を盛った」


「だけど、それは何故かなくなっている――」


 昼間からから外が真っ暗闇となるまでの長時間、六人は今後のことを話し合った。

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