47リナ
『……わぁ!やっと外に出られたわぁ」
やれやれといった感じでマカロン……?は声を出した。
「???」
「あっ!改めまして、こんにちは!君の契約精霊のマカロンだよー!」
あれ、何でかしら。口調が変わっているわ!
それにさっきまでは紫色の光がぽよぽよと浮いていただけだったが、今は10㎝くらいの腰くらいまで薄紫色の髪を伸ばした整った顔立ちの小さい妖精になっている。
「羽がある小さいおじさん……?」
「はぁ?ワタシのどこがおじさんよ!君がくれた名前――マカロンって呼んでよね」
私がふざけて言った言葉にぷうっと頬を膨らませすねたように返すマカロン。
「うん?わ、わかったわ」
さっきまでとの返答と違いすぎて少し驚いていると、
「もう!驚かなくていいじゃないの!さっきまでのワタシの状態はあれよ、チュートリアルっていうやつよ」
とまるで心を読まれたかのように言われた。
「!……なんで……」
「うん?契約してるから契約者の心は読めるのよ?」
「そ、そうなんだ……」
「あっ!あなたは私に名前をくれたわよね!だから私もあだ名で呼んでもいい?」
上目遣い?で聞いてくる。
「え、ええ」
「うーんそうね、あなたはリューナって言うのでしょう?だからワタシはリナって呼ぶわね」
!!もしかして……。と思うとマカロンは威厳のある慈愛に満ちた顔となり、
「ワタシはあなたのことはなんでも知っているわ、契約したとかいう前に未来と過去の精霊だからね。もちろん今は信用されていないと思うけれど、いつかはあなたの心の拠り所となるように頑張るわ」
「!……そうなってくれると嬉しい」
「もちろん!ところで、ワタシあなたのお菓子とやらを食べたいのだけれど……」
……まぁ、つくるか。
私はしょうがないわねと言い、その日は何個か失敗してしまったが、マカロンを腕によりをかけて作った。
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