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31お風呂

遅くなってすみません

「母さん、帰ったよ」


 カトレアちゃんの家に到着した。

 小さな緑色の屋根で失礼だが、お世辞にも綺麗とはいいがたい家だった。

 カトレアちゃんがチョコレートのような茶色いドアを開ける。

 すると、


「カトレアちゃん~!!おかえりなさい~!!ご飯は出来てるわよ!」


 小柄で白髪を低い位置のお団子に結び、青い目をした顔立ちがカトレアちゃんにそっくりな人がいた。

 お母さん……?この人が?若すぎやしません?

 15、6くらいの少女のような顔だった。

 かなり驚いていると、


「!?ま、まあカトレアちゃんその子は……もしかして!?」


「違うよ母さん」


 私を何と勘違いしたのかカトレアちゃんのお母さんが大げささにリアクションを取ると、カトレアちゃんが即座にそれを否定した。


 え?何のことだったのだろう


 かなり本気で何のことを言ってるのか分からなかった私はとりあえず挨拶をした。


「ごきげんよう。私、リューナ・クワソンと申します。カトレア様には先ほど助けていただいて―――」


 と今までの経緯も話したところで、


「まあ!それは大変帰れるなら帰った方がいいのだけれど……危ないから泊まっていきなさいな。私はカトレアの母のカランコエ!んーカロンちゃんとかって呼んでね!」


「カロン様ですね、お心遣いありがとうございます」


 精一杯の感謝の気持ちを込めてお辞儀をする。


「ほら、顔上げて?ご飯はたくさんとは言えないケド……遠慮なく食べていってね!」


「!本当にありがとうございます!」


 そうして家の中に入っていった。


―――――――――――

 

「ふう、美味しかった~」


 頂いたご飯はパン、ホワイトシチュー、サラダ、めっちゃ美味しかったな~。

 居間にあったロッキングチェアに腰を掛け、余韻に浸っていると、


「……ねえ、お風呂入る?」


 カトレアちゃんがそう聞いてくれた。


「いいのですか!?では、ありがたく入らせていただきます」


「案内するから……来て」


 お風呂かぁ、今入ったら気持ちいだろうなぁ~。

 ルンルンでお風呂場に向かう。


「ここ、着替えは、母さんの昔の服ならあるけど」


「では……お借りしてもよろしいですか」


「うん」


 そう言ってカトレアちゃんは風呂場から出ようとする。


「……あの、一緒に入りません?」


 私はそうカトレアちゃんに提案する。


「うぇ!?」


 その瞬間カトレアちゃんはバッとこちらを振り返り、大きい目をさらに大きく見開きこちらを凝視してくる。

 女の子同士だし何も問題はないと思うのだけれど……。


「だっだめだよ!じゃあね!」


 顔を真っ赤にしてその場から逃げるようにして立ち去ったカトレアちゃんを見て、私は始め、何でか分からなかったが、恥ずかしかったのか……

 と、私は風呂の中で一人納得した。



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