16リューナの誕生日 ―金貨30枚―
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バレンタインの日付ですね……
「わあああ!凄い!とっても美しい街ですね!!」
街について最初の一言が言葉だった。
前世で言う洋風の街並みで、たくさんの人で賑わい、活気のあふれる素晴らしい街。それがこの街を見て思った素直な感想だ。
「でしょ!素敵なお店もいっぱいあるのよ!」
メナードさんは嬉しそうにそういう。
あっそうそう。メアリーも私の護衛兼荷物持ちとして来ている。武器なんて持っていないし、正直、腕が立つような女性にも見えないけど……。でもまあ、私のことを溺愛している家族がメアリーを護衛に選ぶということで、信用はしているが。
「じゃあ、今日の資金を贈呈したいと思いまーす!」
そういってメナードさんは、フェルナンドさんの方を向き、こそこそと話すとこちらを向いてエドワード、ジョージ、ジョセフ、私の順番にずっしりと重たい包みを渡してきた。
中を見てみると、金貨が30枚ほど入っていた。それに驚き、フェルナンドさんとメナードさんの方をバッと見ると、
「もしかして……足りなかった!?金貨50枚にすればよかったかしら、ねえあなた!?」
「ああ……すまんなリュリュ、足りないようなら――」
と恐ろしいことを言ってきた。
――いやいやいやいや。30枚って300万くらいの価値だったよね!?物価も大体前世と変わらないくらいだった気がするし……。それを普通に渡すとか……えぐ――
そういえば、と思ってメナードさんにこっそりと
「お兄様達にはどれくらい渡したのですか?」
と聞くと、なんとびっくり金貨15枚とのことだった。
これは……ちょっと、いやかなり引くレベルのお金持ち(貴族)なのか……。
すう。これは、当たり前!そう。今後慣れることはないだろうが、このお小遣いの金額は当たり前!よしOK。
そう考えていると、
「ねえリュリュ、なんのお店行きたい?」
エドワードが私に聞いてきた。
「俺は武器屋に行きたいなぁ。かっこいい武器がたっくさんあるんだぜ?」
「僕も……!」
なぜか何も聞かれていない双子が答えた。
「僕はリュリュに聞いたんだけどなあ……」
エドワードは少し困ったように笑う。
「私は……お洋服屋さんにいきたいです!」
私がそういうと、
「よし、行こう」
「レッツゴー!」
と会話を聞いていたメナードさんとフェルナンドさんがすぐに反応し、洋服店がたくさんある通りに案内してくれた。
数時間後―――
「美味し~!」
今は街の貴族がよく利用するというレストランのVIP席で高級料理を堪能していた。
いつも食べている家での料理もおいしいが、ここの料理もとてもおいしい。まあ、甘い物にはどうしても敵わないケド。
旨いスープ、なんの魚か分からないけど美味しい焼き魚。匂いから美味しいステーキ。彩り豊かなサラダ。……といった素晴らしいフルコースだ。これの最後にケーキがあればなぁ……文句のつけようがないのに……。
このレストランでランチをする前に行った高級服屋ですごい量の私の服を購入した。私がもらったお小遣いは使わずに。
だ…だって、お金を使おうとしても、フェルナンドさんとメナードさんがお金を出してくれるんだもん!
これじゃあ、お小遣いもらった意味がないね。
と、まあそれは置いといて、このランチの後には武器屋、宝石店、家ということが決まっている。
武器屋や宝石店に行くことを楽しみにしつつ、私は高級料理を頬張った。
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