14リューナの誕生日 ―初めてのお出かけ―
あのディナーから約3ヶ月後――
私がある朝、起きると突然目隠しをされ、髪を整えられ服を着替えさせられ、どこかへ連れて行かれ、椅子に座らせられた。
そして目隠しを取られると―――
―――パンッ!
「「「「「リュリュ!お誕生日おめでとう!」」」」」
クラッカーを鳴らされ周りを見回すと、私の右隣からメナードさん、ジョージ、ジョセフ、エドワード、そして私の左隣でもある席に座っているフェルナンドさんがいて、いつものダイニングテーブルではなく、大きな円卓を6人で囲んでいた。
自分の恰好も見ると、上は白を、スカートは緑でレースや黄緑色のリボンがふんだんに使われているワンピースを着ていた。
その状況にびっくりして少し固まっていると、
「リュリュー今日であなたも6歳ね!おめでとう!」
とメナードさんが声をかけてきて、それに続き他の人たちも改めておめでとう!と祝ってきた。
それに私は、
「あ…ありがとうございます!」
と返し、料理人さん達が、豪華なご飯を運んできてくれ、それを美味しく食べた。
そしてその食事中、フェルナンドさんとメナードさんからこんな提案を受けた。
「なあ、リュリュ。昨日メーと話し合ったんだが、リュリュの体調が大丈夫なら、誕生日プレゼントを買いにうちの領地――クワソン家の領地にある街に行かないか?」
「そう!最近運動もたくさんしてて、体力もついたってローゼ先生から聞いたし!」
クワソン家の領地……!?
「行きたいです!!」
私は2つ返事で了解した。
それを聞いたジョージ、ジョセフ、エドワードは、
「お出かけ!?みんなで!?やったぁー!!」
「……楽しみ」
「なら早く準備をしないとですね!」
と3人とも嬉しそうな反応を見せた。
メナードさんは使用人に大きい馬車を1台用意するようにお願いし、フェルナンドさんは落ち着いてまだ残っていたご飯を食べていた。
その後、私達は急ぎ目でご飯を食べ急いで準備をし、その間、初めてこの館を出て外に行くことへの楽しみで終始胸が躍っていた私だった。
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