表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/50

1乙女ゲーの悪役令嬢に転生……した?

甘味大好き作者です

「はっ!ここはどこだ」


 目が覚めると私はふかふかなベッドの上にいた。起き上がり、周りを見てみると私が使っているベッドが置いてある部屋は広く、私が借りているアパートの部屋の2倍はありそうだ。


―――す……すごい……でも私、ホテルなんて泊まってたっけ?


 そんなことを考えていると、


「お嬢様!よかったです!お目覚めになられたのですね……もうお目覚めにならないかもしれない、とお医者さまもおっしゃっていたので……うっ」


 とメイド服の女性が号泣しながら言ってきた。


「だっ大丈夫ですか!?あと、あの……私の名前ってなんて言うのでしたっけ?」


「?ぐすんっリューナ・クワソン伯爵令嬢様ですけれど、どうされたのですか?もしや、記憶喪失でもなってしまったのですか!?ううっ」


 リューナ・クワソン?それって、あの「身分の壁をぶち壊せ!!ドキドキ♡学園」の病弱な悪役令嬢じゃないの!?私の名前は桑岡里奈だけど……え、何かの間違えじゃ……少し頭が痛くなってきた。


 情報を整理しようと近くにある姿見で自分を見てみると、なんと驚いたことに、5~6歳の幼女の姿が映っていた。それも、陶器のようにきめ細かい色白の肌、朱色の絹糸のような腰まで伸びた美しい髪、ルビーのようにきれいな瞳、まるでゲームの中のリューナの幼少期版みたいな……だが、知っている姿よりももっと顔色が悪く、やせ細っていた。


 あ!わかった!わたしはリューナに転生したんだ!すごいなあ

 あははははは。お菓子食べたいなあ。


 と現実逃避をしていた。


 そういえば、今何歳なのだろう……もし、今頑張ったら、悪役令嬢にならないのでは!?


「私はいまいくつでしたっけ」


「えっと……昨日、5歳になられました。うっうわあああああん」


 落ち着いてきていた(多分)私のメイドさんはそれを聞いてまた泣き出してしまった。


「お、落ち着いてください。私は今こうして生きているのですから、ね?」


 といい、メイドさんをなだめた。そうして、私は、情報を紙にまとめようと、紙とペン、それとお菓子をもってくるように頼んだ。


 そこで私は、絶望を知った。


「え……おかし?なんですかそれ?」


 というメイドさんの一言によって。


「お菓子……まさかないなんてことはありませんよね!?」


 鬼気迫る気配で迫る私。しかし、


「申し訳御座いません。私そのようなものは知らなくて」


 はえ?お菓子がない?まさか甘味のもの全部がない……とかなんて訳ないよね。聞いてみると……


「かんみ?というものは存じあげませんね。辛味や苦味などは知っているのですが……」


 あ―――終わったぁ。生きる希望(甘味)がないという虚無感、私はこれからどうすれば―

あ!そうだ!ないなら作ればいいんだ!どうやって作ろうかな、あははははは―――


 そんなことを考えていると、元々感じていた頭痛が強くなり、私の意識はとんだ。


「お、お嬢様ぁ―――


 そんな悲鳴に似た叫び声がどこか遠くで聞こえた―――気がする。

 

コメント、ブクマ、評価、いいねよければお願いいたします<(_ _)>




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ