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黒歴史

木々の手紙と、空の手紙。

作者: 朱雪藍

今までと違って純粋な作品です。

暑い日々が過ぎた。

木々はやがて、

色づくだろう。

それは私への

手紙だから。

他のものに対する、

手紙だから。


やがてその日々も過ぎ、

木々は手紙を落とすだろう。

なあに、心配なんていらないさ。

それは地面への、

手紙だから。


木々は他にも手紙を出す。

実は、動物たちに。

花は、虫や人に。

葉も、人や、地面の中の者たちに。


手紙を落としたら、

この季節が終わる。

そして手紙は、

空から届くようになる。

空から人に。

空から世界に。


白、白銀、

なんだっていい。

水や、混じったものだって、

皆私たちへの

手紙なんだ。


ついに木々が

手紙を皆落とした。


そして、


長い長い冬が、


始まる。


次に来る手紙は、

花からのもの。

空気からのもの。

風からのもの。


たくさんたくさん

届くといいね。


ほら、すごく遠くから、

春の足音が。

きっとまだまだかかるけれど、

いっぱい手紙を

持ってきてくれる。


でもね、まだ冬は

始まったばかり。

手紙の思い出でも

眺めて居ようじゃないか。


ほら、空からの手紙だ。

白く、冷たく、どこか悲しげに、

そして美しく。


夏が過ぎ、秋も終わって

春を待つ。

長い長い冬は、

まだ始まったばかり。


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