プレゼント
6時間目、バレーボールの片付けをしながら滝はぼんやりとした表情で考え事をしていた。
(どうすっかな、あれ……。)
「滝…………どうしたの?」
隣にいる吹雪が首をかしげて滝を見る。
「別に、何もねぇよ。」
表情のみではなく、『心ここにあらず』といった口調で返事をする滝。吹雪は無理に聞き出すことはしないが、滝を今朝からずっと気に掛けている。
今朝、滝は席につくとずっと何かを考えているようだった。滝に近づき、「どうかした?」と声をかけても返ってきたのは生返事だけ。
そこへ、遅刻ぎりぎりの和樹が駆け込んできた。呼吸を荒げ、肩を大きく上下させている。急いで家を出てきたのか、髪に寝癖がついたままだ。
「おはよ。大丈夫?」
「おう…………。あっぶねー……寝坊した……。」
吹雪は一旦自分の席に戻り、滝の2つ後ろの席にふらふらと腰を下ろす和樹に苦笑しながら「飲む?」とペットボトルのお茶を差し出す。
「いいのか……?」
「いいよ、コンビニのくじで当たったものだし。」
和樹はお茶を受け取り礼を言うと、ペットボトルの蓋を開け、そのまま一気に半分近くを飲み干す。
「……はぁー生き返ったー…………あ。」
椅子にだらけたように座ったまま、和樹は思い出したように目をぱちくりさせる。
「そういや滝、どうだったって?」
「え?何が?」
こちらを見上げる和樹の突然の質問に、何も聞かされていない吹雪は疑問形で返す。
「あ、聞いてない?昨日、課題写させてもらった後に──。」
「和樹。」
振り返りドスのきいた声で睨む滝に、読書をしていた後ろの席の男子と笑顔で話そうとしていた和樹は表情を凍らせる。
「……すいません。」
か細い声で謝る和樹に滝は舌打ちをして、前に向き直ると小声で「なんで生き返った」という悪態をついた──。
「そういや、醤油とアイス食べたってよ。やっぱりその味しかしないらしいぞ。」
教室へ戻る途中、滝がおもむろに口を開く。
「あ、感想同じだった?というか、珍しく喋ったんだね。」
「まぁな。あんだけ眉間に皺寄せてれば気になるし。こっちから聞いた。」
「なーんだ。佳音からだと思ったのに。」
吹雪は軽く笑う。滝はそんな吹雪をちらりと見た。
思い出すのは、昨日一緒に下校し、バス停へと向かっていた佳音と吹雪の姿だ。心に再び黒い靄がかかる感覚に、滝は眉間に皺を寄せる。
(『昨日どこに行った』なんて聞いたら、さすがに鬱陶しいか。身内でもなんでもねぇしな。でも……。)
滝が煩悶しているのを知ってか知らずか、吹雪は「そういえば」と話題を変えた。
「滝、2ヶ月くらい前に行った団子屋覚えてる?駅構内にある店。」
「駅……?あー、あの上新粉とかも売ってた店か。」
たしか和風っぽい店内でー、と滝は記憶を辿る。
「そうそう。今月であそこ閉店するらしいから、昨日佳音と行ってきたんだよ。」
滝は記憶を辿る作業を中断し、思わず吹雪を見る。そして、さも興味なさげに相槌を打った。
「ふーん…………で?」
「いやーそこでさ、亮介に会ってね。」
「亮介……澤木亮介?」
中学時代、滝や佳音と同じクラスで、滝はよく一緒にいた。
「そう。全然変わってなかったよ。でも、少し肌白くなったかな?それと髪伸びてた。」
「中学ん時は野球部だったもんな。あの坊主頭からどんくらい伸びたんだ?」
「ちょっと長めっていうか、軟派な感じになってたよ。」
「あのインドの僧侶に居そうな奴が?」
滝は可笑しそうにくつくつと笑う。吹雪も笑いながら、「あれはあれで似合うよ」と言った。
「そういや、あいつ国語の授業で先生に『5分前行動が基本なので、授業も5分前に終わりましょう』って言ったことあるんだよな。」
「勇者だねー。国語って百川先生じゃない。」
2人は、目のつり上がった生真面目すぎる女性教師を思い出す。亮介はテストの点数が低い上に、そういった言動で平常点も減らされていた。
「ノート写さずに漫画読んでたこともあったな-、バレて没収されたけど。しかも俺が貸した漫画。」
遠い目で振り返る滝に、吹雪は「ドンマイ」と苦笑いを返す。
「まぁ、帰りに亮介と職員室行ったら返してくれたけどな。」
そんな思い出話をしながら、2人は笑う。ふと、吹雪は少しだけ目を細めた──。
昨日は、亮介も加わり3人でお茶をした。亮介は、姉からの頼まれ物(本人曰く罰ゲーム)で団子を買いに来たらしい。
注文し終えて佳音がトイレに立つなり、亮介は声をひそめ神妙な表情で向かい側に座る吹雪に尋ねた。
「おい、今日は滝一緒じゃないのか?」
「うん。本当は来るはずだったけど、急に来れなくなっちゃって。」
そう聞くと、亮介はぱっと目を輝かせた。
「じゃあ、佳音にアドレス聞いてもいいか!?」
「それは本人に聞いてよ。多分断らないと思うけど。」
俺に聞いてどうするの、と呆れ顔を向ける吹雪の横で「よっしゃあっ」と小さくガッツポーズをする亮介。数分後、トイレから戻ってきた佳音はそわそわと落ち着きのない亮介を見て、眉をひそめる。
「…………どうか、しました?」
「えっいやぁ…………ア、アドレス教えて頂いても、宜しいでしょうか!?」
「なんで敬語に……。」
「佳音、他人の事言えない。」
吹雪の指摘に、佳音は「あ」と口元を押さえる。佳音は座ると、「構いませんよ」とポケットから携帯を取り出した。佳音のアドレスが、亮介に送られてくる。亮介は嬉しそうに笑みを浮かべ、新しく佳音のアドレスが入った携帯の画面を見つめる。
「あざっす!!」
やけに目を輝かせる亮介に、佳音は不思議そうに首をかしげた。
「お待たせしました。桜団子・よもぎ団子と抹茶のセットです。こちら桜団子・みたらし団子と抹茶のセットですね。」
店員が佳音と吹雪それぞれの前に抹茶セットのお盆を置く。
「へぇー、お前ら抹茶飲めるんだ。すげーな。」
「苦いものダメなんですか?」
佳音は手を合わせたまま、視線だけを向かい側の亮介に向ける。半ば上目遣いのように見つめられ、亮介は頬を赤らめ自分の前に置かれた抹茶パフェに視線を落とした。
「あー……あんまり、好きじゃねぇな。」
「中3の時に微糖のコーヒー1口飲んで、身悶えてたもんね。飛び跳ねてたって言ったほうが正しいかな?」
悪戯っぽく笑う吹雪を見て亮介は羞恥心から先程よりも顔を赤らめた。それを聞いた佳音も小さく笑う。
佳音に笑われたことで少し涙目になった亮介は、吹雪に「お前って何気に性格悪いよな!」と怒鳴りつけた──。
くすり、と1人笑う吹雪に滝は怪訝な表情を向ける。
「何だよ、気持ち悪い。」
「ごめん、昨日亮介に『何気に性格悪い』って言われてさ。」
「あぁ、確かにちょっと捻くれてるよな。」
滝は、平然と亮介の意見に同意する。吹雪は笑いながら「ひどいなぁ」と言うが気にした様子もない。教室が見えてきた時、吹雪はへらりと笑いながら「そういえば」と話を変えた。
「和樹が今朝言ってた事、あとで教えてよ。」
「…………あぁ、分かった。」
滝は真顔になり教室に入っていく。ぼんやりと、着替えをしながら談笑しているクラスメイトを視界に入れる。
着替え終わった女子が戻ってきて、談笑の声に甲高さが混じる。が、HRが始まったことによってその声もすぐに静かになった。
「来週から期末テスト始まるからね。職員室入室禁止よー。」
梢は穏やかな口調で「じゃあ、終わりましょう」と日直に促す。日直の号令で全員立ち上がり、半ば気怠げに頭を下げると同時に、滝の携帯の着信が光る。発信者は佳音だ。
『すまない、用事があるから先に帰る。』
滝は『用事』というキーワードに疑問符を浮かべるが、そのまま携帯をポケットに入れた。不意に視線を校庭へ移すと、小走りで帰る佳音の姿が見える。
滝はそれに眉をひそめると横目で吹雪を呼んだ。帰り支度をしていた吹雪は顔を上げ、滝の不機嫌そうな声音にキョトンとした表情を向ける。
「何?」
「放課後、空いてるか?」
その申し出に吹雪は首をかしげる。
「空いてるけど……佳音は?」
「帰った。」
その発言に吹雪は「はぁ」と気の抜けた返事をする。
「何かしたのー?」
からかうように笑う吹雪を、「何もしてねえよ」と滝はじとりと睨んだ。
「冗談だよ。1人になりたかったんじゃない?たまにあるみたいだから。」
微笑みながら近づいてくる吹雪に、滝は眉間に皺を寄せたまま「へぇ」と冷めた口調で返す。
(『1人になりたい』割には、急いでるように見えたがな。)
「時間出来たから、さっきの話…………どっかでするかと思って。」
『さっきの話』というのは、和樹が今朝口にしようとした話題のことだ。
「え、本当に?じゃあ、行ってみたかった喫茶店あるんだ。そこでも良い?」
吹雪の妙な知識量に、滝は呆れ返る。
「お前、よくそういうの見つけて来るな……。」
「趣味だからね。」
重い雰囲気を纏った滝をものともせず、吹雪は朗らかに笑う。
「まぁ、どこでも良いや。」
「和樹も誘う?」
「絶対誘うな。」
余計な事を言い、それを吹雪が茶化しかねない。
だが、凄味を効かせた滝の声音すらも吹雪は「了解」と笑って流した。
木を基調としたレトロな店内に、レコードがそこかしこに飾られている。吹雪は、席に運ばれてきた『人気No.1 』のスイートポテトに目を輝かせた。
「で、何があったの?」
スイートポテトをフォークで1口分割り、口に運ぶ。向かいでは滝が尚も気まずい表情でアイスコーヒーを飲んでいた。が、滝はおもむろに鞄からチョーカーの入った透明な袋を取り出す。チョーカーには金色に縁取られた白い花がついており、どう見ても女性用だ。袋を見つめ「?」と首をかしげる吹雪に、滝は頬杖をついて目線を逸らした。
「…………昨日、買った。」
「え?」
吹雪は訳が分からず、ぽかんとしたまま滝を見た。滝は恥ずかしそうに口をひん曲げ、それ以上言葉を紡がない。そのリアクションで吹雪は意味を察し、からかうようににやりと笑った。
「へぇ-良いじゃん。佳音に渡せば?」
その言葉に滝は反射的に頬杖から顔を上げ、吹雪を見た。
「誰がっ……!!」
「違うの?」
滝は再び頬杖をつき、恥ずかしそうに顔を背けた。滝は(吹雪もだが)佳音と12年は一緒にいる。だが吹雪が覚えている限りでは、滝から佳音にプレゼントを渡したことなどない。どういう風の吹き回しだろう。スイートポテトをもう1口分フォークで割り、今度はプレートにかかっている蜂蜜をつけて口に運ぶ。
「昨日、それを買いにいってたんだ。……1人で?」
勘づいている癖に質問してくる吹雪に、滝は恨めしげに舌打ちする。
「いや…………和樹と。」
「渡さないの?」
「いや…………。」
今朝渡そうと思った。しかし、いざ面と向かうと『渡す』ことが出来なかった。
(渡すだけのはずなのに……。)
「あ、渡し方が分からなかった!」
閃いた!と言わんばかりにフォークを向けられ、滝は吹雪の勘の鋭さに肩を跳ね上げる。その反応に、吹雪は「図星?」とフォークを揺らす。
「うるっせ!分かってんだよそんな事は!」
妙にずれた返答に吹雪は「ん?」と首をかしげ、滝は「しまった」という表情をする。
「──『女にプレゼントするなら』?」
「彼女以外のな。」
ショッピングセンターのフードコートでポテトをつまむ和樹は、向かいで同じくポテトをつまむ滝の質問を復唱する。
「えー……したこと無いからなぁ……。」
首をひねりながら「何だろ?」とぼやく和樹に滝は「だよなぁ」とため息をついた。
「彼女だったら好きなもん選ばせたりとかだけど……。つーか、何でそんな事聞くんだ?誰かにやるの?」
「まぁ…………な。」
滝は歯切れの悪い答えで次のポテトをつまむ。
(やっぱり聞かれるか。そうだよな……。)
「誰?桧山さん?」
「あぁ…………あ!?」
「桧山さんだったらシンプルな物似合いそうだよな。なんか、チョーカーとか──。」
「誰がやるかっ!!」
「え、じゃあ誰?」
真面目に答えていた和樹は、滝の大袈裟な否定に目を丸くする。
「……いや、間違ってない。」
「何なんだよお前。そもそも俺は何に付き合わされてんだ?それをはっきり教えてくれ。」
「………………お前、今自分で言ったじゃねぇか……。」
滝は自分の髪をかき混ぜながら泣きそうな声で言った。「ん?」と自身の発言を思い返す和樹をよそに滝は自分の言動の不一致に頭を抱える。
(俺、一体何しようとしてんだ……?)
今まで、佳音にプレゼントなどしたことがない。しようと思ったこともない。なのに何故──。
煩悶とする滝とは対照的に、付き合わされている理由を理解した和樹はすっきりした顔でハンバーガーを頬張りながら滝を見た。
「とりあえず、色々見てみりゃ良いじゃん。」
これ食い終わったらな、と和樹は食事を続け、滝もゆっくりとハンバーガーに手を伸ばした。
「で、何だっけ。チョーカー?」
「いや決めんのお前だろ。」
1階にあるアクセサリーショップの前で2人は立ち止まった。未だに迷ったような表情を浮かべる滝に、和樹は「大丈夫か?」と苦笑いを向ける。
「…………なぁ、代わりに……。」
「え、俺?」
滝の唐突な提案に和樹は目を点にする。
「プレゼントやるの俺じゃねぇし。それにお前の方がある程度好みとか分かんだろ?」
滝の引け腰な態度に、和樹は呆れた目で滝を見る。
「いやぁ……そうでもない。」
いつまでも店内に入ろうとしない滝に、和樹は珍しく苛立たしげにため息をつく。
「じゃあ別の物にしたら?食べ物とか。」
和樹の若干鋭さを帯びた言葉に滝は目を逸らす。
「食べ物は、吹雪とかぶるから。」
「吹雪は何あげたんだ?」
「醤油。」
大抵の人はあげないであろう吹雪のプレゼントに、和樹は「はぁ?」と声を上げた。
「あいつらしい……。じゃあ醤油以外にすりゃ良いだろ。甘い物とか好きじゃねぇの?」
「普通に好きだけど……。」
(いずれ無くなる物だろ──。)
思わず口にしかけて、口元を手で覆う。
「…………いや、そうしよう。あいつ紅茶とかも好きだから。」
「はいはい。あ、買ったら服見て良いか?」
「おう。」
2人はゆっくりと歩き出す。和樹は呆れたように、滝は悩んだように同時にため息をついた。
和樹は、普段ここまであからさまに悩まない滝を横目で見た。
(こんな事って、あるんだなぁ。)
結局、佳音のプレゼントには紅茶とクッキーのセットを買った。
紅茶専門店の紙袋をぶら下げ、滝は和樹の広げるTシャツを一緒に見ている。
「これ買うかな。」
「良いんじゃねぇの?」
意気揚々とレジへ向かう和樹のあとをついていく滝はふと足を止めた。店の真ん中あたりに置いてあるネックレスへと視線が注がれている。滝はおもむろにチョーカーを1つ掴むとレジで会計をしている和樹の所へ大股で歩み寄った。
「すいません、これも。」
店員は軽く目を見開きながらも笑顔で「はい」と、チョーカーを手に取る。
「あ、すいません。それプレゼントでお願いします。」
目を丸くしていた和樹は、滝の意図を理解しからかうような笑顔で店員に向けた。その瞬間、滝に思いっきり肩を掴まれる。「いでで」と小さく声を上げる和樹に、店員はくすりと笑いながら「かしこまりました」とラッピングを始めた。
「良かったじゃん。」
未だに肩を掴まれつつも、和樹はにかりと滝へ笑いかける。そんな和樹に、滝は「うるせ」と恥ずかしそうに悪態をついた。
「へぇー、良かったね。直感で選んだ物でしょ?」
「まぁな。」
「で?その紅茶のセットはどうしたの?その紙袋に入れて渡せば良いじゃん。」
スイートポテトを平らげた吹雪は、黒蜜ラテを手にしている。
(スイーツに甘い飲み物って……。)
吹雪の甘党ぶりに、滝は若干引いた目を向ける。
「いや……何か、気張ってるような気がして、自分が嫌だというか……。」
「じゃあチョーカーだけ渡せば良いじゃん。」
「何かそれも気恥ずかしい……。」
そんな事で悩む滝に、「じゃあ」と吹雪が提案する。
「俺が渡す?」
「あーそれが良い…………!?」
何食わぬ顔の吹雪に、滝は目を丸くして吹雪を見る。
「何で、そうなる?」
「だって、このままじゃ埒が明かないし、日にち経てばもっと渡しづらくない?」
これ何のプレゼント?って感じで、と付け足す吹雪に、滝は迷ったように額を片手で覆う。
「…………いや、自分で渡す。…………何とか。」
「そう。あ、いっそ名無しの封筒か何かに入れて郵便受けに入れとくとか?刑事ドラマみたいに!」
「絶対怪しむだろ。」
話を妙な方向に持っていくな!と滝は茶化す吹雪に突っ込む。
「冗談だよ。ただ『はい』って渡せば佳音も察すると思うよ?頑張って。」
「分かったよ……。」
悩みが解決したのかしていないのか、最早どうでも良くなってきた。
吹雪といるといつもこうだ。真面目な話をしているのだが、相手が怒らない程度に茶化し、肩の力を抜かせる。思い詰めていた自分が馬鹿みたいに思えてくるのだ。
「そういえば、佳音の『用事』ってなんだろ。珍しいよね。」
「さぁ?お前の言った通りなんじゃねぇの?」
吹雪はすっかりいつも通りになった滝に安堵しつつ、一抹の不安を覚えていた。
(確かに、滝に『1人になりたかったんじゃない』なんて言いはした。本当にそうだと良いんだけど……。)
亮介の事が引っかかる。彼は猪突猛進な所があり、少なくとも滝より遙かに行動力がある。
(取られないように気をつけるんだよ?)
こんな事を口にすれば、滝はまた「好きじゃない」と自分の気持ちを否定するだろう。吹雪は黒蜜ラテを口にしつつ、滝が何事もなくプレゼントを渡せる事を願った。