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第二話 罪科巡り①

 エミリアに連れ回されること数十分。


一通り屋敷内部を見て回り、脳内で何処に何があるかを整理している。


 屋敷は東西に長く伸びている。東側は男性寮(といっても廊下で繋がっている)、西側は女性寮という扱いになっていた。一階には花奏さんが生活する書斎と、ロビーから右手に曲がると食堂、左手には大規模なキッチンがある。二階の真正面、つまりは北側の方向に風呂が存在する。


一般家庭の設備を豪華にして、敷地面積を強引に広げた感じだろうか。

部屋の数は詳しく知らないが、二十はあったはずだ。

多分五十人居た際には、男女別ではあるが、部屋一つを二人でシェアしていたのだろう。


と、ロビーでエミリアと二人で黙っている時だった。


「クリミナ荘の名前の由来、聞きたいかァ!?」


エミリアが迅速且つくだらない話題を振ってきやがった。


「実にどうでもいいけど、まぁ、聞いてみよう」


「クリミナル、つまり犯罪って意味なんだけど、犯罪者の集まりだから、クリミナル荘にしようと考えたんだけどね、語呂悪いからさ、ル削って、クリミナ荘になったんだよ!」


「自虐も良いとこだな……」


俺はクリオネ的な何かかと勘違いしていた。

まぁ、アイツも捕食する時は流氷の天使から、悪魔に変わるんだがな。


さて、取り敢えず見るものも見終わった、部屋も聞いたし、カギももらった。

夕食までの時間はある。少し仮眠を取るのも悪くない手だ。


そう考えて、エミリアに許可をもらおうと思って声をかけた。


「エミリア、あの━━」


「あ、そういえば!」


「………」


「『記録解析ログアナライザー』渡すの忘れてたね」


なんだそのカッコイイやつ。初めて聞いたんだが。

エミリアはポケットから何かを取り出し、ぽいっと粗雑に俺に投げかけた。


俺は慌ててそれをキャッチ、と同時に手元にヒンヤリとした感触が伝わってきた。


「……これは…」


「『記録解析ログアナライザー』、通称メニューだよ! 使い方は多分、すぐ分かると思う」


エミリアの満面の笑みを受けて、俺は早速右腕に装着した。

キツくもなく緩くもなく、右手にジャストフィットした。

サイズがピッタリなのか、それともアジャスト機能がついているんだろう。


「……で、ここから何すりゃいいんだ」


「まずはメニューを開かなきゃね! えーっと、まずその宝石っぽいの押して。ボタンだから」


「はいはいっと…」


ブレスレットとは名ばかりで、実際なんの飾り気もないものだ。

唯一まともな装飾である宝石も、エミリアによればボタンのようだし。

機能性重視しすぎて無骨になった感じがどうにも抜けないな、これ。


ま、俺の個人的な感想はそこまでにして、俺は素直に宝石を指で軽く押した。


『プログラム起動:データベース直結 データサンプル該当ナシ データ入力ヲ開始シマス』


「のわ!?」


『音声認証 性別男性 年齢十七歳 身長175.6』


「な、なんだこりゃ…」


「あー、それ機械が勝手にデータ整えてくれてるんだよ。絢人クンの個人情報ってやつだね!」


その後もブツブツと無機質な音声で俺の個人情報がデータとして書き込まれていく。

数分でデータ登録が完了したらしく、ブレスレットから空間に映像が投影された。


「…プロジェクターみたいな感じか」


「そうだねぇ。普通スクリーンがないとプロジェクターの光は映像として可視出来ないけど~、この機械は空気の層に直接焼き込む形で投影してるらしいよ? とは言っても、それで不具合があるわけではないから、安心して使って構わないからね~!」


「(空気の層に焼き込むって……紫外線とか、そーいうヤツか? なんだこの先史文明…)」


あまりの高水準(しかし装備だけ)科学技術に、やはり驚きは隠せない。

とは言え、驚いて固まっている時間も無駄なのは確かだ。

俺はエミリアから操作マニュアルを受け取った。取説程度の薄さだ。


数十秒で読み終えた内容は、要約するとこんな感じになる。


 ログアナライザーの基本機能は五つ。状態確認ステータス地図検索マッピング無線通話インカム情報可視レベリング魔法依代レリック、の五つだ。


 ステータスは言わずもがな分かるだろう。自分自身のレベル、ステータス、パッシブスキルを確認出来る。マッピングもステータス同様、分かるはずだ。ただ、一つ違う点を挙げれば、ログアナライザー本体に大陸全土のデータが入っているので、サーバと通信して検索をしなくて良いという点だろう。


 インカムも簡単に分かる。通話以外にも顔を映したり、風景を見ることも出来る。レベリングは、自分以外の人間をレベルと名前で表示する機能だ。最後にレリックだが、これは謂わば魔法を発動する為のアイテムで、ログアナライザーの機能の中で一・二位を争う重要性を誇る。


一個で多機能、携帯端末などに似たものだ。


「……んじゃ、まずは自分の能力くらい把握しときますか…」


「そうだね! あ、それと、それが終わったらアレやるよ!」


「?」


「クリミナ荘名物、罪科巡りぃ~~」


ネーミングからして分かる。物騒通り越してアウトゾーンど真ん中だ。

早々に撤退を開始した俺だが、エミリアにいとも簡単に捕らえられた。


「大丈夫だよ~。こっちの世界で罪科話すのは、謂わばブラックジョークっていうの? 笑い話に近い感じだから! 別に聞いても怒らないよ~、それにプライベートな事は話さないって個人で暗黙のルールがあるから、何かこう、聞いて罪悪感! みたいなのはないからさぁ~」


「だとしても見方が変わってくるだろ…」


「何言ってるの~。もう仲間なんだから、腹割って話すのが普通でしょっ! それに、誰も裏切ったりはしないから、例え殺人鬼だろうが何だろうが、逆に知っちゃえば安心するって事もあるかもだよ」


「そんなもんか……」


「そんなもんだよ」


エミリアと話しながら、メニューからタブを開いてステータスを確認する。

タッチ操作と音声操作が出来るようで、基本俺はタッチ操作を採用している。


ステータス画面をタッチ。


◆   ◆   ◆   ◆   ◆


名前:城崎絢人しろさきけんと

職業:元学生 

年齢:十七歳

Lv:1


各種ステータス

STR 15

VIT 15

INT 10

DEX 20

AGI 15


パッシブスキル

『天賦の剣才』『隠密』『先見の明』『ブレイダー』『ツッコミ担当』


称号

『冤罪』『ツッコミ』『ただのひと』


◆   ◆   ◆   ◆   ◆


なんてのが表示された。称号に関しては後半なめくさってやがる。

パッシブスキル、謂わばチートってヤツだが、一番最後はなんなんだ。


「……何だかあれだな。ほんとに始めたばっかのオンラインゲームみたいだな、こりゃ」


「レベルに関しては後々訓練するから、気にしなくていいよ~」


「あぁ……まぁいいや」


大分投げやりな感想をエミリアに放りつつ、俺はログアナライザーを終了した。

剣技系のチートが二つ、多分中学にやってた剣道の関係だろう。

勿論特別上手いわけではなかったので、中々不思議な感じは否めないが。


「はいはいはい~。それじゃ罪科巡り始めますよぉ~」


「なんでテンション高いんだよ…」


「え、こんな感じだよ、いっつも」


よく疲れねえな。そんな感想は敢えて口に出さない。

エミリアは鼻歌を歌いながら、俺を引っ張って二階にまで連れて行くと、こういった。


「それじゃ、私はラスボスとして最後の部屋に君臨しているよ! まずは男子寮からね! ん~、圭佑っちかな~、最初は。そっから、グランツ……で、もう一人本来居るんだけど~、昨日も居なかったからねぇー……とりま、女子寮来て、そのあとは」


「…あぁ、確かに昨日一人居なかったな。本来は九人なんだっけ」


「うん。今花奏さんに頼まれてスパイやってるからねぇ。後一ヶ月は居ないんじゃないかな」


この世界にも諜報活動っていう概念はあるようだ。

そして花奏さんは何者? ってか何で平然とそんな事させられるんだ?


疑問は渦を巻くが、まぁ然したる問題ではないのかもしれない。

なにせここは『犯罪者』達の巣窟、堕ちた者同士の共同戦線なんだから。


「それじゃ、いってらっしゃーい」


「はいよ…」


俺はトボトボと足取り重く、例のイケてるチャラ男こと圭佑さんの部屋を目指した。







◆     ◆     ◆







 圭佑さんの部屋はそこまで遠くない。どちらかといえば近い方だ。


二階に上がってから四つ目くらいの部屋、そこにはしっかりとネームプレートがかかっている。

いきなり開けるのは失礼なので、俺はコンコン、とノックをした。


『あいよー。絢人だろ?』


「はい、エミリアに言われて来ました」


『罪科巡りの開演か。ちょっと待っとけ』


数秒後、ガチャ、と扉が開いて、先程と何ら変わらない圭佑さんが顔を出した。

自己紹介終了からまだ一時間も経過していない、変化がある方がおかしいのか。


「入りな」


「はい」


口調は荒いが、声は優しい。さらっとこういう事が出来るのはイケメンの証拠だ。

まぁ、今からそのイケメンの残虐非道な犯罪経歴を聞かされるわけですがね。


俺はお邪魔します、と小声で呟いて、圭佑さんの後に続いた。

部屋は十畳程度の広さだ。人一人が生活するのなら、十分なスペースと言っていい。

もしキッチンや風呂が設営されるなら、狭いと感じるのだろうが。


「ま、なんもねえけど、ほれ、クッション」


「あ、どうも…」


クッション、そういって差し出されたのは少しふわっとした座布団のようなもの。

品質は悪いが、座り心地は悪くない。クッションとは中々言い難い感じがするけど。


 圭佑さんの部屋は以外と質素だった。大きめのクローゼットと卓袱台、そして何かをしまってあるのであろう縦長なクリアボックス。半透明なので中身が判別出来ない。ただ、もっと悪魔的な魔法陣とかタペストリーが飾ってる感じが強かったので、十分イメージとは違った。


圭佑さんのフォルムが、どう見てもメタルバンドっぽいから仕方ないのだろう。


そんな感想は口に出さず、逆に出されたお茶を飲み込んだ。


「さてと、んじゃま、まずは色々前置きとして話すか」


「お願いします」


「そうだな……んじゃ、俺が何故犯罪をするに至ったかの経緯を順に話す」


「はい」


「あれは、確か十四の時だったかな…」


懐かしそうに虚空を見つめて、圭佑さんは語りだした。


「俺は両親が喧嘩で離婚しちまって、父方の方に引き取られてな。まぁ、当時から荒れてたし、親からも大分放任されてて、お陰様でヤンチャさせてもらったよ。武道なんかやらなかったから、あれだな、ストリートファイトってヤツで腕を磨いたんだ」


「(い、いきなりボディーブローが……! 重い話になってきやがったぞ…)」


「んで、中一からそれ始めて、中二の夏頃には高校生相手に一対十くらいでも勝ってたな。勿論素手で殴り合うだけならボロ負けだったが、地の利を活かすっていうか、道具を使いこなすっていうか、ようはその場の状況を利用する事で、俺は無敗を誇っていたよ」


「な、なるほど…」


「だけど、十四、つまり中三の……時期は夏だったかな。ダチ数人と海辺に行ったらよ、大学生のグループに絡まれちまって、ダチ助ける為に一人気張ってたんだが……」


「……だが…?」


「ま、初めて負けたんだな。やっぱ相手とは年の差あるし、背も筋力も違う。路地裏で争うストリートじゃなくて、見渡す限り砂浜と海しかない、ビーチで戦ったんだ。俺のテリトリーじゃねえから、当然ボロカスにされたさ。あの時が俺の中で唯一悔しい、って思ったときだな」


そう言ってハハハ、と掠れた声で笑った。

無理して話している様子ではない、多分本当にその時の自分を軽蔑しているのだろう。

その後何時も通りのチャラさを取り戻した圭佑さんは、話に戻った。


「んで、その時俺はとある男に出会った」


「…とある男?」


「ヤツはお偉い企業の社長だったらしいんだがな、ボロクソになった俺を見て、一言こういった」


『弱い自分を変えてみたくはないかね』


「……」


「俺はその時、怒るわけでも殴るわけでもなく、その言葉が心ん中にストンと堕ちた感覚を味わった。弱い自分を変える、今まで強くて、誰にも負けない自分しか見てこなかった俺には、なんつーか、新鮮だったんだろうな。俺は弱い、そう人から言われるのが、初めてだった」


「(……メチャクチャなメンタルしてんな、この人)」


「んで、俺は中卒で、ソイツのボディーガードになる事となった。SPとは違う、非合法なもんだ。だからメンツもワケ有りばっかでな、裁判沙汰になったヤツも数多く居たらしいぜ。まぁ、俺に比べりゃなんてことはねえんだけどな」


その時のことを思い出してか、少し面白そうに圭佑さんは頬を歪めた。


「勿論、メンバーん中で一番の雑魚だった俺は、アイツらからメチャクチャ厳しい指導を受けた。けどアイツらは俺を仲間だと見込んでいた、厳しくはあったが、悪辣な行為は無かったよ。辛くて苦しいときには手を差し伸べてくれたし、時には優しい言葉をかけてくれた」


「……そんな仕事場に居ながら、何で罪を…?」


「まぁ、要は私怨だな。とある暗殺者、まぁスナイパーなんだけど、そいつに社長が射殺された。俺達は必死に守っていたが、その隙間を縫うようにしてヤツは任務を遂行しやがった。それから、俺達非合法なボディーガードは解散、各々職歴の関係なさそうなアルバイトやパートに走ってったよ」


「……」


「ただ、俺は暗殺者の足取りを追った。必ずこの手で裁くと決めたんだ。確かに俺らを雇っていたってぐらいだからな、アイツも殺されて当然な悪行を働いたんだろう。だが、俺はボディーガードをする上で仲間として認められた。一匹狼を気取っていた俺じゃなくなったんだ。喧嘩して勝つことだけが生き甲斐みたいな、くだらねえ人生に終止符を打ってくれたんだよ、ヤツらは」


圭佑さんの瞳に地獄の業火のような、煮え滾った熱がこもる。


「とは言え、そう簡単に敵を捕まえるなんて不可能でな。そん時に、涼花に会ったんだよ。アイツは俺とは毛色が違ったが、非合法的な活動を行っていた、っていう点では似たり寄ったりだ。情報屋みたいな活動をしていたからな、金を払って情報もらって、俺はヤツをこの手で殺した」


グッと右手を握る。その目には何も写っていない。


「それからだったな、俺は対暗殺者用の殺人兵器になっちまったのは。ある時は日本、またある時は外国、俺は国籍こそ日本だったが、世界を転々とした。マフィアやテロリストとドンパチやった事も、今じゃ懐かしい思い出だな。涼花とは、まぁ、そうなってしまってからの方が、関係は深くなったよ。アイツも中々抜け出せなかったようだからな」


「……」


「悪を裁く、なんて大層な名目は無かったよ。ただ、人々を良い方向へ導く指導者ってのは必ず居る。俺はそういうヤツらを守る為に、合法的に人様を殺していた。例え軍隊だろうが、例え暗殺者だろうが俺には関係ないんだ。守るべき対象に危害を加える可能性を、排除するだけだからな」


「……でも、それって合法だったんですよね? なんで捕まったんですか?」


「……俺の唯一の汚点だからな。間違って民間人を殺しかけたんだよ。何とか一命を取り留めたけど、右足切除って形になってな。俺はその時、敢えて自首したんだ。今まで殺してきたヤツらは百、いや、千を超えるが、たった一人の女を殺しかけただけで、俺は何もかもを失った気分だった」


悔しそうな表情、それは自分の行動の甘さを責めているようだった。

だが、次の瞬間には何時ものチャラい対応に戻っていた。


「まー、合法的にとは言え、殺人は殺人、加えて殺人未遂、傷害罪なんてのが重なってな。無期懲役刑になるはずだったんだが、まぁ、なんの因果か流刑よ。で、今に至る」


「……壮絶な人生ですね…」


「まぁな。ただ、感謝もしてるぜ。なんもなかった俺に、今も細々と生きてる元同僚達は仲間の大切さを教えてくれたからな。ま、この手は他人の血で真っ赤に染まったわけだけど」


平然とした様子で笑う圭佑さん、その表情に悔恨はなかった。

人を殺す、それに対して怜里冷徹であるが故に、その行為の重さを彼は知っていた。


「(……凄いな…)」


人殺しなんて褒められたものではない。最低最悪な行為だ。

だがしかし、陰ながら圭佑さんが誰かを守ることで、多くの人が救われたのも事実。

絶対的な正義も、悪もない。必ず正義は何かを犠牲にして、悪は何かを救うのだ。


「そーだ、絢人、お前はなんでこっち来たんだよ? 強姦か?」


「なわけないでしょ!」


「だよなー、なよった感じが如何にも草食系だ。お前からガッツリ行くとは到底思えねえし」


ゲラゲラと笑い転げる圭佑さん。

一頻り笑い終わった圭佑さんは、俺に話の先を促した。


「……まぁ、俺の場合は別に犯罪をしたわけじゃないんです」


「というと?」


「えっと、その……冤罪ってヤツ、ですね」


「冤罪…?」


「クラスメイトの一人が、過度のイジメで殺されたんです。バラバラ殺人ってヤツで、俺はサイコパスの資質があるとか何とか言われて、まぁ、色々あってこっち来ちゃったんですよ」


「……なるほどな。実に下衆いヤツらが居たもんだ」


圭佑さんの瞳は、先程以上に熱を帯びていた。

人を殺す事の重みを知るが故に、そういった遊び半分な行為が許せないのだろう。


「最後に法廷で大暴れして……黒服の男に取り押さえられて…気づいたらここに」


「中々やるじゃねえか」


「大したことないです。俺は結局なんも出来なかったんですから。アイツも助けてあげられず、挙句アイツを殺した人間達は平然と今を生きている、そう考えたら自分の無力さに腹が立ちますよ」


「……まぁ、死んだモンに感情移入するのはよくあるが、死人に口なしって言うからな。死んじまったヤツがお前をどう思うか、なんてのはお前の気持ち次第だ。踏ん切りつけてやんないと、お前の為にも死んだそいつの為にもなりゃしねえぞ」


「…はい」


「ま、罪科交流会は以上だな。次はグランツか? 俺よりゃマシな話が聞けるだろうぜ」


「ありがとうございました」


そう言って俺は圭佑さんの部屋を後にした。

まだ一人目なのに、気分は酷く重く、憂鬱だった。


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