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罪には罰を。
「嫌悪」
誰もが恐れるこの言葉。自らが嫌われないように人は群れる。
無知は罪なり、知は空虚なり、英知持つ者英雄なり。
無知は罪だ、私はその意味を分かっているつもりでいた。
だが、しかし。それは知っている「つもり」だったのだ。
結局その言葉を真に理解してはいなかった。
知は空虚なり、彼は知っていたのかもしれない。自分ではなくても良かったことを。
英知持つ者英雄なり。私が彼の苦しみを理解して、行動していれば。きっと、こんな事にはならなかったはずだ。
地面を見つめ呟く。
「ごめんなさい、零。」
許されるわけではないと知っている。