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7.ビビりはデフォルトです

さて分からせてやろうと思うのだが、正直なところハデスのステータスヤバすぎて今すぐ逃げ出したい

足が動かなくてヤバい


(来なけりゃ良かった……)


今すぐ逃げる為の作戦を考えないと、今はオレだけしかいないから、勝てる気がしない


「どうしましょう、勇者じゃないなら用はないし、殺してしまいましょうか……」


ほら、何やら危ないことを呟いてるし

………よし!逃げよう


「オレ勇者じゃないんで………失礼させて頂きます!」


───ドガガガガガ!


オレは来た道を通って逃げようとすると、顔のすぐ横を何かが通り、後ろの壁に突き刺さった

後ろを向くと、そこには黒いナイフのようなものが刺さっていた


「このまま帰すわけないでしょう?もう姿を見られているので、あなたには死んでもらいます」


「ふっ、その程度でオレを殺すなど無理だな!」


こんな大口を叩いたが、実際は


(もうだめだ、誰か助けて!お願いします、今回だけで良いですから、これからちゃんといい子になります、好き嫌いもしません、だからお願いです)


内心はビクビクだった





ハデス視点


私はいきなり現れたこの男こそ勇者だと思った

いや、いきなりではない、とても大きい力がこちらに向かってきていたのは分かっていた

私は強い者と戦いたかった

今まで私に挑んできた者は弱かった

長い間全力が出せなくてイライラしていたところに、これだ

チャンスだと思った、これだけの力を持つなら私と互角、またはそれ以上だと感じた

あの男が逃げようとしている

………逃がすものか





ソウ視点


邪神が物凄くオレを睨んでいる

オレ何か悪いことしたのかなぁ、どうしたら見逃してくれるかなぁ

オレの頭の中は、逃げることだけ考えていた


(よし、見逃してくれないなら、オレの全力をもって逃げるまでだ)


全ての行動は逃げる為に

オレは魔力を練る

まずは相手の動きを止める

その後、転移魔法でここからおさらばだ


「【シャドウバインド】!」


「【ディスペルシャドウ】」


なに!?魔法が無効化された!

あんな魔法今まで見たことないぞ

魔法が無効化され、オロオロしているとハデスが魔法を出してきた


「もう終わりですか?ならこちらから行きますね【フォールテンペスト】」


黒い竜巻が襲ってくる

あれに触れたら終わる、そう思ったオレは全力で回避した

だが、服の裾が少し触れた

その瞬間そこから服が風化し始めた

慌てて服の裾をちぎったから良かったが、もしあれを全身に食らうかとと思うと、ゾッとする


「ほら、逃げてばっかじゃ死んじゃうわよ、いい加減反撃したら」


そうしたいのは山々だが、隙がない

さすがはLv824


「分かってるよそんなことは!食らえ【インフェルノフレイム】!」


そっちが黒い竜巻なら、こっちは黒い炎だ

これはとっておきの魔法だ


(頼むからダメージ与えてくれよ)


もう逃げる、という選択肢は消えていた

というか逃げる隙がない

炎はあたり一面を焼き尽くし、邪神はダメージを負う………はずだった

炎が今にも襲いかかろうとした時、またしてもさっきと同じ様に、炎が消えてしまった


「ふ、ふふふ……楽しいわ、とっても楽しい!もっとよ!もっと楽しませて!」


なんか怖い………

もうヤダ、相手の事なんかしらない

全て消し去ってやる

だが、その前に一度だけ警告してやろう


「オレはお前を殺したくはない、ここは素直に退いてくれないか?」


「いや!せっかくこんなに楽しいのに止めたくないわ!」


「………そうか」


残念だな、なら仕方ない

まぁこの魔法はオレ自身も危ないんだがな

もともと3人で行動することを、前提にした魔法だからな


「【ブラックホール】」


この魔法は文字通り全てを呑み込む

物凄く魔力を使うから、一回使うと倒れてしまう

そうすると抵抗できないから、自分まで呑み込まれてしまうかもしれないのだ


「く!こんなもの」


さあて、これをどう防ぐ?

もし防げたらあんたの勝ちだ

防げなかったら………死ぬぜ?


「な!?魔力だけでなく体力も……これは吸い取られている?………いや、呑み込まれているわ!」


じゃ、オレは寝るとするか

次に起きたらどうなっているかな……







「お!オレ悪運強いな、生きてるぜ」


目が覚めた、どうやら生きてるようだ

だが、周りは凄い事になっている


「やべぇ、何も無いな……」


「う、うぅ……」


あたり一面を確認していると、呻き声が聞こえた

聞こえた方向を向くと、ハデスが倒れていた


(あれを食らって生きてるのかよ)


前にあれを使った時、トウヤとアマタツとオレを除いて全てが消えてしまった

その後は勿論逃げたけどな


(う~ん、外見はただの子供なんだけどな~)


ハデスの見た目は、10歳ほどの女の子

髪はストレートのロング、服装は黒いワンピースを着ている

さっき戦っていた時は、もう少し成長していたような気がするんだが……


「う、うぅ、一体どうなったの……」


お!起きたみたいだ

いつ襲われてもいいように、構えておこう

ついでに魔法も発動出来るように


「ふ、ふふ、さすがだね、私をここまで追いついめ………る……なん………て」


どうしたんだろう

なんだか慌ててるようだ


「こ!」


「こ?」






「子供になってるーーー!?」

次回は吹き飛ばされたトウヤについて書きます(予定ですが)


ハデスの口調は興奮すると変わります

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