閑話.とある元旦の出来事②
正月編2話目です
おせちってあんまり食べないんですよね
「ひぃ!王だよ!王の命令だったんだよ!」
「………そうか、ならもう用済みだな」
「止めっぎゃぁぁぁ!」
始めに言っておくが、決して殺してはいないからな?
ちゃんと気絶だけだから
しかもやったのはトウヤだしな
まぁそんな事は置いといて
あれから城の付近を警備していた兵士の1人を捕まえ、いろいろ聞いていた
原因はどうやら王の命令で米を買い占めたからだ
全く困ったものだ
そんなに人を怒らせたいらしい
これは少し罰が必要なようだ
「じゃトウヤ、城を“消しに”行きますか」
「そうだな“消しに”行こうか」
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「ふふふ、彼らに何を頼もうかな、楽しみだなぁ」
「そうかそうか、オレも楽しみだよ」
「君もかい?気が合うね」
「そうだろ?」
「うんうん!…………ん?」
王は随分と楽しみにしてるみたいだ
こりゃ腕が鳴るね、ちゃんと楽しませてあげないと
「なんだ君達か、遅かったね」
「おうごめんな、ちょっと準備に手間取ったんだよ…………これ、何に見える?」
ソウが取り出したのはボタンがついた取っ手
もしかしたらもう分かってしまった人もいるかもしれない
「それは………ボタン?」
「そうそう正解!これは“爆弾”のボタンなんだよ」
ソウが用意したのは爆弾のボタン
彼らは本当に城を消すつもりなのだ
準備というのは、トウヤが城の周りに爆弾を仕掛ける事
ちなみに爆弾は前に城の城壁を破壊する時に使ったソウ特製のC4だ
それと実は後もう1つ準備があった
それは城の中にある米を運ぶこと
おそらく城を爆破すれば、米も一緒に爆散すると思うので、勿体ないから貰う事にした
「ひぃ!ほ、本当に爆弾なの?」
「当たり前だ、オレが嘘をつくはずないだろう?」
(この男は本気だ!どうしてだ?……米を買い占めた事に怒った?……まさか)
彼が疑問に思うのも不思議ではない
せいぜい少し怒って押し掛けてくるぐらいだと思っていたのだ
「た、大変です!米が盗まれました!」
「あぁ、それオレ達だわ」
(本当だった一!……あぁ終わった、ぼくの人生終わったな……)
どうやらもう人生を諦めたみたいだ
まぁ神に祈ったところで、所詮は部下である天使に怯える神では助けにならない
「じゃあ準備終わったし、やっちゃうわ」
ポチッとソウがボタンを押した瞬間、轟音と光で何も分からなくなった
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「……う、う~ん……あれ?生きてる…」
「お、王!御無事でなにより」
どうやら彼は悪運が強いらしい
しかし死んでいた方がもしかしたら幸せだったのかもしれない
「あ、あれ?……城…は?」
凄く立派な城はソウの爆弾によって跡形も無く消え去った
あの城、実は築120年で、代々受け継がれていった城だったのだ
「あ、あぁぁあ………城が……」
彼らを怒らせたからこうなったのだ
自業自得である………少し可哀想でもあるが
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「ふぅ、米は手には入ったし早速餅を作るぞ」
「じゃあソウはクリエイトで道具を作ってくれ、米は俺がやるよ」
という訳で作業開始
なんとしても1月1日までに餅を完成させなくては
今は何時だろう………
あ………
「ト、トウヤ………もう元旦だ……」
「え?………ウソ…だろ?…」
嘘ではなかった
城を破壊するためにC4を取り付けたのがどうもいけなかったようだ
今回ソウが用意したC4の数は400個
それを2人で一個一個壁に付けていったのだ
そんな事をすれば当然時間はかかるはず
しかし、その程度で挫けるソウではない!
「大丈夫だトウヤ、とりあえず米を炊け、後はオレがなんとかしてやる」
「……分かった、頼んだぞ」
トウヤはソウに任せることにした
果たしてソウは何を考えているのだろうか
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「おはようお兄ちゃん、ソウちゃん」
「「おはようシア」」
さて、米は炊けてるし道具も出来てるから準備は大丈夫
「あれ、もちは?」
「大丈夫だシア、餅なら今から作る」
(……あぁ、そういう事か)
「今から餅つきをする」
ソウが考えたのは餅つき
これなら米と道具さえ準備出来ていればすぐに出来る
「餅つきはこれで餅をつくんだよ……はい、重いから落とすなよ」
「うん!じゃあやってみるね」
「おいトウヤ、支えてや………」
「きゃははは!楽しい!」
どうやら支えは必要無いようだ
まぁシアは外見は可愛い女の子でも妖精なので人間よりは腕力があるようだ
………妖精なのに人間より腕力があるのもなんだかおかしいような気もするのだが
この後、シアがついた餅を皆で食べた
また今年も良い1年なったら良いな
その頃アマタツは
「え!?僕の出番これだけ!?」
彼の扱いは今年も変わらなそうだ
これで閑話は一旦終わりです




