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18.覗き魔は後々後悔する

「はぁ…………トウヤ、アマタツ、行くぞ」


オレ達現在、とても立派な城の前にいた

何故こうなったかと言うと、昼食後まで遡る








昼食後…………


「トウヤ、アマタツ、ちょっといいか?」


「なんだ?」


「どうしたの?」


オレは昼食後、2人を呼んでリビングを出た

今からする話はクーとシアに聞かれると面倒だからだ


「さっそくだが本題に入る、最近オレ達の事を嗅ぎまわってるやつがいる」


最近、正確にはオレ達がこの家に帰ってきたあの日からだ

あれから毎日、隠れてコソコソとオレ達を観察しているようだ


「そいつはめんどくせえな…………消すか?」


「いや、捕まえて目的を吐かせようと思う」


「僕達の事調べてるんでしょ?転生者かもしれないよ?」


その可能性は十分にある

だからこそだ、ここでそいつを消したら敵対意志ありと、見られるからな

出来るだけ穏便に済ましたい

だって平和的解決な方が良いに決まってるだろ?

だけど、それで分かって貰えないなら消えてもらうまでだ


「クーとシアにはアマタツが………やっぱりトウヤが説明してくれ、アマタツは家の周りを調べてきてくれ」


「ソウはどうするんだ?」


「オレは必要な物の準備をする」


最近アマタツが武器に属性付加を試しているらしいし、クリエイトで作った槍にでも付加させるか








10分後………


「お兄ちゃん行っちゃやだー!」


「大丈夫だってシア、すぐに戻ってくるから」


準備を終えてリビングに戻ってくると、シアがトウヤにしがみついて泣いていた


「クー、これはどうしたんだ?」


「トウヤが『俺達は監視されているらしい、もしかしたら他の転生者かもしれない』って言ったらこうなったのよ」


分からんな、それで何故そこまでトウヤを引き止めようとするのか


「行っちゃやだー!この前ソウがあんなにやられてたんだよ?危ないよ!」


…………そういう事か

恐らくシアはトウヤが1人で行くと思ったのだろう

前にオレ1人で3人の転生者の相手をしたとき危なかったからな

トウヤは愛されてるねぇ~


「シア、本当に大丈夫だって、アマタツはどうでもいいがソウも一緒に行くんだから」


「………本当に大丈夫?危ない事しない?」


「しないって、心配してくれてありがとな」


「……うん」


解決したみたいだな

後はアマタツが戻ってくるのを待つだけだな


──ただいまー


良いタイミングで帰ってきたな

よし、さっそく作戦会議だ!










「準備完了………じゃ、行ってくる」


あれから作戦会議をして、夜になってから行動を開始した

夜はオレの時間だ、いつまでも見逃すと思うなよ


「一応変装しておこう」


「「了解」」


外なのにどうやって着替えたかって?

理由は簡単


「【ロストイグジスト】」


この魔法はアマタツに教えたミラージュの上位版のようなものだ

ロストイグジストは存在そのものが認知されなくなる

認知出来るのは、術者か魔法をかけられたら者同士だけだ

これで堂々と着替えられるのだ

しかも尾行も絶対バレない、つまりは完璧だ


──な!?いきなり消えた


──周りをよく探せ!


オレ達を捜してるなぁ

よく見ろよ、オレ達はお前らの目の前にいるぜ?


──くそがっ!!


「へぶっ!」


奴らの1人が苛立って蹴った石が、偶然アマタツの顔面に当たった

馬鹿だなぁ、よく見とけよ………


──くそっ!遠くには行ってないはずだ!


──捜せ!もっとよく探せ!


早めに動いた方が良いかな

奴らがバラバラに捜し始めたのを見て、その内の1人を追った

そして路地裏に来たところで捕獲する


「【シャドウバインド】」


──うぐっ!なんだこれ!


トウヤ、やれ


──ヒュン…………チャキン


「峰打ちだ、安心しな」


捕獲完了、さていろいろ吐いてもらうか









「まさかそんな奴がオレ達を……」


捕まえた1人を尋も…………楽しいお話をしていたのだが驚愕の事実が発覚した

しかし、こいつはなかなか吐こうとしなかった

あれだけ痛めつけたのにな







捕獲後………


「さて、いろいろ吐いてもらうぞ」


「………」


「黙りか………この手は使いたくなかったのだがな、何しろ壊れちまうからなぁ」


素直に吐けば地獄を見ずにすんだのにな………仕方ない

男に生まれた事を後悔するがいい


「トウヤ、後はアマタツに任せてオレ達はそうだな………2時間ほど外に出ていようか」


「……!ま、待ってくれ!?」


もう遅い

じゃあアマタツ、後は任せた


「アッーーーーーーーー!!!!」







2時間後…………


そこには肌がツルツルになったアマタツと、肌がカサカサになった男がいた

馬鹿野郎、素直に吐けば良かったものを

つまらない意地を張りやがって………敵ながら同情しちまうな


「奴から何か聞けたか?」


「うん、どうやら依頼者は王様らしいよ?」


「……何だと!?」


王様がオレ達を監視?

何故そんな事になったのか全く分からなかった

するとさっきまて気絶していた男が起きた


「アンタらは危険すぎる、そう判断されたんだよ」


「意味が分からん、どうしてオレ達が危険なんだ?」


「え?それ本気で言ってるのか?」


「え?本気だけど?」


「「………」」


いまいち話が噛み合わないな

オレ達は普通に生活しているだけだ

騒ぎを起こした事も無い


「ありえねえよ!調べていて分かった事だけど、ギルドに入ってからの1日の依頼を受ける量は異常に多いし、この前帰ってきたかと思えば邪神に妖精を連れているし、アマタツって奴は男にとって天敵なのに平然とお前ら2人は横にいるし、もう何もかもがおかしいんだよ!」


「お、おおぅ……」


物凄い勢いでまくし立てられて少し引いた

というか、当初の目標である“目立たない”が既に果たせていないとは


「まぁ聞きたい事は聞けたしもういいや、後はアマタツの好きにしていいぜ」


「待ってくれ!見捨てないでくアッーーーーーーーー!!!」


これは一度王様とやらと話す必要があるな









そして現在に至る


「はあ…………トウヤ、アマタツ、行くぞ」


「マジで行くのかよ………」


「昨日の男は良かったなぁ………」


こんなんで大丈夫かね?

次回王様登場!

いったいどんな人物なのか!


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