1.プロローグ
ここは地球ではないどこか……
天国、神界、天界、言い方はいろいろある
そんな場所に一人の女性がいる
「はぁ……どうしてこうなったのかしら」
そう呟いた後一人の男性がいきなり現れた
「まぁそう言うな、もとを辿ればきちんと管理していなかったお前が悪い」
「そんな事言われてもね……」
どうやら男性と女性は知り合いのようだ
が、仲がいい……というわけではないようだ
その証拠に、男性が現れたら女性の方があからさまに嫌な顔をした
「彼らなら大丈夫だろう、なんせここ5000年はいなかった“覚醒者”だ、しかも3人もいるんだ」
男性が物凄く楽しそうに話している
まるで、欲しかった玩具が手には入った子供のようだ
「そうね、あなたは楽しいかもしれないけど、管理しているこっちは大変なのよ、“覚醒者”の出現は世界に多大な影響を与える………最悪、世界が丸ごと無くなるわよ」
女性の方は心配しているようだ
それは3人の事なのか、それとも世界の事なのかは分からない
「そんなのは些細な問題だ、いざとなったら我々が介入すればいいだけの話」
「はぁ…………」
男性の言葉に女性は溜め息をつかずにはいられなかった
「なんだその態度は、馬鹿にしているのか?」
「あのねぇ、私達が介入したらそれこそ世界が消えるわよ、私達の介入による力を受け止められる世界なんてあるわけ無いでしょ」
「ふん………まぁ好きにしろ」
そんな捨て台詞を吐き、男性は去っていった
しかし女性はその言葉も聞いてすらいなかった、彼女は相当あの男性が嫌いな様だ
「さて、ぐちぐち言ってても仕方がない!世界が壊れないように調整しますか」
パンッ!と頬を軽く叩き気合いを入れる女性
しかし、顔色は優れないようだ
「頼むわよあなた達、世界が壊れるような力の使い方だけはしないでよね」
その言葉が彼らに届くわけないのだが、それでも言わずにはいられなかった