第六十話 時風奪われる！
前回
雪花が一式陸攻の中に眠っていた山本五十六司令長官の遺体を発見した
広島県の山道
正晴
「すっかり暗くなってしまいましたね」
大和
「だな・・・ここから時風の所まで約１時間位だからな・・・」
時刻は日もくれた午後６時、大和は正晴の運転する陸王のサイドカー（箱つき）に乗っていた
正晴
「早く帰って時風様とヒュウガ様と一緒に年越そばを食べましょう、後から闘気様と雪花様も来ますよ」
大和
「ヒュウガの年越そばは美味いんだよなぁ～・・・考えただけで涎が・・・今からこんな事を考えてたら腹が減るからラジオでも聞こう・・・」
そう言って大和がラジオをつけた
ラジオ
「・・次のニュースをお伝えします、本日午後２時に岡山県市議会議員、細川俊彦議員が逮捕されました」
大和
「何だと」！？
ラジオ
「警察の調べによりますと細川市議会議員は、選挙汚職や賄賂の受け渡し、暴力団への武器の供給などしている事が発覚した物で、警察が自宅に家宅捜索をした所、細川議員が自動小銃を持って撃って来た為、警官隊が応戦し、細川議員を取り押さえた物でした、死傷者は出てません」
正晴
「前から怪しいと思っていたのですが・・・とうとう発覚しましたね」
大和
「・・・信矢はまた叩かれるな・・・それどころか鷹松中学校から自主退学するな・・・高校受験が迫ってたのに・・・」
そう大和が呟いたその時・・・
ドドドドドドドドドドドドドド！！！
チュンチュンチュンチュンチュンチュンンチュンチュン！！！
大和
「ドワッ」！？
正晴
「な、何だ」！？
正晴と大和の乗る陸王は急ブレーキを踏んだ
大和
「ど、どうしたんだ」？
正晴
「坊ちゃま、しっかり捕まってくださいまし」！！！
そう言うと正晴はアクセルを全開にしてバイクを走りだした
大和
「ど、どうしたんですか正晴さん」！？
正晴
「何処からか機関銃を撃ってきた輩がいます、音からしてＭ６０軽機関銃でしょう・・・坊ちゃま、サイドカーの中に武器がありますからサイドカーの手すりに装着してください」
大和
「了解です」
そう言って大和はサイドカーの中にある九六式軽機関銃をだしたその時、後ろの道からトラックが４台追いかけて来た、トラックの荷台には機関銃やロケットランチャーを持った輩が見える
大和
「正晴さん！応戦するからもっと速度を上げて」！！！
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド！！！！！！
パン！キキィイイイイイイイイイイイイ！！！ドガンッ」！！！
そう言って大和がサイドカーから乗り出して九六式機関銃を後ろに向けて撃った
その内の一台のトラックのタイヤに命中してトラックはスピンして後続のトラックが激突した
それを見て残りのトラックから機関銃やロケットランチャーを撃ってきた
大和
「畜生」！！！
ドドドドドドドドドドドドドドドド！！！
大和は撃ち続けていたその時、妙な音が聞こえた
バタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタ！！！
大和
「な、何だ」！？
正晴
「坊ちゃま！前を見てくださいまし」！！！
正晴の言葉に大和が振り返ると空には大きな黒い影が見えていた
大和
「え・・・ＡＨ６４Ｄアパッチロングボウ・・・」
大和達の前に居たのはアメリカ軍や世界各国で採用されている戦闘ヘリコプターアパッチである
そのアパッチから３０ミリ機関砲が撃たれた
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ！！！！！！
正晴
「こんのっ」！！！
正晴は勢いよく機関銃を避け、猛スピードで陸王を走りだした
アパッチと残りのトラックもスピードを上げて陸王を追った
大和
「正晴さん！無線で父さんと母さんに助けを呼んだらどうだい」！？
正晴
「最初の銃撃の時に救出ビーコンをだしてますからそろそろきますよ」！！！
そう言っている時・・・
ギュゥウウウウウウウウウウウウウン！！！
空からエンジン音が聞こえた、大和が空を見ると、烈風が１機そらを飛んでいた
雪花
「こちら雪花、大和！無事なの」！？
無線から雪花の声が聞こえた
大和
「母さん！こっちは無事だけど、敵の攻撃が激しくて苦戦中なんだ」！
雪花
「空からみたらアパッチ戦闘ヘリとトラック・・・しかも軍用ね、この烈風でちゃちゃっ片付けるから待ってなさい」！！！
そう言って雪花の烈風は急降下を開始した
雪花
「喰らえ」！！！
そう言って烈風から２０ミリ機関銃４基がトラック２台に向かって発射された
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ！！！！！！
ドゴアアアアアアン！！！ドゴアアアアアアン！！！
トラック２台は２０ミリ機関銃を浴びて爆発した
大和
「やっりぃい！流石母さん」！
正晴
「まだアパッチが残ってますよ」！！！
大和
「そうだった・・・」
大和が九六式軽機関銃の照準をアパッチ向けたその時・・・
ドガアアアアアアン！！！
突然、アパッチにロケットランチャーが命中して墜落した
それを見て正晴はバイクを止めた
大和
「・・・誰がやったんだ」？
闘気
「大和！無事か」！？
向こうの道から６１式戦車改を引き連れてロケットランチャーのＭ２０２を背負った闘気が現れた
大和
「親父！助かったぜ・・・」
闘気
「安心するのはまだはやいぞ大和・・・」
大和
「ん？どう言う事だよ親父」？
闘気
「時風が何者かに奪われた・・・」
大和
「何だって」！！！？？？
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