第五十九話 事動く!
無茶振りな話だったな・・・
前回
観艦式に参加した時風と大和だったが、空中に旧海軍の航空機の烈風、彗星、流星改、一式陸攻が現れた
広島県内にある矢野家私設空港にて・・・
大和
「母さん」!
雪花
「あら大和、観艦式は終わったの」?
正晴が運転する陸王箱付き(サイドカー)に乗ってきた大和
大和
「観艦式は終わったから時風と分かれてここに来たんだよ・・・何処で烈風と一式陸攻を見付けたって」?
雪花
「時波ちゃんの隠しドックの中よ、時風ちゃん、と時ちゃんの格納庫は最大4機しか入れれなかったけど時波ちゃんの格納庫だけ10機以上はいる大型の格納庫だったの、その中に眠っていた一式陸上攻撃機と烈風を見付けたわけ・・・これと一緒にね」
そう言って雪花は一式陸攻の一機の中から何かをタンカに乗せて取り出した
大和
「ちょっ・・・それっ・・・ほほほほほほほほ・・・・・・・」
雪花
「旧日本海軍の軍人の亡骸の骨よ」
大和
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああ」!!!!!!
その場から全力疾風して正晴の後ろに隠れる大和
大和
「か、母さんあまり中学生が見馴れてない本物の人骨を出すなよ!!!つーか何処にあった」!!!???
雪花
「あら、それはごめんなさいね・・・この一式陸上攻撃機11型の爆弾層の中にあった棺桶の中に眠っていたのよ・・・それよりこの風化してる服装、何処かで見た事ない」?
そう言って雪花はその亡骸の服装を大和に見せた
大和
「ん・・・この服装はどっかで見覚えあるな・・・」
雪花
「ここの部分を見て」
そう言って雪花は襟元の階級章を見せた
大和
「黄色の線の中に白の桜が三つ・・・旧日本海軍の大将の階級だな・・・随分なお偉いさんの骨だな・・・誰の骨なんだい、母さん」?
雪花
「大日本帝国海軍大将・・・山本五十六閣下の骨よ・・・」
大和
「何だって」!!!???
雪花の言葉に大和は驚いた
大和
「そんな馬鹿な・・・山本五十六元帥はブーゲンビルグ島上空で米軍のP38(ペロハチ)に撃ち落されて戦死したはずだぞ!?何で時波の格納庫にあるんだ」!?
雪花
「この手紙を見れば分かるわよ」
そう言って雪花は胸ポケットから古ぼけた手紙をだした
大和
「それは」?
雪花
「山本五十六司令長官の書いた手紙よ・・・『この場所を見付けた者達』へってかかれてあったわ・・・読むけど、いい」?
大和
「あぁ・・・読んでくれ・・・」
大和が言うと雪花は読み始めた、手紙の内容はこうだった
山本五十六の手紙
「これを読んでいる者達へ・・・この手紙を読んでいると言う事は私はもうこの世の人では亡くなっているだろう・・・私はブーゲンビルグ島で死んでいるはずの人間だが・・・あの時死んだのは私の忠実な部下の一人・・・つまり影武者だ、私は泥沼になりつつ、大東亜戦争を影で見守ろうと思い、私はこの建造中の駆逐艦の隠しドックの中で隠居する事にする・・・それにしてもここに隠居して早2年だが・・・外の戦況はやはり思わしくないらしい・・・レイテ沖戦闘や、戦艦大和の無謀な特攻の情報も入ってきた・・・もう今の日本は終わりだと私は思っている、2年間地下暮らしだったのか、体調も優れない・・・もう私は長くはないだろう・・・最後にこれを読んでいる人に言いたい・・・私達の日本を住良い日本にしてくれ・・・」
1945年8月14日、山本五十六
大和
「・・・時波の格納庫で隠居してたのかよ」
雪花
「爆弾層の中にあった棺桶をみた時には驚いたわ・・・この遺書を見た時もね・・・」
正晴
「雪花様、この16機ある軍用機をどうするんですか・・・それに山本長官の御遺骨も・・・」
雪花
「取り合えず山本長官は子孫の元に渡しましょう・・・この軍用機は全部博物館送りか、自衛隊に寄贈ね」
大和
「ふ~ん・・・あっ、俺時風の所戻るから・・・正晴さんバイクお願いね」
正晴
「了解しました大和坊ちゃま」
その頃の矢野海上警備会社の広島支社の時風がいるドックでは・・・
??1
「急げ!早く積み込め」!!!(小声)
??2
「今日中に時風とこれを持ち出すんだ」!!!(小声)
??3
「資金源である細川が駄目になったからな・・・急いで積み込め」!!!
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ご意見ご感想お待ちしております
シナノ
「久々だね・・・」
作者
「進級試験は終わったからな、やっと書けた」
シナノ
「それにしても最後のあいつら、何」?
作者
「それは次回で・・・」