表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキルなしの最弱勇者、追い出された先が実は宝の山だったので、日本の知識で楽園国家を建国します  作者: 鈴城幻司
第14章:さよなら、我が楽園へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/66

賢者、愛する家族の元へ帰還する

全てを賭けた再召喚――


隕鉄の粉末が、黄金のワイヤーが、俺の意志に呼応して膨大なエネルギーを生み出していく。大地が、地脈が、俺の描いた数式に共鳴し唸りを上げる。世界が、歪む。空間が、悲鳴を上げる。


そして、あの、全てを白に染め上げる光の奔流が、俺を包み込んだ。

だが、今度の光は、冷たくはなかった。

それは、懐かしい、温かい光だった。


光が、収まる。


俺の鼻をついたのは、土と、緑と、そして、微かな味噌の匂い。俺が立っていたのは、見慣れたトーキョーの街の広場の真ん中だった。

俺の突然の出現に、周りにいた村人たちが、最初は幽霊でも見るような目で固まっていた。


だが、一人が気づいた。


「……りょ、領主様……?」


その声が、合図だった。


「領主様だ!」

「ケンタ様が、帰ってこられたぞ!」


地鳴りのような歓声が街を揺るがした。ギデオンが、レオが、ボルグが、涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら、俺の元へ駆け寄ってくる。


俺は、その歓声の輪の向こうに一つの人影を見つけた。

我が家の扉の前で、少し大きくなった男の子を腕に抱き、ただ呆然と立ち尽くしているプラチナブロンドの髪の美しい女性。


リリアーナ。


彼女の瞳から、信じられない、というように、一筋の涙がこぼれ落ちた。


俺は仲間たちの輪を抜け、一歩、また一歩と、彼女の元へと歩み寄った。もう言葉はいらなかった。


彼女が、何かを言う前に、俺は、愛する妻と少し大きくなった息子を、力いっぱい抱きしめた。


「……おかえりなさい、あなた」


涙声で、ようやく絞り出すように言った彼女に、俺は最高の笑顔で答えた。


俺は、ただの書店員として、異世界に召喚された。

だが、今、俺は、自らの意志で、この世界を選んだ。


俺が持ち帰った唯一の宝。それは、「運命は、与えられるものではなく、自らの手で、掴み取るものだ」という、確信。


俺は、愛する家族の温もりを感じながら、心の底から呟いた。


「――ただいま」


俺の、本当の人生が、今、ここから、始まる。



ここまで読んでくださって、ありがとうございました。


終わったーーー


が、実を言うと、サイドストーリーが

たっぷりあります(笑)


ちょっとずつ公開していきますので、

引き続き、どうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ