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第二話 「若手、駐車場で誓う」

ある日の若手の営業時代、俺は飲み会に行っていた。


 「羽田折角なら飲めや!」


 上司にそう言われた俺は最初はちょっとくらいならいいと思い、飲んだ。


 「おい!羽田!あと2杯行こうぜ!」


 また上司の声が響く。


 正直、俺はその時かなり飲んでいてそれ以上は飲めなかった。


 「いや…ちょっと」


 俺はそう言いかけるも上司は止まらない。


 「えっ、羽田飲めないとか言わないよな?」


 俺が若手の時代はアルハラがよくある時代だった。それが当たり前の時代だった。だから部下は上司に飲まされる。


 上司の圧に俺は怖気づく。


 「飲めなかったらクビになるかもしれない」


 そう思った俺は酒を更に2杯飲んだ。


 視界が回る…気持ちが悪い。


 「…すみません。お手洗い行ってきます。」


 俺はうつむきながら、トイレへ駆け込んだ。


 …その後は想像に容易いだろう。


 ー地獄の飲み会を終えた俺は次の日、俺はいつも通り仕事をしていた。


 昼に営業車で外に出て、スーパーの駐車場に車を止めた。


 前日のストレスをぶつけるかのようにタバコを買い。全て吸った。


 一服した俺はつぶやく。


 「あのクソ上司が…見てろよ…俺は必ず上に上り詰めて見返してやる…!」


 決意した俺は車に乗る。


 …だが、気づけば辺りは漆黒に包まれていた。


 ー「えっ…」


 つい声を漏らし、俺は腕時計を見る。


 時刻は17:00を指していた。


 俺はやっと状況を理解した。


 俺はタバコを吸ったあと、前日に飲まされた酒の影響で駐車場で寝てしまっていたんだ。


 そして今起きてしまった。


 「…やばい!夕礼…!」


 次に俺の頭に浮かぶのは夕礼の時間を過ぎているという事実。


 「やばい急げ!」


 俺は必死に車を走らせ、夕礼の場所へと向かった。


 集合場所に着いた俺は車を降り、急いで会社へ駆け込む。


「やばい…怒られる…」


 逃げ出したい…もうバックレてしまおうかと思った。


 だがそんなことは社会人として許されない。


 俺は会社へと駆け込んだ。


 「すみません…遅れました」


 俺が入ると先輩が進捗報告をしていた。


 ほかにも既に集まっている社員達がいた。


 「おい〇〇遅刻かよw。お前以外の同期全員いるぜ!恥ずかしすぎるやろw!」


 「名前通りホンマ才能もない。おもんない。無能な男ですわ。辞めたほうがええとちゃいますw?」


 一個上の先輩の優秀なやつらが入ってくるなり俺をいじってきた。


 「羽田さん…とりあえずここに座って…」


 全員が冷笑する中、部下の女性社員の里中さんがフォローしてくれた。女神や。


 俺はゆっくりと座り。話を聞いた。


 「はい。じゃあ終わります。あと羽田君だけ残ってね。」


 支店長がそういうと全員がコソコソと笑い出す。


 「羽田呼ばれたの絶対遅刻したからやろw」


 「流石にエグいw」


 さっきバカにしてきた一個上の先輩の田中が大きく声を上げる。


 「支店長!羽田クビにしましょうやw!」


 支店長は冷静にかえす。


 「田中君。そういう発言は控えましょうね。とにかく残業や質問がない人以外は帰ってください」


 ふざける田中を前に早く終わらせたかったのか支店長は呆れ気味だった。


 「あと羽田もなw!」


 もう一人のバカにしてきた一個上の先輩の松本が半笑いで言うと全員が大爆笑した。


 「ま、まあ皆さん。羽田さんもわざとじゃないですから」


 またもや里中さんが庇ってくれた。貴方は天の使いですか?


 だが松本と田中はイカれてる。


 「里中お前ノリ悪すぎやろ」


 「それな」


 凄まじい圧をかける。この時代はパワハラが当たり前なのでこういう発言をしてもみんな黙って傍観する。


 しばらくしてみんなが帰り、支店長と俺だけが部屋に残される。


 「何やってんだテメェは!」


 2人だけになった瞬間、支店長の怒鳴り声が響く。


 「すみません…」


 「何をしてたんだ!?なぜ遅刻する!?」


 「いや…その…」


 「応。言ってみろや。理由次第では許してやるよ」


 この時、何か適当な嘘をつけばよかったんだろう。


 「腹が痛くてトイレにいた。連絡できるほどの余裕はなかった」


 こんな感じの言い訳をすればまだ許されたのだと思う。


 だが俺は当時まだ若かった。


 「その…車をコンビニに停めて…そのまま寝てしまい…ました」


 だからバカ正直にこう言ってしまった。


 「なめてんのか!?」


 そう言われ、激怒られた。


 凄まじいパワハラとアルハラ。


 だが俺は負けたくなかった。


 「必ず出世してこの会社に革命を起こす…待ってろよ…」


 俺はこの日、強く誓ったのだった。

見てくれてありがとうございます。

主人公が壮絶なアルハラとパワハラを受けてしまう話です。

主人公が若手の時代はハラスメントが多い時代でした。

しかし主人公はこのハラスメントの悔しさをバネにして上へ上り詰めていきます。

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