第一話 「疲れても帰る場所」
新シリーズ「サラリーマンの逆襲日記」連載開始。
pixivにて「【短編】疲れても帰る場所」を公開したところ好評だったのでシリーズ化しました。
実話を元にして作られたサラリーマンが部長になるまでの日記。
サラリーマンのリアルをぜひお楽しみください。
「疲れても、帰る場所」
パソコンの音がする。今日も残業か。
俺は部長だからみんなをまとめなきゃいけない。だから人一倍仕事をしなきゃいけない。
俺はパソコンをうちながら考えた。
「また今日も上手くいかなかったな」
って。
みんなの前で挨拶したけどうまくいかなかった。つい緊張してテンパってしまった。俺の悪い癖だ。
考えてもしょうがない。そりゃ考えたってあの失敗は消えない。
でも…考えてしまう自分がいる。
ーあれから何時間しただろうか、俺はパソコンを閉じ、家に帰る。やっと帰れる…。
電車は大量のサラリーマンでぎゅうぎゅうだ。
座れない…疲れる…。ただでさえ疲れているのに…俺は何でいつもこうなんだろうか…。
ー家の扉を開いた。
「ただいま」
そう言ってみるけど、単身赴任中なので妻と息子はいない。
俺は妻も息子も大好きなのに…どれだけ朝早くから、夜遅くまで仕事をして、頑張って、帰ってきても玄関に迎えに来てくれない。
ふと蘇るあの時の記憶…
「お父さんおかえり!」
あの時は幼い息子が迎えに来てくれていた。
あと1年…わかっててもその1年があの空の星よりも遠くて…そう感じてしまうのは何故だろうか。
ー俺は冷蔵庫から酒とラーメンを取りだす。
お湯だけで作れるラーメンだ。明日も早い。流暢に作る時間はないからこういうのにしてる。
酒を開けて、ふと妻と息子の言葉を思い出す。
「お酒ばっか飲むから顔が赤いんだよ」
「顔あかすぎだろ」
確かに俺の顔は赤い。改善したいけど、仕事のストレスで酒を飲まないと胃に穴が空きそうだ。
部長になってから、給料だって上がったし、世間的に見れば俺は成功者かもしれない。でも部下だって思い通りに動いてくれるわけじゃないし、今日みたいに挨拶のプレッシャーもある。
「羽田部長!」
みんな何かあれば俺の名前をすぐに呼ぶ。疲れた…こんな仕事やめたい…。でも息子の学費を考えるとやめられない…。
「早く息子と妻に会いたい」
俺は酒を飲みながらそう思った。
息子と妻には嫌われてる。顔がでかいとか口が臭いとか。俺がしてきたことを考えれば当然なのかもしれないけど…俺はそれでも二人が好きだ。二人のために頑張ってる。
だから俺は今日も仕事を頑張る。妻と息子に会えるその日まで。
読んでくれてありがとうございます。
俺の代表作が増えましたね。
代表作は咎禍だからこれは福代表作(?)みたいな感じですかねw。
今後も頑張って連載していきます。
主人公の名前はまだ未定。
折角なのでいつか募集してみようと思ってます。




