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【プロットタイプ】回遊魚

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

マグロ好きな猫だからさ('-' 鮪)з

予定崩れというのは、序盤から始まるものである。大抵、最初の一つが駄目になると、将棋倒しの様に後の事がおざなりになる。だからこそ、次に備える為に、欠点を洗い出そうと思う。

・販売所の時間が予定より遅かった。

・電車を乗り違えたか乗り越したか、目標地点を遥かに超えた場所に降り立つ。

・レストランの場所を忘れ、館内で迷子になる。

・同居人と逸れる。

・レストランを発見するも、席が取れず、テラス席のお世話になる。

以上、経過三時間を経て、漸く目標である大水槽前に到着した。


鏡花はせっかちである。取り分けその一面が顕著に出るのは、計画倒れが発覚した時の事。軌道に戻ろうと、焦る、走る、血眼になる、この三拍子が揃ったまま一人暴れ回る。

本日は取り分けその傾向が顕著であり、水族館の館内に辿り着くなりはぐれてしまった。まぁ彼奴の事だから、飯を求めて走り回っているのだろう。


――少し見たいところがある。暫くは別行動で。何あれば連絡寄越せ。


俺は取り敢えず同居人に連絡を一本入れ、一人ふらふらと彷徨い歩く事にした。

浅葱色の大水槽に光のカーテンが掛かる。旋回を繰り返す流れ星の回遊は何時見ても素晴らしいものである。だからただうっとりと天を見上げ、ただ呆然と長め見る。小水槽の周りは人集りが出来ていたので、流し見程度に。目的はそこではない。

ふらふらとまた歩みを進めていくうちに、ようやく見たかった景色があった。

群れを成した回遊魚達。ただ加速を続ける訳ではなく、悠々と弧を描いた水槽内を泳ぎ回る。走るのを辞めない。辞めたら死んでしまう。其れはある意味人の様で、同居人の様で引き付けられる。彼奴は今もこの館内を走り回っているのだろう。この小さな世界で旋回を続ける鮪の様に。

薄ぼんやりとベンチに座っていると、ふとスマホのバイブが鳴った。

――瑠衣たん、本当にお昼食べないの!! テラス席なら確保出来たよ。今から並ぶよ!! 来なかったら先食べちゃうからね!!

せっかちな奴。けれども俺が好きに生きるように、お前も好きに生きたら良い。


「あーやっと見付けた〜!! 『俺は良い』って言うから、もうお昼食べちゃったよ」

知ってる。

「瑠衣たん、前来た時も鮪見てたよね。それこそ本当にマグロ好きなね……」

思い出の場所だからな。

「昔、家族と来たのを思い出すからな」

そう返すと思わず顔を引き攣らせた。

予定が素晴らしい勢いでもろ潰れして、今に至ります。

外で食べるのも悪くはない。

ただ焼けるのが嫌というだけ。


瑠衣は人間が好きです。必死になって生きる姿を見るのが好きだから。

だから其れに類する生き物も好き。

家族と来たのも大切な思い出の一つだけど、止まる事を知らないでずっと走り続けるのも、理由の一つじゃない?


『マグロ好きな猫』ってダブルミーニングだからね。


この二人、絶対に一緒に居ないと駄目って訳でもない。

一人で行動する事に、何ら対抗がない。

※面白がって絡む事はあるけれど。

居なくなったら寂しさを感じる事はあるかもしれないけど、何だかんだでちゃんと何とかやって行けそう。


フライドポテトが食べたい。

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