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何故? 君は僕を探してくれないの? 僕はここに居るよ。

作者: 七瀬







・・・僕は愛してる彼女を置いて、“自殺してしまった!”




亡くなった今も、僕は自分で命を絶った事を物凄く後悔している!

愛する彼女を、この世界に一人置いて僕は逝ってしまったから......。

彼女も何故? 僕が一人で自殺したのか分からないでいるだろう!



でも? “君に知っててほしい! 僕は君の傍にいつも居るよ。”

今だって、君の隣に居るんだ!

君は全く僕の存在に気づいていない。

そりゃそうだよな、死んだ僕を君が見える訳がない!

でも? 知ってほしいんだ! 

僕は本当は自殺なんかするつもりがなかった事を、、、。



僕は君に内緒にしていた事がるんだ!

“数か月前から、僕は不眠症で! 仕事で会社の上司に圧力をかけられ

ていて、仕事が出来る僕に上司が嫉妬をしていたのか?”

僕に強く当たるようになったんだ!

君には決して悟られないように気を付けていたから、君は何も知らない。


ただ、もう僕も限界を迎えていた!

なかなか眠れなくなった僕は睡眠薬を大量に飲んでしまう。

お酒もかなり飲んでいたし、薬の量がもう分からなくなっていた!

一気にビールと一緒に大量の睡眠薬を飲んで、僕はそのまま眠ってしまった

と思っていたのだけど、、、?

“実際には、僕は死んでいた!”

眠っているつもりが、亡くなっていたんだ!

最初は何も信じられなかったけど? 僕がベットで青白い顔で寝ている姿を

もう一人の僕が見ていて、、、。

それから、どれくらい時間が経ったのだろう?

“僕の部屋に管理人さんが入って来て、直ぐに警察と救急車がマンションの前に、”

僕は既に亡くなっていたらしい。



・・・その時、分かったんだ。

“僕は、死んだんだと、”

彼女と会ったのは?  霊安室だった。”

僕の顔に布がかかっており、彼女が僕の顔にかけられていたその布を

取ると? 僕の青白い顔が現れた。

彼女はそのまま崩れ落ちて、ワンワン泣き始めたんだ!

僕も正直、こんなに彼女が僕の死体を見て泣くと想っていなかった。

こんなに腰から崩れ落ちるほど、周りも気にせず泣く彼女をもう一人の

僕が見て、“心が凄くキリキリと痛んだ! こんなに愛する彼女を悲しま

せてしまった事に、僕は罪悪感でいっぱいになった。”

まあ、“死んだ人間に脳や心があるのかは、僕も分からないが、”

ただどうしようもなく後悔した事には間違いない!

彼女を一人この世に置いて、僕は何故? 死んでしまったのか?



本当なら? 近い将来僕は、彼女の両親に彼女と一緒に会いに行って

“娘さんを僕にくださいと彼女のお父さんに言っていたはずだ!”

そして彼女の両親の許しを受け、僕と彼女はたくさんの人達に祝福され

ながら結婚式を挙げる!

彼女のウエディングドレス姿を見て、僕はグッと来るだろうし......。

その後は、“僕と彼女は役所に行き、婚姻届を出し籍を入れる!”

こうして僕と彼女は無事、“夫婦になる予定だった。”



・・・でも僕は? “こうなる前に、自分の命を自分自身で絶った。”

だから出来るだけ! “僕は彼女の傍に居たい!”

だけど? 彼女は“右肩が重い”と言って、霊媒師に僕を成仏させるように

頼んでしまう。




『“貴女に憑りついているのは? 若い男性です。”』

『・・・若い男性? 彼ですか? 自殺した彼が居たんです、彼が私に

憑りついているんですか? 写真もあります、この人ですか?』

『えぇ、そうです! この男性ひとです。』

『じゃあ、このまま憑りついている状態でいいです!』

『えぇ!?』

『“私は生きていた彼も死んだ後の彼も愛しています。”』

『ダメです! 彼はもう死んでるんです、貴女はまだ生きてるんですよ。』

『・・・で、でも、』

『“心から亡くなった彼を愛しているなら、成仏させてあげましょう!”』

『・・・・・・』

『貴女はこの世に居る身として、彼の分も生きなくてはいけません!』

『・・・で、でも? もう私は彼をこれ以上、失いたくない!』

『彼も成仏する事を願っているとしたら、、、?』

『えぇ!?』

【う、嘘だ! 僕は成仏なんかしたくない! 君の傍からもう離れたく

ないんだ!】

『“全ては彼の為なんですよ。”』

『・・・あぁ、はい、』

【ヤメロ―――――!!!】






“何故? 君は僕を探してくれないの? 僕はここに居るよ。”



有難いことに、“偽霊媒師だったらしい。”

僕は成仏どころか? 今も彼女の傍に居る。

ただ何故? 君は僕を探してくれないの?

僕はこんなに君の傍にいつも居るのにな、、、。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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