表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

第四話「出発」

「大丈夫だ死んでいる。」

とライバーが魔物を見て言っている。

「ふう、恐ろしいよ。魔星戦争で使われた魔物がまだいるなんて。」

「確かにな。たぶん、今戦った奴はこの森の主だろうな。」

ランスが溜息をつきながら言い、ライバーが確認するかのように言い、思った事を言う。


「そういえば異間って見ただけで分かるのかな?」

「さあ?俺も見たことないし。本によれば、見た目は人間と変わらないらしい。

戦闘力がすごい高いらしいけど、でも戦闘力を上げるには方法がいるらしいぜ。」

ランスが疑問に思うとライバーがは自分の知っている事を話した。


「そうなのか。でも異間だから差別するのはだめだと思う。」

「同感だ。強いんだろ。その力さえ正しい事に使えれば構わないと思うぜ。」

ランスが意見を言うと、ライバーも意見を言った。


「・・・」

「・・・」

しばらく静かな時が流れた。


「さて帰るか。」

「そうだな。もうこんな時間だな。」

ライバーが突然言うと、ランスが空を見ながら言った。

空はもう茜色に染まっていた。

二人は歩き出した。


二人がガイン村に着いた頃にはもう夜だった。

村に着いた瞬間、ランスが口を開けた。


「ずいぶん遅くなってしまったな。」

「仕方ねぇだろ。魔物との戦い、多かったからな。」

とランスが嘆くように言うと、ライバーが怒ったような顔で言う。

二人は村に帰ってくるまでの間、多くの魔物と戦ったのだ。

二人は再び歩き出した。


「魔物は夜行性だからな。」

「そうだな。おっ気づいたら俺の家の前だ。」

ランスが一言、言うとライバーが驚いた顔をして言う。


「それじゃ。」

ライバーがそう言って家のドアを開けようとすると


「明日、見送り来いよ。」

とランスが言うと


「行くに決まってんだろ。馬鹿。」

ライバーが小さい声で言い、家に入っていった。

ランスは小さく笑った。


ランスは家に着いた。

「ただいま。」

「おかえり。」

ランスが笑顔で言うと、ランスの父が無愛想な顔で言う。

ランスの父は机の上で槍の刃の部分をハンマーで叩いている。


「めし、できてるぞ。」

「いただきます。」

ランスの父が冷たく言うと、ランスが嬉しそうにご飯を食べる。


ランスがご飯を食べていると

「いきなり聞くけど、父さんは何故、僕が兵士になるの止めないの?」

とランスがランスの父親を見ながら言う。しかしランスの父は黙ったままだ。


ランスが首をかしげて、ご飯を食べ始めると、

「お前は兵士になりたいのだろ。

なるべくお前には好きなことさせてやりたいと思っている。」

とランスの父が顔を少し赤くしながら言う。


「父さん・・・ありがとう。」

ランスはご飯を食べ終わった。


「おやすみ、父さん。」

とランスが言うが、ランスの父は黙ったままだ。


ランスは自分の部屋に戻るとすぐにベットに入った

「ついに明日か。今日は早く寝よう。」

と言いランスは寝ようとするが、寝れなかった。

そしてベットから出て、窓の近くに行き、窓を開けた。

空には星が輝いていた。


「綺麗だ・・・」

とランスは言った。


「僕はこの空を守りたい。戦争でこの空が見れなくなったら、悲しい。

そう思っているのは僕、いや僕以外の人間、異間も思っているだろう。」

ランスは空を見つめながら言う。


「やっぱり僕は戦わなければならないんだ。こんなに綺麗な空が消えないように。」



そしてまだ太陽が上がる前にランスは起きた。

ランスは階段を静かに降り、家を出た。

家の隣に一つの墓があった。

クラアン、ここに眠る・・・と刻まれている。


「母さん、行ってきます。」

とランスが小さい声に言うと、そこを離れようとすると


「待てよ!」

「こっそりと行くとは勝手だ。」

ランスが振り向くと、そこにはライバーとランスの父がいた。

ライバーがランスに近寄る。


「俺にぐらいには言っていけよ。親友だろ俺達。」

「ライバー・・・君こそ僕の誇りだ。」

ライバーが大きい声で言うと、ランスが泣きそうな顔で小さい声で言う。


「そんなこと言うんじゃねえ。また会えるんだからよ。」

「そうだな。君こそ死ぬんじゃないよ。」

「誰に言っているんだ?もしかして、俺に言っているのか?」


ライバーが寂しそうな顔で小さい声で言い、

ランスが慰め、少しふざけた顔をして言うと、ライバーが胸を張って言う。


「受け取れランス!」

とランスの父が言うと、ランスの父が何かを投げた。

「これは槍!?」

持つ場所は木で作られており、刃の部分は輝いていた。

太陽も出ていない暗い早朝に光を放つ槍だった。

ランスはその瞬間、昨日の事を思い出した。

ランスの父が机の上で槍の刃をハンマーで叩いていた事を。


「これも受け取れ!」

とランスの父が物を投げた。

ランスはキャッチして投げられた物を確認すると、鞄だった。


「役に立つ物が入っている。」

とランスの父が顔を赤くしながら言う。


「ありがとう父さん。」

とランスが言い、ランスがライバーの顔を見るとライバーは笑顔で返した。


「それでは行って来ます!」

とランスが言い、歩き出すと共に太陽が上がった。


そして今、一人の少年の運命の歯車が動き出した。

やっとランスが旅立ちました。

よく考えたらこの四話ってプロローグですよね。

このこれまでの3話は世界観や歴史を知ってもらうために作りました。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ