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花の雫  作者: 深澤雅海
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手紙


 この手紙をあなたが読む頃、私はもうこの世にいないでしょう。

 私が死んだらあなたの元に届くようにしてあるから、確実に私は死んでいるはず。

 あなたはきっと私が死ぬなんて思っていなかったでしょう? 

 どちらか片方だけになるなんて思ってもいなかったでしょう。


 おめでたいことなのか私には分からないけれど、この国は大きくなったでしょう?

 とうとう、大陸を統一してしまった。

 全て戦争で手に入れたものだけれども、その割に大きな混乱も反乱もなく、まるで夢の様に平和な世界。

 でもその平和の中には確実に不幸がある。

 リアンの様にね。


 リアンに比べたら私の死なんて、大したことないような気がする。

 リアンは国と共に今までの生活を捨て、苦しみながら生きている。


 私は、全てを捨てた後は死んでいるのだから、苦しくもないし、辛くもない。

 だから、私の死をいつまでも悲しまないで。


 この手紙はただのさよならの手紙じゃないわ。

 懺悔の手紙。


 私は私が死ぬしかないと理解してからも、なかなか覚悟ができなかった。

 死ぬ準備をしつつも、覚悟なんてなかった。

 他に道はないのかとあがいた。


 私の願いはただひとつ。あなたを幸せにしたかった。

 そのためにはどうすればいいのか。何をすればいいのか。

 色々な本を読んだり、色々な話を聞いたり、色々考えた結果。

 私は、私が死んだ方がいいということが分かったの。


 あなたが女王となってこの国を支え、国民に愛され、あなたを愛してくれる人がその横に立っていれば、あなたは幸せじゃない? 


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