兄と妹
兄様、兄様 あのね
止めろ、馬鹿が
あっ、そうだね
これからは、お兄ちゃんって言うんだよね
ふん
楽しみだね、わくわくするね、お兄ちゃん
わずらわしいことに手をとられないだけ、マシではあるな
お兄ちゃんは、宝飾職人をするんだよね。
お兄ちゃんのつくるもの、みんな綺麗だから絶対大人気だね
イストとバルト、ジェノスは冒険者をするんだって
セイは魔道具作りをするっていってた
トールは魔法薬作り、
フェウルおじいちゃんは二人とお兄ちゃんのアクセサリーを売るお店の店主
私は、何ができるかな?
・・・・お前は服をつくればいいだろ
服?
!!
そうだね。イストもトールもセイも、上手だっていってくれるもん
セイの服を作ったのはお前だろ。
十分売り物になるだろう。
俺が作ったもので敵わないものは、それだけだ
分かった。
トールに言ったら属性がつく素材っていうのをくれるもんね
フェウルおじいちゃんに売ってもらおう
あとは何をするという話になっている
ご飯屋さんだよ
みんなが腕慣らしに行っている間に、私とトールで考えたんだ。
朝から夕方までは食事したり休憩したりするお店で、夜はお酒が出てフェウルおじいちゃんに女の人になってもらって歌を聞かせるの。トールたちの世界の楽器、トールがスイソウガクブっていうのに所属してたから演奏できるし、ピアノっていう楽器はセイが演奏できるから、歌の後ろで演奏してもいいねって。
上手くいったら、レストランっていう演奏を聞きながら豪華なご飯が食べれるお店を作るのもいいなぁって話になったよ。
やはり、馬鹿だな
なんで?
反対?
レストランというものは、こんな冒険者の町でやっても上手くいくわけがない。
それは、王都など資金を持っている、贅沢になれているものが集まる場所でやるべきだ。
そっか。
そうだね。
まずは、建物を買うことか。
中央部か、通りから外れた場所か
まぁいい。
そんなことは、我々にはどうでもいいことだろうしな。
行き当たりばったりが楽しいんだよ。
セイがそう言ってた。




