Scene 6 〜ラース山脈〜
ラース山脈
中位のダンジョンであり、出現するモンスターはコカトリスを初め、ウォーモンキー、ロックゴーレム、スケルトンetc…と、多彩である。
取れるアイテムは銅鉱石、鉄鉱石、ラピスラズリ等の鉱石、宝石系を始めとしたアイテムが多い。
ボスはラーストリス。コカトリスの上位種であり,その大きさはワイバーン種と同程度、ラースの名は伊達ではなく、HPが減るにつれ、攻撃が激しく、石化攻撃を頻繁に行ってくる。通常は石化攻撃に対処できるよう、大人数で対処するボスである。間違っても俺たち二人では倒せない。
今回の目的は鉄鉱石の採取の為、二人で湧いてくるモンスターを倒しながら、採取ポイントからツルハシを使って素材をゲットしなければならない。
「ソラ、採取頑張ろうね」
「はやめに出るといいな」
雑談をしながら俺たちはラース山脈へたどり着いた。
「そしたらBuffかけとくね。」
そう言ってアカネは右手を俺の方に差し出し、印を結んでいく。
- Keep Condition -
- Strength Up -
- Vitality Up -
同様のバフを自身にも掛け、準備を整える。
「Buffありがと。そんじゃまぁ行きますか。」
しばらく歩いていると、前方にウォーモンキーの集団が現れた。
「猿か、俺が集団を相手取るから、撃ち漏らしの対処と援護をお願い」
「おっけー!気を付けてね」
俺は両手剣を肩に担ぐ様に持ち、集団に向け突っ込んだ。
「 〈ダッシュ〉よっと! 」
スキルを発動し、一気に距離を詰める。
ウォーモンキーは左から3:2の構成だった為、まず2体を叩く。
2体の内、右側に居る猿に、右肩から左斜めに両手剣を振る。
「〈袈裟斬り〉おりゃ!」
攻撃を受けた猿は腹部に斜めの切り傷を受け、悲鳴を上げた。
「キー!!!!!キキィイイ!!!」
直後、もう一匹の猿が俺に爪を向け、引っ掻いてくる。それを俺は袈裟斬りの慣性を利用し、回転しながら避け、更に同様の軌跡を描いて先ほどの猿に攻撃を仕掛ける。
「〈回転斬り〉っふ!まずは1匹!〈バックステップ〉」
右側の一匹をポリゴン片にしたところで、スキルを発動し、一度距離をとる。
一合目はまぁ上出来だろう。一匹倒したしな。
「やっるー!さすがソラだね」
「あんま褒めないでくれ、俺より強いひとは一杯いるよ」
続けて、地面に両手剣を走らせ、今度は3体の方へ向かう。
「喰らいやがれ!〈斬岩剣〉」
石つぶてと共に、地面を斬る事で溜めた力を一気に開放し、切り上げる。
猿一匹は斬撃を受け、残りの二匹は石つぶてで怯んだ。
っと、猿が一匹アカネの方へ向かってるな。
「そっち行ったぞ!〈シャープスロウ〉」
腰にさげた短剣を右手で持ち、アカネの方へ向かった猿に投擲する。
猿は後方から突如攻撃を受けたため怯んだ。
「わかってる!ありがと!っえーい!〈パワーブロウ〉」
アカネは猿の怯んだ隙を見逃さず、スキルを放って猿に攻撃した。
あっちはもう任せても大丈夫だろう。
俺はこの3体に集中するか。いくつかの引っかき攻撃を両手剣で受けつつ思考する。
「かったるいな。〈タックル〉〈切り上げ〉〈袈裟斬り〉」
左の猿にタックルし、切り上げと袈裟斬りによって両断。
右の猿から背中に攻撃を受けるが、ダメージは許容範囲だ。
「〈バックステップ〉〈ダッシュ〉〈横薙ぎ〉〈回転斬り〉」
一度後方に下がり再びダッシュ、横薙ぎで二匹同時にダメージを与え、
そのまま一回転した慣性を利用して回転斬りを放つ。
2匹の猿は上半身と下半身に別れ、そのままポリゴン片となった。
「こっちは終わったぞ!そっちはどうだ!?」
言いながら振り返ると、ちょうどポリゴン片となっていく猿が見えた。
「終わったよー!お疲れ様!」
「アカネもお疲れ、湧かないうちに移動しようか。」
「あ、ちょっとダメージ受けてるね。回復してあげる」
- Light Healing -
アカネの方から薄い青色の光が発生し、俺を包む。
「ありがとう」
この後も何度か戦闘を繰り返しながら、採掘をつづける。
一度採掘中に不意打ちで石化攻撃を食らい、石化が発生した時はかなりいいポーズで固まっていたらしく、アカネはかなり笑いながら石化を解除してた。
「何笑ってんだ。どっちも石化食らったらどうするんだ」
「ゴメンゴメン、いや、だって、力いっぱいツルハシを振りかぶった瞬間にカチーンて固まるから。アハハ、ダメだ、思い出したら笑っちゃう」
ボヤく俺に笑いながら謝るアカネ。安全圏で狩りをする俺達は、こういったハプニングも楽しみながら過ごせる。結局、3時間ほどラース山脈で採掘を続け、鉄鉱石を40個集めたところで依頼分は終了した。
時間もまだ夕刻の前だったので、俺とアカネはそのまま依頼主の元へ向かった。
コカトリスとは何だったのか・・・
戦闘パート難しいです