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魔法使いルーフィと時間旅行記者  作者: 深町珠
めぐ:3年前の異世界のわたし
24/1813

魔法と時

とりあえず、ルーフィは

司書主任さんに助言をした。


法律的に、管理責任は

建物の施錠管理だけですから

開けてはいけない、とドアに書いてあったので

それを誰かが開けたとしても、管理責任までは問えないし

大人なら落ちないフェンスが設置されているので

十分、管理責任は果たしている。


それに、アルバイトのめぐちゃんは

たまたまそこに居ただけ、で

管理責任は、その場所の責任者になるはず。


だし、図書館は市の施設なので

管理は市の仕事であるはず、では?と


ルーフィは、これが問題になったら

市役所に対して、法的根拠を求めると投書する事を

司書さんに伝えた。



司書さんは、困惑していた。

「まあ、おっしゃることは正しいです。役所なので

とにかく、事が収まればそれが一番で....。」


クレームをしてきた連中が、これ以上騒がなければ

それでまるく収まる、のだそうだ。



「なーるほど.....。お役所も大変だなぁ」と、ルーフィ。


「あの、女どもが悪いのよ。」と、わたし。



めぐは「坊やが助かって、ほんとによかったですー」と、

にこにこしている。



責任を取らされる、かもしれないって。と、わたしが言うと、


「責任、ってなんですかー?アルバイト辞めるの?」と

ふつうの顔で。



そんなに、気になっていないようにも見えるけど。


「図書館のお仕事、楽しいですけれど....。アルバイトですから。

それで、まるく収まれば。それでもいいです」と、めぐ。


司書の資格は、大学に入ってから取ればいい、と

のんびりとしているところは、超然としていて

神様みたいにも思えた(3w)。



損得とか、勝ち負けとか。

そういう事よりも、ふんわりとして、しあわせでいたい....。



そんな感じで、やきもきしてた

わたしよりもずっと、おとな(w)みたいな感じもして。



「そういえば、天使さんのエネルギーってなにかしら?」と

ルーフィに言うと


「エネルギーを人から取ってはいないけど」と、ルーフィは笑って

「めぐちゃんがしあわせでないと、やっぱり天使さんも心配なのかな」と。





「ちょっと、考えがある」と

ルーフィは、エレベータに乗って、屋上に行って来ると言った。



数分すると、戻ってきて。



にこにこしている。


「何したの?」と、わたしが尋ねると、



「うん。市役所のね、苦情窓口の記録をね。

時間を巻き戻して、全部消してきた。」と、笑って。



「これで、その事故の記録も無くなったから、市役所としては

消したい記録がそもそも無くなったんだから、何も無かった事に

するだろう。但し、鍵はしっかりと、って言われるだろうけど」



「なーるほど、ルーフィ、さすが。」って、わたしは思った。



「その間に、その、悪魔くんに憑かれた連中に

[対策]しないとね。」と、ルーフィは何か企画したようだった。



ルーフィは、メモランダム・ペーパーをひらひらさせて


「ちょっと、過去へ飛んでみよう。4次元移動だから

ここの時間は変わらないさ。」と、ルーフィ。


時間が伸び縮みする、と言う4次元の空間を使って

ここでは一瞬の間に、過去でひと仕事してくる、と言う

以前に使った魔法だ。


あの時は、遠い過去で数日、過ごしたのに

現実の世界では、ほんの数分、だったっけ。


「そういう魔法をみんなが知ってれば、いらいらなんてしないのに」と

わたしが言うと、ルーフィは楽しそうに笑った。



「そうだね。僕は、そこにあるDSM-4TRの説に沿って

過去に飛んで、さっきのクレーマーたちの心が穏やかになるように

仕掛けをしてくるつもり、さ。」と、ルーフィはすごい事を言った。



「過去を変えるの?」と、わたしはちょっと心配。



「大丈夫。ここは異世界だし。クレーマーが減ったら

返って住みやすくなるさ。それに....。」と、ルーフィは言葉を濁す。



「どうしたの?」




「悪魔くんに憑かれた人、って言うのは、つまり次元の歪みに落ちてる。

心のイメージに、魔界からの悪魔くんがくっついているから。

地球の磁場が狂うのは、彼ら、次元の歪みのせい、なんだ」と

理論物理学の話、また出てきたけど


わかんなーい(4w)。



「じゃね」と、ルーフィは踵を返して

エレベータ・ホールの隣の階段を下りていったけれど

途中で足音が消えた。


空間を飛び越える魔法を使ったのだろう。



どこへいったのかな.....。



ルーフィは、時空間を飛び越えて

レストランで、市役所にクレームをつけていた

母親たちのひとり、の20年前にタイム・トラベル。


住宅団地のようなアパートメントで

こどもたちが遊んでいる、のどか場所。


開発もまだ途中で、緑深い山々に

赤茶けた土が見え隠れするニュータウン。


そんな空き地で、遊んでいた女の子は

泥だらけになって、母親に叱られている。


だが、母親は鬼のような形相。


子供のため、と言うより

洗濯の手間が増えるので、怒っている。

そんな感じだ。


「....よくある事だよな」と、ルーフィは苦笑い。


高い樅の木の上から、俯瞰していた。




母親が怒るのは、無理も無いけれど

でも、子供は、訳分からずに怒られても

怖いだけだし、不条理に不満を感じるだけだ。


心の中に「お母さんが嫌いな事すると、怖い」なーんて

怖い、みたくないものが出来てしまう。


と、その後大人になっても



「お母さんが嫌いな事」に過敏になって

怒ってしまう。



つまり、スカイレストランのテラスの鍵、が開いていて

子供がテラスから落ちそうになった。


そんな怖い事、と(冒険して怒られた記憶)を連想してしまって


過去の、不条理な事への怒りを

転換させてしまって、市役所にクレームしていたのだろう。





「なーるほど...ねぇ。負の連鎖、とは言うけれど」と、ルーフィは驚く。



そんな母親って、ほんとうにいるんだなぁ。


でも、大抵その母親も、子供の頃に同じ目に遭ってるらしいから。


どうして母親ばかりなのか?と言うと

父親は大抵、外に仕事に出てるから、らしい(笑)。




「とにかく」呆れてばかりもいられないので


その、叱られている子の心、と

通信をする事にした。



もちろん、言葉はわからないし

理屈も理解できないから、イメージで伝える。


「お母さんは、怖くないんだよ。

いつか、おとなになってから

このメッセージを、開けてみてね。」と

記憶の中に、時限爆弾(w)。


悪い記憶を、消してしまうようなイメージを

伝えた。


アミタール麻酔などで

精神科医師が、面接療法して

直す、その記憶である。



「これで、直ればいいけど」と、ルーフィは

樅の木の上から、瞬間に時空を飛び越えて


また、図書館に戻った。



こちら時間で、数秒の後----



エレベータ・ホールの隣の階段を

昇って来る足音。



ルーフィ。



「ただいま」と

エレベータ・ホールに戻ってきたルーフィ。



「どうだった」と、わたしは尋ねる。



「うまく行ったかどうか、は

分からないけど....。とりあえず試してみたよ。図書館の本を

見てね。」と、ルーフィが言うので


「図書館に魔法の本があるの?」と、わたしはびっくりした。


「うん、あるよー。」と、ルーフィはちょっと、いたずらっぽく応えた。





クレーム記録を消したのと、ルーフィの工作(笑)のせいか

その事件の事は、みんな忘れてしまったようだった。



ルーフィとしては、その、工作の相手から

悪魔くんがいなくなった、か、が


気になるところだけど.....。



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