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★第7話:夢と現実★

光暦3050年。

ある人々は空中都市を作り空に移住し、

ある人々は地下都市を作り地下に移住した。

空中都市、エターク。

地下都市、ニューグラ。

そして地上に残った人々は……

ディファレンス、ディビジョン、ディレイ。

違い、分裂、遅延。

((弱気な彼がハンドルを握っている。

 彼は恐る恐るアクセルを踏み込んでいく。))

『ほらほら、もっと飛ばして飛ばしてー!

衝突しないようになってるから、

警察の私が言うんだから。

そうそう、その調子ー、いっけー、

あ、や、やば、ぶつかるっーー

へたくそー、きゃーーー!』


((別の男の声が聞こえる。))

『またそうやって新しい男の前で本性を出してたんだな。

やよい・・・いい加減・・・。』


ハッとして目を覚ます。

時計は10時を少し回ってこっちを見ている。

やっぱり朝はいつも苦手…。


しかし、何。このすっきりしない夢。

また男で失敗してるとか、言われてる・・・。

でもそれは、分かってる。だから余計に気分が悪い。


はぁ、たいがいの男は苦手。どうしても子供に思える。

大人ぶってもダメ。冷めるわ。

結局触りたいとか、くっ付きたいだけとか、ほんと面倒。

なんで朝からこんな事思わなきゃならないのー


「うーーーん。」

思いっきり天井に腕を伸ばす。

体を血液が巡っていく感覚がする。

こんなひどい目覚めには、コレコレ?。

毎朝日課の仮想彼氏コンテンツ。

私が選ぶ彼氏は衣音吏いおり

顔が好みで最高。

スタート!


コンテンツの始まりはまず二人のおうちモード。

部屋の中に衣音吏が現れる。

身長180センチ。

今日も優しく話しかけてくれる。

「今日もその瞳、綺麗だよ。もっと見ていたい。

でもお仕事行ってくるよ。」

衣音吏の背中に手を回す。

「はーい、いってらっしゃい?。気をつけて?。」

仮想のドアを衣音吏が出ていく。

この毎朝家を出るシーンだけはリアリティがあって

絶対欠かせない。


ここからは映像モード。

彼の1日をニュース感覚で見ていく。

彼が街の中を歩いている。

彼の職業は探偵。街の色々を解決してくれる。

え、また強盗事件!?

衣音吏は若い新人警察官(あら、この人もイケメン)

と共に現場に。


「うーん、この状況だと、犯人は深夜2時から4時の間に

この窓から侵入した可能性があるね。

そこの君、今日から現場に配置?君はどう思う?」

(うんうん、衣音吏が言ってることが正しいに

決まってるじゃない?)


新人は頑張って答える。

「容疑者はこの街に最近目撃されている

あの若い男でしょうか?

または不平をよく述べているあの店の店員ですかね?」

「なるほど、いや、しかし待てよ、あ、これは、

あの毎日笑顔を振り撒く街の町長か!」

(え、そんなことあるのー!何とかして衣音吏ー!)


衣音吏は新人警官と共に町長の家に。

「町長、今日はあなたにお聞きしたいことがあって

参りました。」

「何かな?何か街で困ったことでも起こりましたか?」

「先日の強盗事件の件です。」

「ほぉー。何かわかりましたか?」

「わかりましたよ、町長。そしてあなたもすでに

ご存知のはずです。」

「私が?何を知っているというのだね。」


「犯人はあなたです!」

「何を言っておる!この探偵風情が!」

「あなたが犯人でなければ

そんなに激昂されることはないでしょう??」

「生意気な。おい、こいつを監禁しろ!」

ゴツい男が3人現れる。

「おい、にいちゃん、大人しくしてろや。」

(きゃー、衣音吏、逃げて?!)


「全く、往生際が悪い。はっ!」

衣音吏はすかさず武器を取り出し、応戦!

そこに新人警官とさらに警官隊が加勢して万事解決。

コンテンツ名、探偵衣音吏のストリートガーディアン。

(今日も衣音吏、最高ー。)


さぁっ、今日もお仕事、行ってくるか。

トゥビーコンティニュー……

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