表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/35

★第6話:すれ違う、心★

光暦3050年。

ある人々は空中都市を作り空に移住し、

ある人々は地下都市を作り地下に移住した。

空中都市、それは空飛ぶ未来へ。

地下都市、それは希望の新天地として。

そして地上に残った人々は……

ディファレンス、ディビジョン、ディレイ

違い、分裂、遅延。


食事は美味しかった。

帰ろうかという時に、入り口のドアが開く。

若い男性警官が彼女を見つけ声をかけてきた。

「浅兼、やっぱりここにいたか(笑)。次の巡回の時間だぞ。」

「あ、ごめんなさーい。ちょっとぐらい大目にみてよ。」

「何度もみてるつもりだが(笑)。」

「そ、そうかな…。」

少し誤魔化し気味の彼女は俺を見て、

「じゃあ、行きましょうか。」

と切り替え、とりあえず店を出る。

去り際に彼女は言った。

「また仕事が出来たらお願いに行くわ。」

「あ、はい、また宜しくお願いします。」


若い警官は立派な体格で警官でなければ

格闘家にでもなれる気がした。

一緒に並んで歩く彼女の背中は安心感で

溢れているように見えた。


アサガネ、か。警察に近づく事で

何か分かるかもしれないと思っていたが、

ただそれは逆に捕まる時は早いというリスクもある。

(やっぱり警察はほどほどにしておいた方がよさそう……

男がいる可能性も高そう……それは余計か)

って、何をうだうだ考えてる、切り換えろ。

俺は車に乗り込んで、動作ロックを解除した。


店を出た弥生と男性警官は警察車に乗り込む。

「で、あの対象はどんな感じなんだ?」

「うーん、ハッカー部隊からの情報だと

確かに選ばれたスパイのひとりらしいけど、

あまりそんな感じしないのよね。」

「実はかなり巧妙だとか…」

「もうちょっと調べてみないとわからないわ。」

「まぁ、あんまり深入りする必要ないんじゃないか。」

「なに、気になるの?」


「はぁ、なに言ってる。

いい加減自分の容姿を武器にするのはいいが、

見ていていつも危なっかしいんだよ。」

「それはどうも。同僚の忠告として受け取っとくわ。

本当にまだよく分からないのよね、

優秀なのか本当にお間抜けなのか。」


「そう言うなら確かにもうちょっと調べた方がいいな。」

「了解。何かあったら報告するわよ。」

「さあ、午後の巡回と行くか、

今日は偶寺辺羅ノ(ぐうてらべらの)通り

10丁目から3丁目~。」

「何で数字を逆から言う。

あー、眠い。何もないことを願いましょ。」


警察車は地下都市を駆けていく。

板金屋の車は地上付近の工場へ向かっていく。

トゥビーコンティニュー……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ