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★第17話:逃走 I★

光暦3050年。

ある人々は空中都市を作り空に移住し、

まだまだ、チカトシ、混乱中ー

そして地上に残る人々。

ディファレンス、ディビジョン、ディレイ。

違い、分裂、遅延。

「ガチャ。」

その時、独房の扉が動いた。

イワラリは恐る恐る近付く。

確かに空いている。


少し躊躇ったが扉を開き、顔を出すと

周りから声がしている。

「え?開いてるー。」

「今だー。」

などあちこちから声が聞こえ、

独房から囚人が逃げ出している。


イワラリは今しかない、と飛び出した。

数人の看守が警棒を持って襲ってくるが、

囚人の数には及ばず、

初めは勇敢に立ち向かったものの

すぐに退避していく。


イワラリはできるだけ集団の

真ん中あたりにいるように逃げた。


その頃、地下都市の各地で同様のことが起こり、

地下都市中枢部は対応に迫られ、

ハッカー部隊の暴走に対抗する事ができない。


弥生の通信にも本部から連絡が入る。

「こちら本部。多数の囚人が脱走中。

直ちに最寄りの施設に急行せよ。」

「何、その曖昧な指示。」


「まぁ、そう言うな、とにかく

都市全体でシステムをハッカー部隊に

乗っ取られたんだよ。

だからどこに行っても一緒だ。

なので今いるところの一番近くに

とりあえず行ってくれ。」


「はい、はい、わかりましたー。

最悪なことが起こってると言うわけね?」

「そう言うことだ。頼んだ。」

「わかった。とにかく行くわ。」


弥生は一瞬で上体を前のめりに、

ギアを前方、アクセルを踏む。



イワラリは目の前の囚人たちが捕まったり、

殴られたりするのを見ながら

とにかく地下都市の居住区まで出てきた。


街は大混乱だった。

信号やあらゆる機器が止まったり、

誤動作しており、

人々はとにかくどこに向かっているのか

分からないが、方々に慌てて動き回っている。


そんな中、一台の配達車体を見つけた。

キーがかかったままで止まっている。


「すまえねが、借りていくぜ。」

乗り込んですぐ、慌てて戻ってきた配達員が

「おい、こら、止まれー。」

と叫ぶのが聞こえる。

イワラリは

「地上まで借りるだけだー、

あとで取りにこいよー。」

と叫び返してやる。


イワラリはとにかく地上に向かった。


地下都市の道路は信号が機能せず、

猛スピードで飛ばす事ができた。

地下都市から地上へのメイン車体路を

配達用車体がほぼ単機で走っていく。

トゥビーコンティニュー……

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