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唱えましょう、唱えましょう。

作者: 泉末広
掲載日:2022/09/14

なんてことないさ、なんてことないさ。

もう何回唱えただろう。

止められない日没、ほくそえんでまた明日。

なんてことないさ、なんてことないさ。

あと何回唱えるだろう。

変えられない夜明け、含み笑いでまた会った。

どうってことないよ、どうってことないよ。

さあ、何回唱えたでしょう?

答えを知ってる質問に、知らない振りしてヒントをねだる。

どうってことないよ、どうってことないよ。

わたしはどれだけ唱えたでしょう?

愚問と知ってる問いかけに、捨てない振りして救いをねだる。

どうにもならないよ、どうしようもないよ。

まだ唱えましょう、まだ唱えられるでしょう。

痛い思いで、わたしに帰れる。

痛ましい成り行きで、やっぱりわたしは帰ってこれる。

どうにもこうにもならないね。

帰り支度の早さが自慢。

巻き舌で切れの悪い誉め言葉を言えるのが自慢。

どうにもこうにもならないね、どうにもこうにもならないね。

分厚い猫の物真似が不満。

こうすればよかったね、こうすればよかったよ。

早い帰り支度をしちゃう理由が不安。

今日1日を思い返しちゃう理由が不安。

やっぱりそうなるね、やっぱりそうなるよ。

これで、いつものわたしに帰れる。

やっと、いつものわたしに帰れる。

浴びた呪い、振り払うような早い帰り支度がわたしの自慢。

拙い祓い、蒸し返すような早い門前払いがわたしの自慢。

唱えましょう、まだまだ唱えましょう。

これならどうにかいいでしょう。

これならどうにかいけるでしょう。

唱えましょう、唱えましょう、唱えましょう。

赦してくれそうなのは、わたしだけ。

脇目も振らず、唱えましょう、唱えましょう。

赦してくれそうなのは、いつものわたしだけ。


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