ロッカーの中の少女がアニヲタだったとか信じたくない。
まじですかい。。。
はい、彼女はガチのアニヲタでした。
ここで○ンガンロンパ持ち出してくるなんて、本当に誰が想像できただろうか。
でも、彼女が僕と同じアニメが好きだったなんて結構嬉しいかも。。w
僕らはそこからしばらくアニメについて話しまくった。タブレットに文字を打つ手は止まらない。年が近い子と、ここまで話が合うのもめずらしいことかもしれない。フツーの女子は大抵、『あっそー。』とか、『へぇー。』と言って僕のことを引く。さらに悪い場合は『きもー。』と言って笑う。あれ本当にやめてほしーのに…。
ってことはこれって貴重な体験なのかなぁ〜。
そんなことを思っていると、彼女がこんなメッセージ打ってタブレットを寄越してきた。
『ちょっと疲れた。またアニメ見たくなった。また後でね。』
僕はそれに『わかった。楽しんで(^_-)』と打って返すと、彼女はまたヘッドフォンをつけて二次元の世界に戻っていった。
それから20分弱が経過すると、僕はまた退屈になった。
すると思考がいろんなところに飛び始める。
そのときあることに気づいた。
あれ?僕テキトーに話し逸らされた?
しまった。彼女についてのこと全然わかってないじゃん。アニメの話に夢中になり過ぎた。
僕って本当にどこか抜けてるのかも。
しかしとうとう彼女を再び質問攻めにする機会は訪れなかった。
ちょっとヤバイ状況になったからだ。
ゴツっ。
うわ、やばい。。。
彼女が僕をじっと見てきた。その目にはうっすらと怯えた表情が見える。
さっきまでざわついていた教室が、急にシーンとなった気がした。
さらに国語の教師が言った言葉でロッカーの中の僕、いや、僕らは凍りついた。
「なにかロッカーの中で崩れ落ちたのかしら。中居くん、ちょっと開けてみなさい。」
中居くん、とは後ろの席に座っている同じクラスのチャラ男で、あだ名はそのまま「チャラ男くん」である。
「はーい。」と中居くんが返事をして立ち上がる。
中居くんが椅子を引く音。
中居くんの足音。
近づいてくる。
明らかにヤバイ状況だ。
どうするんだよコレ!!??