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バスケ道  作者: yama14
本編
16/72

第5-2Q 「決意」

第5Qと第6Qの間のストーリーです。

「ただいま」

見慣れた玄関に足を踏み込む。いつものようにお気に入りの黒を主体とした靴を脱ぎ、リビングへ入った。

「おかえり」

と自分の母・吉見杏が言う。「杏」何ておしゃれな名前、良く自分のおばあちゃんはつけたなと思う。

椅子にすわって勉強していたのは、1個下の小6の妹、吉見玲奈。いつもケンカばかりしている。玲奈も女子のミニバスに入っている。玲奈も西成中に入る予定だ。


「父さんは帰ってきてないの?」

「うん」

「バスケ部どうだった?」

横から口を挟んできたのは玲奈だった。

「良かったよ。強そうな奴いたし。今日の2年との試合勝ったし」

「ふ~ん。西成の男バスは兄ちゃんが見てみるとどうなの?強いの?」

興味がある目をしている。やはり自分が入学する予定の学校の情報は知りたいのだろう。

「強いよ。特に今日戦った2年の榊先輩はヤバかった」

「女バスいた?」

「今日は俺ら第2体育館でやったし、女バスは今日第1体育館でやったらしいから知らん」

「あっそ」

俺は顔を母に向けた。

「中体連優勝できると思う。あのメンバーなら」

「ホントに?」

母はびっくりしたような顔をした。

「じゃあ期待してるわ」

「うん」


自分の家族は5人家族。父の雄介、母の杏、俺、そして1個上の姉、杏奈、そして1個下の妹、玲奈。

父はバスケ実業団の監督。母は普通の主婦。莉奈はバドミントン部で西成中。小学生までは杏奈もバスケをしていた。そして妹の玲奈はミニバスをしている。

いたって普通の家族だ。両親は優しくて、自分はファザコンやマザコンでもないが好きだ。

父の雄介はインターハイ優勝を経験している。その後大学でバスケをしたが、怪我で引退。その後実業団の監督となった。将来は全日本の監督もうわさされている。試合はいつも見に来てくれて、的確なアドバイスをくれる。


その後玲奈と一緒にバスケの動画を見ていると、父が帰って来た。


すると開口一番、

「どうだった!?西成中の男バスは?」

「いや、中体連優勝できそうだよ」

「ホントか!?期待できるな」

心底喜んでいる笑顔だった。

こうやって父とバスケの会話をしている時が楽しかった。

「どんな奴がいた?」

興味シンシンで聞いてきた。

「まず2年の榊先輩って人が強い。3Pバンバン入るし、シュートフォームもきれいだし。今日2年と試合やったんだけど、榊先輩がいて負けそうだった」

「春季大会スタメンとれよ」

「絶対取るから大丈夫」

「いいか、このバスケットボールは、お前に色々な事を教えてくれる。辛いこと、楽しいこと―大人になるための色々なことだ。バスケットボールが与えてくれたこと、それを乗り越えれば、真の大人になれる。このバスケットボールには、夢がたくさん詰まっているんだ」

「はいはい、もう聞きあきた」

このセリフは父さんがいつも言う。まぁ言っていることは正しいのだが。



今日西成中を見ていて思った。これならいけると。雲仙第三とか、天童などの強豪校よりは練習が必要かもしれないけれど、中体連優勝できると。やりがいは人一倍だ。


俺は安心した。その日はゆっくり眠ることが出来た。


朝、一緒に学校に行くことにした恭介が家の前で待っていた。

「これからよろしく!」


とぼとぼ学校へ歩いて行く。

「それにしても眠いな」

「ああ」

「昨日完全燃焼したもんな」

「ああ」

会話が全くと言ってはずまなかった。


「おい!」

急に恭介が言った。

「絶対中体連優勝しような!」

その言葉を聞いて、俺の眠気は吹き飛んだ。

「お、おう!」


「ぜってぇ中体連優勝するぞおおぉぉぉぉぉぉ!!」

道路を叫びながら走っていた。

周りから変人に見られたのは言うまでもないが、その言葉で決意が出来た。




絶対中体連優勝、するぞ!




と、その時。

バシッ!


恭介が転んだのが見えた。

「あ~あ、バカだ」

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